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だんだん休日を過ごすのが上手になってきている〜本と料理と散歩と人と〜



朝、仕事の日よりも少しだけゆっくり起きて

ゆっくりコーヒーを飲み

スクワットで体を引き締め

天気のいい今日、電車に乗って町に出る。

背筋を伸ばして歩き、歩き、歩く。

古本屋が好きだったのに最近全然行けていなかったので、三日前くらいから沸々と古本屋に行きたい欲が出て来ていた。


目的地に着く途中で路地にひっそりと佇む、イタリアンレストランを見つけた。一度通り過ぎたけれど、ちょうどお昼時でお腹が減っていたのと、なんとなく頭に引っかかったので、入店を決めた。

中に入るととても静かで、ミントグリーン色の壁とコンクリートの床が涼しげで爽やか、シンプルな内装のお店だった。この日履いていたロングスカートと壁の色は同じだった。

前菜、サラダ、山菜のペペロンチーノ、苺のタルト、アイスコーヒーを頂いた。

どれも品があって、繊細で、ペペロンチーノはフキとコゴミが新鮮で、季節を感じられた。最後の一滴までスプーンで掬い飲んだ。

スタッフ同士がコソコソとコミュニケーションをとるのだが、黒くて割と大きな虫がドアを開けている店内に入り込んできて、スタッフは静かにてんやわんや。あまりにもシュールでフッと笑いが零れてしまい、スタッフたちも笑っていた。

お料理が運ばれてくる度に、写真を撮ることはしないと決めている。お店の空気感であったり、自分の気の持ちよう、だったりするのだけれど、写真を撮ることで中断したくないほど、その場の時間の流れを、その瞬間を、感じることに集中したかったからだ。

そして、もしもその瞬間を表すならば、文字で表現しようと思った。



尊敬する知人に質問した’村上春樹でおすすめは?’の答えが

「はじめなら、ノルウェイの森」とのことだったので

古本屋にあればいいな、くらいに思っていたのが、

いざずっと行きたかった古本屋に着いてみると、村上春樹全作品、なる本があり咄嗟に手が伸び、買おうと思ったところぐっとこらえて買わずに書店へ行き

ノルウェイの森上下巻を購入。


帰り道、近所にある、大変お世話になった居酒屋の店主から、美味しいトマトをお土産に、と連絡が入り、寄ったところトマトと一緒に鯛焼きとピリ辛あんかけを持たせてくれた。




キャンプ道具が自宅でも使えることは前々からわかっていたので

自分にとってのこの上ない贅沢、として外に椅子とテーブルを置き、

本とビールを携える夕方。

日は、立夏を迎えて大分長くなった。


本を読みながら、私は好きな言葉や響いた文章のところに付箋を貼る。

まだ、五分の一くらい。付箋は五枚、貼ってある。


最高級品の残り物の金平ごぼうに回鍋肉、ピリ辛あんかけを温めて、ご飯とともに食す。


大好きな友達がマイペースに前進しているのも知って、
自分の心が潤うことの連続だった、そんな休日。

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