歴史を学ぶなら歴史小説で
こんばんは、つちいじりです。
原田マハさんのおかげで、また西洋史への興味が爆増中です。
『暗幕のゲルニカ』については、また後日感想を書きたいと思います。
今日は、わたしに世界史と文学のつなげてくれた先生、塩野七生さんについて書きたいと思います。
塩野七生との出会い
学生時代のわたしは、世界史が大好きでした。
なかでも古代ローマ史から中世史までのドラマチックで壮大な西洋史が好きでした。
授業は時代をどんどん先に進めてしまうので、一つの時代を深堀することができませんでした。
そのときローマ史に思いをはせるために読んでいたのが、塩野七生『ローマ人の物語』でした。
壮大なローマ史を丁寧に、そしてその時代を生きた英雄たちを人間臭くリアルに描いた歴史小説の名作です。
文庫版は42巻まである超大作です。
それでいて、どこから読んでもドラマがあります。
それもそのはず、ローマは建国から滅亡まで約1,200年続いたのです。
また人物像が魅力的。次から次へとヒーローが出てくるためあきません。
さすがローマ帝国、さすが塩野七生です。
ローマに関することわざでは以下のようなものがあります。
◆「ローマは一日にして成らず」
◆「郷に入っては郷に従え」
◆「すべての道はローマに通ず」
世界中でよく知られ、今も使われることわざとして残っているのだから、ローマ帝国が現代に与える影響の大きさも相当なものだと言えます。
そして、わたしが今も歴史好きでいられているのは塩野七生のおかげだと思います。
『ローマ人の物語』も一日にして成らず
そうとも言えるかもしれません。
歴史学者と異なるアプローチで、現代に生きる、しかもローマから遠くはなれた日本人をあっという間にタイムスリップさせてしまいます。
ローマ帝国とそこにいる人々、戦争の物語に没入させる塩野七生の想像力や緻密さには、歴史小説としての面白さや歴史そのものへの造詣の深さを感じます。
日本人として、塩野七生という偉大な小説家を誇りに思う。
また最近、塩野七生の『緋色のヴェネチア』という20年以上前の歴史小説が書きおろし新作を加えた新装版として『小説 イタリア・ルネサンス』というタイトルで発売されている。
こちらはより小説らしい作品のようですが、原田マハが一段落したら読みたいと思います。
ではまた。
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