仕事で壁にぶつかったら、整理分解をしよう
課題が山積みでどこから手をつけていいか分からない
やるべきことはある程度分かっているが優先度や段取りが分からない
マーケティングやCRM、はたまた管理会計、経営戦略など諸々のオフィスワークでこんな悩み(とまで行かなくても、何かしっくりこないという実感)にぶち当たっている方って多いのではないでしょうか。
と言いますのも、私も以前そうでしたし周りでもよく見かけます。
その場合、本人によくよく問診をするとざっくり以下のようなケースです。
課題の粒度(大きさやレベル感)がバラバラ
因果関係が明確になっていない
各課題、または施策の連鎖が整理されていない
ファクト(事実)とファンタジー(想像)が混ざっている
本当はもっと精緻にするともっと分解できるのですが、いったんかなりざっくりと4つに分けてみました。
というか、この作業をすること自体が見出しに書いた悩みの処方箋みたいなものです。
つまり、私はある課題に対して問診をして要素を整理し分解しただけです。
この行動がまず第一歩です。
物事は、大きさを整理して、できるだけ重複がないように分解して(教科書的にはこうですが、実際の現場では多少重複するのは大いにあるので、あまり杓子定規にせずにそこは齟齬が起きないレベルでよいと私は思っています)。そして、Aが起きたからBが起きる、その逆はないという因果関係を明確にする。そうするとそれぞれの課題や施策がどんな一方通行矢印でつながって絡み合っていくかということが見えてきます。
そうすると、どこを突っつけば、どのボタンを押せば一番効果的かということが見えてきます。
例えるなら、広がっていくドミノが一気に倒れるきっかけの部分みたいなイメージです。
逆にこの整理がないと、まったく全体に影響がないドミノをポチッと押して、すぐに倒れるけど全体は無風・・・といった悲しいことになってしまいます。
では、もう少し丁寧にそれぞれについて語ってみます。
課題の粒度(大きさやレベル感)がバラバラ
これは普段の会話から、主語の大小がどんどん変わる人にありがちな傾向です。最初は「自分が・・・」から始まっていた会話がいつの間にか「会社のメンズが・・・」とか「世間が・・・」「世代が・・・」とか広がっていったり、または会議で「当社は・・・」「外部環境が・・・」というマクロな話で展開しなければならないフェーズなのに、「私の知人が・・・」のようにいきなり矮小化したりする人、いますよね。
意識的、無意識的問わず存在します。
聞き手も話し手も、初手の主語を議論のベースとして無意識に編集していくモードに頭のOSが切り替わっているはずなので、主語のレベルが変わると本題からどんどん離れていって結局収集がつかないといった経験って、振り返ればどなたでもあるあるだと思います。
ですので、まずは課題ごとの粒度を揃えて組み立てることが大事です。
もし、手元に課題がザーーっと並んだタスクリストがあるならば
大きな課題>>中くらいの課題>>小さな課題>>個人レベルの課題
といったイメージに分けてみましょう。
分解レイヤーは業務影響度や関連部署数ぐらいでいいと思います。ゆえに最後の分解単位は個人ということになります。
因果関係が明確になっていない
これ、相当あるあるです。
他社の人とも話をすると現場でのミーティングから、役員や経営会議レベルでも普通に見受けられるようです。
よくある例が、気温の上昇とアイスの売り上げといった相関関係です。
気温が上昇する(暑いと体が思うから冷たいものが欲しくなる)から
アイスが売れる(冷たくておいしいアイスを買いたくなる)。
という、原因と結果の順番を因果と呼びます。
つまり、気温上昇が原因、アイスの売り上げが結果。ということ。
こんなの、誰でも分かる理屈です。
ところが、ところが、特にマーケティングやCRM系の施策や戦略論の話になるとなぜかこれが逆転した形で組み立てられることがあります。
先ほどの気温とアイスの例は直感的にわかりやすいので誰でも突っ込めるのですが、実際に事業で扱うデータや現象は直感的には因果の矢印の向きが分からないことが多く相関性があるからといって、そのままやりたいこと、やりやすそうなことを結果(アクション)にセットして議論をしちゃいがちです。
これはABテスト(ランダム化比較実験)をしていなかったり、ファクトベースで時系列でデータを見ておらず、部下やコンサルが出してきた結果の数値だけ見て判断するからです。
ただ、一瞬は見ただけでは「そうかもな」と思ってしまいがちなので誰も気づかない。気づいて突っ込んでも直感的に違和感があれば、それや一般論をベースにカウンターを食らってしまうということがあるので突っ込む人も気を遣いがちです。
ここを解決するには、
・テストをする
・時系列で整理する
(過去>現在>未来が明確であれば原因→結果と扱える場合は多い)
・一次情報に当たる
この3つを意識すれば間違いは防げるはず。
あと2点についてはまた別の記事で。
各課題、または施策の連鎖が整理されていない
ファクト(事実)とファンタジー(想像)が混ざっている
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