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知っておくと役に立つ経済学その②:絶対優位と比較優位

2019年は、より本格的に経済学を中心としたコンテンツの発信をしていく。それに当たって、最初の5回は基本的な経済学の中で知っておくと役に立つコンテンツを紹介する。大学編入を考えている人や経済学に興味を持っている人を中心に見てくれたら嬉しい限り。
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1回目:トレード・オフとは
2回目:絶対優位と比較優位-誰だって優位に立てる
3回目:豊作貧乏とペティークラークの法則-プライスレスな活動にシフトした方がいい
4回目:人間は働くの?それとも休むの?Laborとleisureの関係
5回目:おカネとは-相対的に、カネよりも夢に価値が出てきている
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絶対優位と比較優位 とは

帰納法(具体から抽象)で説明していく。

「太郎と花子の2人がそれぞれ米とじゃがいもを作る世界」を仮定。太郎は、1時間あたり米 , じゃがいもそれぞれ20kg生産することができる。一方、花子は太郎よりも生産高が多く、米は30kg , じゃがいもは60kg。

この時点では、花子は米 , じゃがいもの生産に関して絶対優位であることが言える。噛み砕くなら、花子は成績優秀・スポーツも万能な優等生タイプで、クラス内で一目置かれている存在(性格がいいかどうかは知りません)。

では、「比較優位」の観点から見ると、太郎と花子の関係(優位性)はどうなるだろうか。今から立証していく。

太郎は1時間に米を20kg生産している間、じゃがいも20kgの生産を諦めなければならない(20/20=1)同時に実行することは不可能だからである。

花子の場合もそう。1時間に米を30kg生産するならじゃがいも60kgを諦めざるを得ない(60/30=2)。

これを比べた時、太郎の方が花子よりも機会費用が小さい(太郎はじゃがいもを1個諦めばいいのに対し、花子は2個も諦めないといけない)ことが言える。つまり、太郎は米に関して比較優位であると言える。

一方、じゃがいもの機会費用で考えると、太郎はじゃがいもを作る際、米を1個諦めるのに対し、花子は0.5個だけでいい。つまり、花子はじゃがいもに関して比較優位であると言える。

誰だって優位に立てる

前回の記事 でも述べたように、時間が有限である以上、一人ひとり意識的にしろ無意識的にしろ時間を配分している。ビジネスならポジショニング、SNS等では「●●と言えば▲▲」のようなイメージ。敢えて、この段階で自分のことを示すなら、「経済学を発信している大学生と言えば新井さん」的な感じ。

どうしてこの考えを持っていた方がいいのかと言うと、学校では5教科それぞれ満遍なくできる人が求められるのに対し、世の中では極端な話、1教科で200点取れる人が重宝されるから。場合によっては、1教科で200点取れなくても、組み合わせ次第でどうにかなる(と思っている)。

昨今、「好きなことで稼ぎたい」風潮があることに関しては自分も否定しない。しかし、他者が求めていて初めてその考え(スキル)が活かされる。自分は苦手だけど他者は非常に切望しているケースだって全然あり得る。

では、「他者が求めているものをどうやって見極めていくか?」 に関しては、『マーケット感覚を身につけよう』(著)ちきりん がおすすめです。



話は逸れましたが、以上です。


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