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2021シーズン振り返りと2022シーズンのこれから。

最後までもがき続けた、苦しい2021シーズンが終わりました。

J2降格。その事実を受け入れ、来シーズンに向けてどうアクションするか。

リリースのあった通り、来シーズンの補強は進んでいます。チームは人材の流動もありメンバーも変わった中で新しい闘いの準備をする。

しかし事業側は、もちろん人の動きもあるけど、今いるメンバーでどう成果を出すかが大切。

課題ばかりが見えてくるけど、上手くいかなかった時こそ振り返り、課題が多く見つかればそれを潰していって後は昇るだけ。

そういう気持ちで、来シーズンはこのJ2降格の経験をバネにして、1年でJ1に昇格すること。その時にチームのレベルと事業のレベルに乖離が起きないように名実ともにJ1のクラブとなれるようにスタッフ側も改めてまとまらなければいけない大切な年になります。

簡単ですが振り返り。

イベント×ライブ配信がデフォルトへ

コロナ禍でリアルイベントが実施できないという前提で、多くのクラブがイベント×ライブ配信という座組みが当たり前になり、横浜FCでも新体制発表はライブ配信での開催となりました。

このライブ配信へ予算をかける事が認められたのはコロナ禍ならではだと思います。

チームの現場へ

2019年はホームページ改修やSNS運用の改善、リリース配信システムや社内へチャットワークの導入などインフラの整備、2020シーズンはチケットやファンクラブ、グッズなどのto C領域を、2021シーズンはチームの広報を中心にキャンプ帯同から現場に出ていくようになりました。

シーズン序盤は広報以外のto C領域も管轄しながら初めてのチーム広報だったので、とにかく現場にしっかり出て理解し判断することに専念。

事業側にいて見えてこない選手や強化の事情や感覚的な部分を理解して、強化と事業を繋ぐ役割を担い、チームや選手をより多くそして深く発信するということをミッションと捉えていました。

その中でも特に動画を使ったコンテンツ、選手の人となりをより知ってもらうコンテンツを増やすことが多くのファン創りに繋がるので、ここは来シーズンも継続していきたい所です。

動画コンテンツ

今シーズンの施策のひとつ、現在もDAZNで配信中の横浜FCドキュメンタリー『THE BLUE』です。

昨年のみる兄さんとの対談時に動画コンテンツの必要性や、横浜FCを歴史に残すためドキュメンタリーをやりたいと話していたことが、DAZNとJリーグの支援を受けて実現することができました。

来年以降はYouTubeで配信している『HAMABLUE FILM』でもより魅力的に選手やチームを描けるように、素人ながら頑張って構成できるようにしていきます。

ドキュメンタリーは結果によって描く内容がタイムリーに変わるので、チーム状況や結果によって天国と地獄どちらにも振り切れるけど、何を描いて、誰に何を伝えたいのかを構成するのがとても難しいなというのが感想。

制作いただいている会社や構成に協力してくれるDAZNやリーグの皆さんには本当に感謝です。

スタジアムは夢の劇場

2021シーズン、スタジアムのコンセプトには『横浜をもっと好きになる場所』というコピーで、ここに集う人々の一生の思い出を創れる場所にしたいという想いをクラブスタッフ全員で共有し、スタジアム運営に臨みました。

夢の劇場

この中で(個人的に思う)最も見える成果をあげたのは、クラブスタッフの新井くんが引っ張ってくれた横浜FCサポートスタッフの学生たちと、ボランティアスタッフのGS(横浜FCゲームスチュワード)さんによるホスピタリティ。

特に学生に対して、事前の募集から説明会や研修、アフターフォローなどとても丁寧に実施していて、その結果、学生たちが自発的に考えおもてなしのアクションをすることに繋がったと思います。

サポートスタッフとGSさんの存在は来年以降も横浜FCの武器として、更に進化してくれるはずです。

また、スタジアムでクラブスタッフとサポーターのコミュニケーションツールとなったシール帳も、スタジアムにまた戻ってきたいと思えるコミュニティ形成のきっかけのツールとして一定の機能を果たしたと思います。

勝利をたぐり寄せるための試行錯誤

スポーツビジネスにおいて、クラブスタッフは勝敗には関わることはできない。この不確実性によるサポーターの満足度を下げず、勝敗に左右されない運営をしようというのが大きなポイントであると多くの場所で言われています。

しかし、今シーズンここまで勝てない中で強く感じたのが、やっぱり勝つことと経営は切っても切り離せない。

この確率を少しでも高めるために、微力なのはわかっているけどその中で何ができるかを常に考え、実行し続けるというのは2021年の大きな仕事でした。

◾️サポーターの応援メッセージ

練習見学などでサポーターとふれあう事ができなかったので、少しでも応援をリアルに感じてもらうため顔出しのメッセージの取得に重点を置きました。

ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

◾️三ツ沢参り、ニッパツ詣

コトーさんはじめ、何ができるかを考え行動して頂いた皆様、ありがとうございます。

ここまで続けることは本当にすごいことです。

◾️手拍子の誘発-CLAP→太鼓

手拍子がバラバラ、なるべく多くの人に手拍子をしてほしい、スタジアムの雰囲気をポジティブなものにしたいということで、大型ビジョンにクラブスタッフ主導でCLAPのタイミングを表示するなど荒っぽいチャレンジもしました。
これはサポーターのせいにしたというのではなく、勝利の確率を高めるために頼る所がやっぱりサポーターであったということでご理解頂ければと思います。

その後、結果的に太鼓も実施をしていただいて、やっぱりサポーターが先導する応援に勝るものはないと再認識しました。一気にスタジアムに一体感が生まれたと思います。

◾️練習見学の再開

ファンサービスができない、練習も一部のみ公開という条件の中でも足を運んで頂いた皆様、ありがとうございました。

練習場でサポーターの方々の顔が見れること、短い時間でも応援してくれる人たちとのふれあいができることは選手のモチベーションや、見られているという責任感の醸成にも繋がります。

組織のマネジメント

施策や発信は通常業務でもちろん行うのですが、今シーズンもっとも感じたことは組織のマネジメントの難しさ。

クラブ全体で悩んだ部分だと思います。

手を抜いている訳ではないけど勝利が掴めない中で、結果が出ない事に対してどう振る舞うか、次のアクションに何をすれば良いのか悩んだ選手やスタッフもいたと思います。(自分も含め)

数字達成を追いかける組織のマネジメントは、ある程度の勝ち筋(方程式のようなもの)を見つけられればメンバーのモチベーションも高く、一定の成果を出す事ができることもあると思います。(組織が打ち出す戦略がより重要視されるのかなと感じる)

また、プロサッカークラブの組織マネジメントは、戦略の重要性は編成段階で大きな割合を占めると思うけど、シーズンの中では『人との距離』の部分がとても多く、より深く本音のコミュニケーションが取れるか、相手の心情に寄り添うことができるか、自分の意見をぶつけられるか、相手の意見を聴けるか、それらを取り入れたらどんな作用があるのか、ロジカルにだけじゃない日々変化する現場を見て、想像力をいかに働かせられるかということが大切なんだと改めて感じています。

この1年を振り返って、その時々の表情を分析して対応を考えたら、どんな結果になったか、自分の仕事の領域では無いけど想像すると興味のある部分ではあります。

ポジティブ&フッ軽なクラブスタッフの存在

番外編で、クラブスタッフの長嶋さんのフットワークの軽さと、ありだと思ったらすぐにアクションする早さはホームタウン活動の活性化に繋がったと思います。

コロナ禍で色々と考えて開発したハンドソープも社会貢献という形で、手洗い習慣の啓発活動を行わせてもらいました。

✳︎ハンドソープの開発の話は↓↓

横浜FCオリジナルビールの開発も、クラブスタッフの笠井さんと進め、多くの方を巻き込んで実に約1年をかけて実現することができました。

賛否両論あると思いますが、クラブスタッフのSNSでの発信も増えてきたことは良いことだと捉えています。(ファンベースの基本は社員が最大なファンであり、発信するべきという考えのもとです。)

2022シーズンのこれから

これまで2年間振り返りを書いてきたけど、2021シーズンはクラブスタッフの事も少しだけ書きました。自分の意志のもとこだわりを持って業務をしているという印象が強くあったのでここでも名前をあげさせてもらいました。

サポートスタッフを組織した新井くん、フッ軽の長嶋さん、めちゃ頼りにしている笠井さん、今まで自分がやってきた業務をより高いクオリティで実装+αしてくれている小泉さん、などなど、横浜FCは沢山のクラブスタッフがそれぞれこだわりを持って仕事をする組織になっているんだなと思います。

この個々のポジティブな動きを、来年の組織の飛躍のきっかけにできれば嬉しい。

個人としては、2022シーズン、よりチームと強化に近い立ち場から、マーケティングを仕掛けていけるように考えていきたいと思います。

Jクラブの最大のプロダクトはチーム・選手です。

一般企業のマーケティングではプロダクトをプロモーションするのは当たり前だけど、サッカークラブでは意外とマーケティングとプロダクト(チーム・選手)の距離が遠いという課題があると思います。

大切にしたいことは選手を応援してくれるファンを増やし、その選手がクラブを離れる時や引退する時に地域やサポーターから惜しまれる選手でいられるか。また、その経験がセカンドキャリアや次の人生に生きるかどうか。

選手ファーストという言葉は様々な解釈があると思うけど、「選手に負担がかかるからやらない」というのではなく、(もちろんコンディションやスケジュールは考慮し)「より選手が輝き、応援してくれるファンが増えるのか」という捉え方でいたい。

そういった場を提供することや、露出を増やして発信すること、プロモーションしより多くの人や地域から愛され、永く応援されるチームとすることでファンが増え、チームが強くなるというサイクルに貢献できるようにしていきたいと思います。

C.R.Oウッチーさんと杉尾さん

来年もよろしくお願いいたします。

よろしくお願いします🙇‍♂️