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お伊勢参りでお花見はいかが?

このところの寒の戻りで、春も、
おっとっと・・・という感じですが
桜の花が楽しみな季節になってきました。


この季節になると、桜だけでなく、
様々な花が一斉に咲き始め、
生きものたちも、
モソモソと動き始めます。

生きもの大好きな私としては
たまらない季節です!!!


ここ5年程、TVのお仕事で、
毎月、伊勢神宮内宮の自然を
撮影させていただいてますので、
今回は、3月下旬から4月初旬の
内宮の自然の楽しみ方を、
ご紹介させてください。


春の内宮といえば、まず桜。

ソメイヨシノ(宇治橋)

宇治橋渡ってすぐ左は「ソメイヨシノ」。

私のお勧めは、宇治橋を渡った正面、
衛士さんの詰所の横に咲く、
淡いピンクの「ソトオリヒメ」。

ソトオリヒメ

やや小さめの花が愛らしい・・・。
ほぼソメイヨシノと同時期に咲きます。


内宮の桜で私が一番好きなのは、
参道をしばらく進んだ、
右側の神苑の中に咲く、
「ヤエベニシダレザクラ」です。

ヤエベニシダレザクラ

この投稿のタイトル画面の花です。
ソメイヨシノよりやや遅く咲き、
光に透けた、淡い八重の薄紅色が、
なんとも清らかで美しい花です。


もしお花や自然がおスキなら、
内宮参拝の際は、宇治橋渡ってすぐ、
参道の両脇にある神宮神苑という、
日本庭園の中の小径を歩くのがお勧め。


ちょうど今頃なら、
高知県にしか自生していない、
トサミズキの花が出迎えてくれます。

トサミズキ


参道を進み、火除け橋を渡ると、
右手の石段の下が、
五十鈴川の御手洗場。

御手洗場(みたらし)

参拝前に手を清める場所ですが、
とにかくこの水がきれい!
しかもお魚もいっぱいいます。
鳥さんもいますよ!

が、今回はお花見という事で、
この石段や両側の石積みの下に、
可憐な春の野の花が咲いています。


おや、スミレ?

ケイリュウタチツボスミレ

はい、スミレです。
増水した水の中でも咲くという、
「ケイリュウタチツボスミレ」。

普通のタチツボスミレより、
葉っぱに厚みがあって、
水につかっても平気という、
日本固有の珍しいスミレです。


他にも、キランソウなど、
よーく見ると可愛い野の花が、
そっと微笑んでくれていますよ。

キランソウ


この内宮の奥に、
神宮宮域林という広大な森が
広がっています。
ここもご神域なので
一般の人は立ち入り禁止です。

神宮宮域林(五十鈴川源流の森)


が、2015年~16年にかけて、
特別な許可をいただき、
一年間、五十鈴川の源流を、
じっくり取材させていただきました。

五十鈴川源流部の水中撮影


3月は、五十鈴川の生きものも、
ようやく動きだす季節。

実は撮影してあった映像の中に、
「ナガレタゴガエル」という、
大変珍しいカエルさんが、
冬眠から覚めてすぐのという
貴重な映像が見つかりました。

ナガレタゴガエル

5℃前後という冷たい水の中で、
ジッとしてました。
生きものというのはすごいですね。

三重県で生息が確認されているのは
今までに3か所ぐらいとか。
出会わせてくれてありがとうです❤


こんな、伊勢神宮の3月の自然を、
CBC-TVの「チャント!」という
夕方のニュース番組の中で、
3月25日(月)に放送します。

東海三県だけの放送ですが、
よろしければぜひご覧ください。


伊勢神宮に限らず、
江戸時代以前の日本は、
人々が自然と共存してきた、
生態系共存経済という、
世界でも先進的で珍しい国。

そんなことをエッセイにした、
この投稿もぜひご一読いただけると、
今、世界で日本が注目されている、
その理由の一端が見えてくるかも。


というわけで今回は
birdfilmの最新のお仕事情報を、
投稿させていただきました!


ここまで読んでいただき、
本当にありがとうございました!


文責:birdfilm  映像作家 増田達彦





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