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【給料を上げれば介護人材不足は解決する??】

おはようございます!あきた創生マネジメント代表の阿波野聖一です。

前回は、介護業界に特化した人材サービス「レバウェル介護」(旧「きらケア」)が発表した【きらケア介護白書2022】と、弊社スタッフのアンケートを通して海外人材受け入れの利点について書きました。
【海外人材を受け入れて良かったこと】

今回は引き続き【きらケア介護白書2022】から、介護職員の給料について書いてみたいと思います。

介護職員として働いてみたけれど・・・

介護職員として働こうとする人の動機として一番多かったのが、「手に職を付けたかった」(27.4%)でした。

きらケア介護白書2022より

専門知識やスキルが身に付き、その経験が幅広く活かせる介護職は、世界的に深刻化する高齢化社会において今後さらに需要が拡大していくことが予想されます。その意味で将来性のある職業と言えるでしょう。

しかし実際に働いてみて、職に就く前に持っていたイメージとのギャップについての回答は
●良かった点―一1位:やりがいがある(34.2%)
●悪かった点ー1位:給料が低い(63.5%)

きらケア介護白書2022より

多くの方が「やりがい」は感じるものの、「給料が低い」と実感されているようです。確かに給料に関しては、介護業界は他の業界の水準より低いかもしれません。しかし、長年この業界に携わってきた私からすれば、以前と比べて随分と改善されてるのですが・・・・・・

記録の打ち込み

介護職の離職率は他の業界と比べて低い

給料の面で不満が多いといっても、先月(8月)に介護労働安定センターが公表した2022年度の【介護労働実態調査】では、介護職の離職率が14.4%と、これまでの調査と変わらず他の産業と比べて低いという結果が出ています。
参考:介護職員の離職率、14.4% 過去最低並みを維持 事業所間で2極化の傾向=介護労働実態調査|介護のみらいラボ(マイナビ介護職

コロナ禍によって働き方が多様化し、副業や在宅、リモートワークが可能になりました。よって職業の選択肢も増え、一つの会社に捉われないで転職を希望する人が増えています。その結果、全体的に離職率が増加する傾向にあります。

介護職の求人の場合、未経験や無資格から始められるため、最初は低い給料からのスタートとなり、勤続年数や資格取得によって給料が増えていく傾向にあります。

そのため、職場に慣れてきて少し嫌な部分が見えてくる入職後1-3年未満の人たちが、「いつかは転職をしたいと考えている」と最も多く回答しました。しかし全体的に「転職は考えていない」割合が高いことが分かります。

きらケア介護白書2022より

つまり、転職は考えないで離職率が低いということは、上述の通り、介護職に「やりがい」を感じているのが理由の一つではないでしょか。現に介護職を続けたいと思う人は78.3%と高い結果が出ています。

きらケア介護白書2022より


事業主と労働者、双方の意識改革が必要

では、どうして人手不足なのか?

「給料を上げれば人材不足は解消するのか?」

業界は違いますが、観光地である沖縄の飲食業では時給2000円でも、外国人を含め人が集まらないそうです。
参考:
沖縄の人手不足 破格の時給2000円でも集まらない 国際通りの飲食店で深刻化 「時給で頭悩ませるレベルじゃない」|沖縄タイムス

飲食業界と同様に介護業界も、労働環境のマイナスイメージが先行して、求人をしても人が集まらない原因の一つになっているように思います。

わたしは給料を上げるという策は、あくまでも一つのきっかけにすぎないと思います。

労働環境などを含む、社会情勢にあった根本的な問題の改善を官民で協働して行う。そのうえで事業主と労働者の双方の意識改革、人手対策についてグランドデザインが必要だと思っています。下記の2つのnote記事は首が取れそうなほど頷き、共感しました。

事業主は、時代に合わせてBCP(事業継続計画)BCM(事業継続マネジメント)をしっかり行い、緊急事態が発生した時でもビジネスが継続できるよう対処する。これはもちろん人手不足も当てはまります。

例えば、介護職のマイナスイメージである肉体的・精神的にハードな面を、弊社では介護ロボットを導入して軽減しながら、人材確保に役立てています。
「見守りロボット」でケアはどう変わる? 介護現場のICT化がもたらす意義と、未来のため大事にしたいこと

介護ロボット🤖導入は手段!?

また、技能実習生・特定外国人を受け入れ、彼らを育成していきながら協働・共生する。そして将来のビジネスへとつながるように、事業継続に向けて計画しています。

労働者側も、「ただ給料をもらう」というスタンスではなく、働くことで生産性を上げ、社会に必要とされる価値を提供する。そのためには自らが考えて行動していく。こういった意識を作るための教育環境が必要だと思っております。

ビジョンマップ

昨今は、日本人の海外移住が注目されています。若者をはじめ家族での海外移住を目指す人が増えて、ますます労働人口の減少が懸念されます。また、円安により外国人労働者にとっても、日本という国に魅力を感じなくなっています。

全体ビジョンマップのうちの一つ人材育成のビジョンマップ(※作成途中)

この状況から、将来を見据えて行動していくためにも、
事業主と労働者、社会とが意識改革をして、「介護」という業界全体を持続可能な事業に変えていく。

その結果、業界のマイナスイメージが払拭され、人手不足の解消にもつながると信じています。

実際に介護という仕事は、金稼ぎのためでは続きません。先に述べたように、仕事に対する「やりがい」があるから続けられるのです。だからと言って給料が安くともいいとうことではでは決してありません。やりがい詐取にならないように、今後も公定価格であるため継続的な国への呼びかけや、介護保険制度の規制緩和、給与設計等、必要性があると思っております。

インターンシップ(インドネシアの大学から招聘)

【人口減少社会において、介護経営をリデザインする】をパーパスに、あきた創生マネジメントでは、介護の人材育成と採用における経験を通して、業界全体の未来に貢献するため、人手不足に悩む事業所をサポートする事業を立ち上げました。

インバウンド再開に伴い、コロナ禍で離職した従業員の復帰が進まず、未だ人手不足の問題を抱える観光や飲食業界などは多数あります。そのため外国人労働者の受け入れを検討される会社も多く、弊社にもお問い合わせを頂くようになりました。

今後は、外国人労働者の受け入れ準備から、複雑な就業手続き、また日本での生活サポートなど、これまでの弊社の取り組みを通して得たノウハウを、業種を問わず他社さまのために活かしたいと考えております。

ご関心のある事業者さまは、私のTwitterInstagramFacebook、新しく始めたTikTokホームページYouTubeなどにご連絡いただけると嬉しいです!





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