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明治村にはファンタジーが存在する。

愛知県犬山市に明治村という博物館がある。博物館ではあるが普通の博物館とは違い、広大な敷地の中に明治期の60以上の建築物がそのまま保存・展示されている。(もちろん建物内にも展示物がある。)そんな明治村には魅力がいろいろあるのだが、国内外様々なところから建築物が集められていることに、起因するものもあるように思う。

例えばこの光景である。門っぽい構造物があって、その先の池をこえたところに小さく2階建ての西洋建築見えると思う。実はこの2階建ての西洋建築はシアトルにあった日系人が集った教会で、手前の門っぽいやつは巣鴨にあった宗教大学(現大正大学)の車寄せだったりする。

つまり、かつては、太平洋を超えてではないと見ることが出来ないこの二つの建物を、いまはこの場所から同時に見ることができるのだ。そう考えると、真ん中の池が太平洋のようにも思えてくる。どこかにワームホールでもあるような話だ。

シアトル日系福音教会の内部

冒頭にも述べたが、明治村には先に紹介したシアトルの教会やブラジルやハワイに建てられた日系移民の住居などの施設を含め、国内外から60以上の建築物が集められている。これだけの施設を、実際にあった所におもむいたら、どれだけの時間と費用がかかるかなと考えると、ずいぶんとお得な施設な気もする。

前の燈台は広島県から後ろの建物の一部は日本橋から

明治村はその名の通り明治時代に建てられた建物を集めてきた施設なので、レトロな雰囲気にあふれている。つまり時間的なファンタジーを感じさせる施設なのだ。が、同時にこの村には、上述のように空間的なファンタジーも存在する。時空のゆがみを感じさせる場所。そんなことを感じながら明治村を楽しんで欲しいと思う。

ここはどこ?ちなみに「哩」はマイルと読むそう 

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