【備忘録】シンガーじゃないほうのミレーはおっさん向けなんだって。
先週、ふと立ち寄った古着屋で見つけたバックパック。millet(ミレー)と言うらしい。おフランス産ざます(←昭和産)。
ほとんど使われていないようだし、なんせ、500円。え、まじ、これ。サントリーの角ハイボール350ミリリットル缶２本分より安い。０ひとつ少なくないんですかね。ほとんど使われていないのか、使い方を説明したタグまでそのまま残っている。
どこかで見かけたことがあるロゴだと思ったら、アウトドアものなんですね。そうか、好日山荘で見たような気がする。数年前、空前のアウトドアウェア・ブームのときに、ノースフェイスやパタゴニアを見に行った。機能性が高くて、そして、かっこよかった。当時、購入した、ノースフェイスのナイロンフーディやダウンはいまでもよく着ています。焚火のときやら、登山や、海遊びや、サイクリングのときに。当時、おしゃれ着として買ったそれらが、数年経って、正しいポジションにおさまったのでしょう。
ほとんどクルマ移動だし、バックパックって、あんまり使わないけど。でも、これだけ収容力があって、状態も良いし、なにせ安い。フランス製ってだけで嬉しい(←脳みそもシンプルイズベスト)。旅行用にしてもいい。
そそくさとレジへ。なんで、こんな安いんですか。間違ってません？ これ、ほんとは5000円です、とか、やめてよね。買い物するつもりがなくて、時間潰しに寄っただけ、現金もPayPayの残高もなくなってるはず。
「あら。こんにちは」
笑顔のスタッフさん。今日もお美しいですね。新ヘアも可愛いです。
「見つけたんですねー(笑)。さすが、めざとい」
めざとい、の前に、さすが、なんてやめてください(笑)。盗品故買者みたいじゃないですか。美術品泥棒みたいじゃないですか。真っ当に生きてます(←自己申告)。
「これ、ずっと売れ残ってて。処分なんです。良いお買い物だと思います」
へええ。タイミング良かった。今冬は、久しぶりに全身黒のコーデがいいな、なんて思っていたところだし、それに映えそうなカラーリング。スーパーに行くときの「マイバッグ」にしても良い。
milletは、ノースフェイスやパタゴニア、アークテリクスのようなブランドと違って、シックでシンプルなデザイン。どちらかと言うと「中高年向け」だそう。それで残ったのね。
中高年……な。まあ、いいか。
本人が中年だし。なんだろう。この「中年」という、情けない響きは。語感も間抜けだし、字面もだらしない。引き締まりがない。本人だってげんなりとするけれど、それによって、若返るわけでもなし。かまうものか。おフランス産の中年向けバックパック。言えば言うほど悲しい。500円。
「きっと、お似合いになりますよ」
にっこりするスタッフ女性。ですよね。中年だし、よく似合いますよね。いくぶん、不貞腐れつつ、そのことは言わない僕。つい、この間まではお兄さんだったんですよ。いつの間にか、そうじゃなくなってたけど。
「ポイントで買えますけど？」
いいです、貯めておいてください。500円をポイントで買いたくない。中年だし。500円と50円を払って購入。
#買ってよかったもの ですよね。買って良かったと思います。空のペットボトルを４本詰めて、山へ。その山には、あるお寺さんがあるんです。大日寺というお寺さん。そちらの奥の院、爪彫薬師如来さんを参って、参道の霊水、加持水をペットボトルに入れさせてもらって、担いで帰って来ました。重くて肩が痛い、10月だというのに、とんでもない汗をかく。修行レベル。
結局。しっかり、アウトドアに使っているわけですね、これ。500円で買ったものってやっぱり、雑に使えていいや。自転車にも使おう。スーパーにも持って行こう。
よし。雑用は君に任せた。
追伸 アウトドアブランドやナイキのスニーカーのような、テクノロジーが駆使されたものって、ギアっぽさにロマンを感じます。SF的な。ガンダム的な。エヴァンゲリオン的な。
noteのお題にも、宇宙SFってありましたよね。そのお題に合わせて、2000字ほどのショートショートを用意しておきました。楽しみにしててくださいね。
……でも、憑依感なかったんです。小手先で書いたような。あんまり期待はしないでください(笑)。
photograph and words by billy.
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