見出し画像

【海外人材を受け入れて良かったこと】

おはようございます!あきた創生マネジメント代表の阿波野聖一です。

前回は、わたしのベトナム訪問を通して感じた「東南アジアの勢い」についてご紹介しました。
【活気あふれるベトナムを実体験〜肌身で感じた東南アジアの勢い〜】

弊社の「インターンシップ事業」における提携校の訪問が目的でしたが、ベトナムの若い学生たちの未来をかけた取り組みであり、また、国と国との架け橋になるという責任の重みを痛感した訪問でもありました。

グエンチャイ大学(ハノイ)との提携

同時に、弊社が技能実習生として海外人材を受け入れてきた今までの実績をふりかえり、現在は即戦力となっているグローバルメンバー(技能実習生、特定技能外国人)と、わたしを信じてついてきてくれている弊社スタッフに対して、感謝でいっぱいになった瞬間でもありました。

中途退職したスタッフの補充に苦しんだ末に、海外人材(技能実習生)の受け入れを決断。さまざまな戸惑いや葛藤の中、既存のスタッフは前向きに、そして真摯な態度で応えてくれました。その延長線上に今日があることを、あらためて感じています。

そこで今回は、弊社が技能実習生を受け入れた際の日本人スタッフの生の声と、実際にグローバルメンバー(技能実習生)と共に働いて気づいた利点を通して、海外人材を受け入れて良かったことを書いてみたいと思います。

初めて海外人材を受け入れて1年後に日本人スタッフ向けに実施したアンケート

現在海外人材の雇用について迷っている方にとって、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

海外人材に対する一番の不安は「言葉の壁」

レバレジーズメディカルケア株式会社が運営する、介護業界に特化した人材サービス「レバウェル介護」(旧「きらケア」)が発表した【きらケア介護白書2022】によると、介護事業所が外国人スタッフを雇用するときに感じた不安のNo.1は、「日本語能力への懸念」でした。

出典:きらケア介護白書2022

技能実習生の日本語能力レベルは一般的にN4です。個人差はありますが、まったく日本語が分からないレベルではありません。しかし、実際の介護現場でのコミュニケーションは最重要課題ですので、それを補う取り組みが必要になります。

オンラインで日本語教育

弊社では、さまざまな取り組みを通して改善・向上を図っています。例えば、ラインワークスなど仕事に特化したICT(情報通信技術)の利用です。翻訳機能を使えば、その場でのコミュニケーションもスムーズになります。

LINE Worksを使用した海外人材の教育の情報共有

また、それだけでは不十分なので、弊社では勤務外でオンラインによる日本語の学習時間を設け、日本人スタッフとのコミュニケーション向上に役立てています。

LINE Worksの翻訳機能をいかしたコミュニケーション

つまり、IT技術の発達した現在では、日本語によるコミュニケーションの改善は可能だということです。

海外人材を採用して良かったこと~日本人スタッフとの相乗効果

続いて同白書によると、「外国人スタッフを雇用してよかったと感じること」の質問に対して、人材不足の解消がトップですが、続いて「異文化理解が深まった」「日本人職員の意識が高まった」とあります。

出典:きらケア介護白書2022

弊社では技能実習生を受け入れて1年目に、日本人スタッフへのアンケートを実施しました。実習生と実際に仕事をしてみての感想として、下記のような回答がありました。
・とにかく楽しかったです
• 歳が近いということもあり、頼りになるお 姉さんのような存在です
・⼀緒に仕事するこ とができて⼼より嬉しく思います
• 業務はほとんど⾔うことがない

弊社スタッフへのアンケート結果の一部

昨今の日本において、外国人労働者の雇用に対しては否定的な印象ばかりが強調されますが、日本人スタッフが外国人と交流することで、外国語の習得のほか、「異文化に触れて新しい発見や学び」があると言います

また技能実習生に対しても、弊社では地域との交流を積極的に進めてきました。そういった機会をもつことで、彼らにとっても日本語の習得や日本文化の体験など、同様に異国での新しい発見や学びをもたらしています。

浴衣を着て地域の夏祭りへ参加

さらに、技能実習生への日本語教育や介護技術の指導など、日本人スタッフが教える立場になることで、「仕事に対する責任感・やりがい」を感じるようになるという利点があります。

つまり技能実習生にとっても、また日本人スタッフにとっても新たな刺激をもたらすなど、実際には双方に相乗効果が働き、結果として【教えるスキルアップにつながる】可能性があるのです。

インターネットの発達によって、特に若者世代ではボーダーレス(国境を超えて)での情報発信・収集、そして交流が当たり前の時代となっています。結果としてグローバル化が進んでいます。

人種や国籍などに関係なく、その多様性を受け入れることに抵抗のない世代が中心となっている現代において、古い価値観のままでは事業の後退が進むばかりです。

海外人材を採用して困ったこと~意志疎通が困難・価値観の違い


逆に「外国人スタッフを雇用して困ったこと」に対して、同白書によると、「意思疎通がうまくとれない」「仕事に対しての価値観が違う」「自己主張が強い」とあります。

出典:きらケア介護白書2022

確かに日本語でコミュニケーションがとれても、異なる環境や文化で育った者同士の意志の疎通は難しいかもしれません。また、価値観の違いや、外国人の個人主義によって、日本人としては受け入れがたい状況もあるでしょう。

上記の問題も含め、困難な場合の対処の一部として、弊社のスタッフアンケートによると、

・⼝頭だけでなく、絵などを交え教えた
・ ⾃分がやりながら都度説明した
(例)ケース 記録→⾃分が⼀緒に打ちながら説明する
   利⽤者対応→⾃分がやって⾒せて、その後に説明する。
・ジェスチャーや携帯で調べ、伝わったかなと思う
・スマホを使ってGoogle Translateを使い、イ ンドネシア語の意味を汲み取     ってもらう(ただ、インドネシア語が分からないため精度が不確か)
・同じ意味をもつ単語の教え⽅を工夫するー例:熱い、暑い…など


弊社の日本人スタッフは自らが考えて行動しながら、お互いの溝を埋めて行く努力をしています。そして、共に働くことで、多くの気づきもあるようです。

弊社スタッフへのアンケート結果の一部

【気づき】
⽇本⼈スタッフが教えること、伝えることの難しさに気づき!! 難しさに気づくことで教えること、伝えることをスタッフ 全体で共有し⼯夫する!! 結果、⽇本⼈スタッフの教育レベ ルが向上することにつながっ ていく!!

教え方の工夫(日本語)
教え方の工夫(インドネシア語)

つまり、外国人労働者との協働によって【日本人スタッフの意識改革】にもつながっているということです。

少子高齢化によって労働人口が減少している日本において、外国人労働者に対する古い価値観のままで、本当に日本の未来は明るいのでしょうか?

政府の少子化対策には時間がかかります。よって、人手不足という目の前の緊急問題を同時に対処していくにはどうすればよいのか?

多様性を受け入れ、外国人=安い労働力という価値観を見直す。そして、お互いの明るい未来のために尽力してくれるよう共生、協働する仲間として受け入れる。

外国人が増えることのネガティブな側面だけに焦点を当てるのではなく、もっと建設的な意見をもって対処していけば、目の前の問題解決につながるのではないでしょうか?

わたしは弊社の日本人スタッフやグローバルメンバーたちを見て、本気にそう思っています。

インターン生を交えた交流会

【人口減少社会において、介護経営をリデザインする】をパーパスに、あきた創生マネジメントでは、介護の人材育成と採用における経験を通して、業界全体の未来に貢献するため、人手不足に悩む事業所をサポートする事業を立ち上げました。

インバウンド再開に伴い、コロナ禍で離職した従業員の復帰が進まず、未だ人手不足の問題を抱える観光や飲食業界などは多数あります。そのため外国人労働者の受け入れを検討される会社も多く、弊社にもお問い合わせを頂くようになりました。

今後は、外国人労働者の受け入れ準備から、複雑な就業手続き、また日本での生活サポートなど、これまでの弊社の取り組みを通して得たノウハウを、業種を問わず他社さまのために活かしたいと考えております。

ご関心のある事業者さまは、私のTwitterInstagramFacebook、新しく始めたTikTokホームページなどにご連絡いただけると嬉しいです!

@biz_awano

あわの社長の熱〜く語るシリーズ-グローバルメンバーとのあゆみ編その③-#あわの社長 #海外人材 #介護 #秋田 #あきた創生マネジメント

♬ 旅立ちの前に(サビ) - WANIMA


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?