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海外フェスの参加方法を徹底解説! 2.あると便利なモノ・コト編

初めての海外のフェスへの参加。まずチケットの購入、航空券・ホテルの確保と準備が完了。後はフェスへの参加となるが、それ以外にも準備すべき諸々のトリビアがある。また、フェス以外の時間をどう効率的に楽しむか、必要なモノ・コトなど、その辺りのトリビアを紹介したい。
フェス参加だけではない、開催国のオランダと隣国ベルギーを股にかけた旅の体験談を紹介する。


チケットの購入方法からホテル・飛行機などアゴ足の確保までの準備編は以下のページまで。

1.フェス+αの旅にする

せっかく高い旅費を使って欧州まで行くなら、フェスだけでは勿体無い。ついでに巡れる限りスポットを訪れて、フェスだけではない旅にしたい。そのための計画方法について、紹介したい。

明らかになるフェスの全貌

さて3月には参加するフェスはNorth Sea Jazz Festivalと決まり、旅程も確定した。
5月
になると第2弾の参加ミュージシャンが発表となり、目当てのSnarky Puppyの参加もアナウンスされて一安心。
TERRI LYNE CARRINGTON
CORINNE BAILEY RAEMETROPOLE ORKESTなど、興味深い演目も目を引いた。

METROPOLE ORKEST

航空券はその時点でもキャンセルや変更も可能だったが、この情報を得て航空券の金額を5月に全額振り込み、本格的に旅の概要は確定した。
(航空券もキャンセルや変更不可で申し込みと同時に全額支払いだが安い、とかある時期まで変更可能だとか色々ある。自分の旅スタイルによって使い分けたい。)

さらにフューチャリング・アーティスト(Artist in Residence)として、Esperanza Spaldingも決定、3日間連続して登場し、このフェスでしか観れない特別プロジェクトを披露することになった。

Esperanza Spalding

さらにプログラムもリリースされ、時間帯も明らかになる。全プログラムを確認して、迷ったがやはりNorth Sea Jazzに決めて良かったと確信した。

開場時間が14:30と知り驚く

そこで初めて知ったのが、開場時間が14:30で開演は15:30から16:00ということ。

開演時の混雑

想定では日本のフェスのように昼前から開始すると思い込んでいた。サマソニでは開場9:00なので、えらい違いだ。
つまり朝から14:00頃までは暇になるということで、その空き時間に何をするかを検討し始めた。
また、終演は0:30になることもあり夜型のフェスとなる。実際に参加するとこの時期のオランダは21:00でも明るくこの設定にも納得した。

フェスのプレイリストもできるので、それで予習も可能だ。

行き当たりばったりもある

今回かなり綿密な計画を立てて参加したが、行ってはじめてわかることも多い。それが旅の楽しさでもあるのだが。
まずは規模感が全く予想外だった。
ジャズというマイナーなジャンル故に、大きくてもNHKホール程度の会場があって、後はクラブ的な会場がいくつかなのかと思い込んでいた。
だが、ドームクラスの会場、武道館クラスの会場が各1にNHKホール程度の会場が2つに、小さな会場が沢山と、日本で言うとサマソニ程度の規模感の巨大なフェスであることが、1日目でやった理解できた。
会場間の移動に時間がかかり見逃したライブも多々あった。
海外だと予想外も起こり得ることを、想定した計画作りが必要だ。

空き時間を有効活用する旅

これで7/5の出発まで約1ヶ月半となり、本格的に準備を開始した。
具体的な訪問場所、タイムスケジュールの策定と持ち物の準備と購入だ。

フェスと周辺都市の観光を組み合わせて、オリジナルな旅時間を現地で過ごす方法を模索した。
せっかく高い旅費を支払うので、元は取りたい。

まずは開催国のオランダ、開催都市のロッテルダムについて調べた。
今や紙のガイドブックは荷物になるだけで無用である。

ネットで調べるのと同時にAmazon Primeのフリーコンテンツ(Kindle Unlimited )でオランダ関係のガイドブックをダウンロード。
オランダ単独ではなく、ベルギーとセットでベネルクス3カ国として刊行されたものが殆どだった。
(だが、正直ガイドブックは情報が古く、全貌を把握するのに便利だが実用的には役立たない。)

リサーチの結果、ロッテルダムは戦火で史跡が焼け落ちてしまい、観光スポットが少なく3日間滞在しても退屈することが判明した。

ロッテルダム駅

また地理的にベルギーに近く、ロッテルダムからベルギー第二の都市アントワープまで鉄道で1時間という至近だと言うことがわかり、空き時間はベルギーを訪問することを基本方針として決定した。

アントワープ駅

因みにロッテルダムからドイツのケルンまでは3時間、パリまでは2時間半と、日本で言うと名古屋や大阪に移動する感覚である。
さらに旅程を延ばせば、パリやドイツへの訪問も可能だ。

Google Map「保存済み」機能の活用

この旅の計画で活躍するのがGoogle Mapの「保存済み」機能だ。
旅の計画はGoogle Mapとの睨めっことなる。
以下の引用のように、気になったMapの「保存済み」に「オランダ」「べルギー」のようなリストを作り片っ端から気になるスポットを保存することを試みた。
使用する駅、ホテル、さらには主要な観光スポット、そしてカフェやレストランなど。

「行きたい場所」を集めたリストを作ろう
街を歩くためのちょっとした準備を、日常の中で、わりとマメにやっています。美容室で読んだ雑誌や、SNSや友人のおすすめで気になる場所があったら(店だったり、市場だったり、景勝地だったりさまざまです)、すぐにグーグルマップで探して保存します。まず、スマートフォン(以下スマホ)のグーグルマップの[スポット検索]に、行きたい場所の名前を入力して検索します。該当ページへ行ったら[保存]マークをタップします。[リストに保存]の画面になったら、[行ってみたい(旗のマーク)]を選択します。自分で作っで作ったオリジナルのリストにも保存しておきます

山脇りこ. 50歳からのごきげんひとり旅 (よんたび文庫) 


これをベースに計画を煮詰めて、また直前にいらない場所は削除し、当日にもフル活用した。

さらには最も重宝するのがYou Tubeの旅関連のチャンネルや、その都市に住んでいる日本人の紹介チャンネルだ。
観光スポットやカフェから切符の買い方まで映像で予習ができるので、大いに役立った。
各都市の鉄道での移動する途中に、スマホで訪問する都市のチャンネルを観て過ごし、予習することで到着後も迷わず行動できた。
下準備はGoogle Map、You Tubeにネット検索で充分だろう。

2.旅のTo Doリスト

スプレッドシートの活用

旅の準備にはGoogleのスプレッドシートを活用した。
そこに、TO DOリストとスケジュール表を作成し、細かいスケジュールを詰めていった。
スプレッドシートのアプリを活用して、現地での行動予定表とした。

スプレッドシートのスケジュール表

スケジュールを詰めると、初日は早朝にアムステルダムに空路到着し、鉄道でロッテルダムには8:30に着き、ホテルには9:00頃に着くことが判明した。
つまり7 月 6 日の9:00から7 月 7 日の14:30までかなりの時間的な余裕がある。この時間に何ができるかを検討した。

Snarky Puppyが7 月 6 日にベルギーのGentという街で開催されるフェスに参加する情報を得た。
ロッテルダムからGentまでアントワープで乗り換えて鉄道で約2時間。

アントワープで乗り換え
Gent駅

Snarky PuppyのLiveは22:00からなので参加するのは余裕で可能だ。
ネットで調べるとチケットの残りがあったので、到着後に体力的に可能なら参加することにした。
オランダに着くと体力的にも元気だったのでネットでチケットを予約、同時にGentのホテルも予約して、ホテルに荷物を預けてベルギーに向かった。

長閑な田舎町でのフェス

実際にどう行動したかは以下の旅日記に記載した。

7 月 8 日 (土)は朝から鉄道で1時間のアントワープに行き観光して、14:30までにロッテルダムに戻ることにした。 
ヨーロッパでは鉄道を駆使すると、空き時間を有効に過ごせる小旅行が可能となる。
ただしトラブルもあるので、その経験は以下に記載した。

スプレッドシートには様々な活用方法がある。

必要なものリスト

移動が多いので荷物(スーツケース)は軽くしたい。
特に鉄道の乗降では、日本より階段の高低差が大きく、高齢者や小さな女性だと重過ぎると、手伝いが必要になってくる。
衣類は圧縮バッグを使用してコンパクトにし、下着やTシャツは部屋で洗濯し、本はkindleアプリを活用して持参せずに、荷物は極力減らした。

さらにフェスに行く時も、疲労しにくいように最低限の装備としたい。
入場してから約9時間、スタンディングのライブもあり、会場内を歩き回ることを考えると軽い装備がマスト。スプレッドシートに、TO DOリストを作り、持参品の用意を始めた。

1.スマホ

もうこれは命綱、これさえあれば7-8割は事足りる。
海外で充電するための変換プラグや電池切れを防ぐためのバッテリーチャージは必須。
wifiレンタルかキャリアの海外プランもが必須だが、装備品を減らす観点でキャリアの「ソフトバンク 海外あんしん定額」を使用した。

スマホの故障に備えて以前使用していた古いスマホも持参した。一時的にホテルの部屋でスマホが使用できない事態になったが、もう一つのスマホにホテルのwifiを繋げて凌ぐことができた。

スマホ決済が海外でも将来的には可能となり、スマホだけで旅に行ける時代ももうすぐだろう。

2.アプリ

アプリも必要なものはダウンロードし、また海外での使用頻度が高いものはホーム画面の前の方に移動して整理した。
活用したアプリ
翻訳アプリ(iTranslate) 音声対応のもの
換算アプリ(両替電卓)
Yelp 飲食店検索アプリ→いいね数とMapでカフェを探すのに重宝
Uber 夜間の移動や突然の交通トラブルへの備え
North Sea フェス主催者のアプリ
Rail Planner 鉄道の時間と経路が検索できる乗換案内のようなもの
スプレッドシート

3.クレジットカード

クレジットカードは数枚は必要。
例えばAmexはヨーロッパで使えない場合が多い。
それとタッチ決済機能付きは必須である。
オランダではほとんどの交通機関がタッチ決済で乗降が可能だ。

また現金はほとんど使用機会はない。
自分はベルギーの公衆トイレで使用しただけだった。
ベルギーの交通機関はタッチ決済は使えないが、切符の販売機ではカードを利用して購入できるので、以前は地域の交通機関で欠かせない現金も不必要の存在に。

切符もカード買える

3.旅先で便利なコト・モノ

禁止事項

「バックパックは許可されていません。ハンドバッグ(最大フォーマットA4、厚さ約10cm)は許可されています。」
と言うことでリュックは主催者から禁止されていた。

さらに「リストされたアイテムは、フェスティバルに持ち込むことを許可されていません。」と言うお達しがメールで送付された。
飲み物(キャップなし、最大0.5リットルのペットボトルの水を除く)。食品。サッカーシャツ、挑発的または顔を覆う服、傘。自撮り棒、ラップトップ、ノートブック、タブレット、カメラ、ビデオ/オーディオ/その他の録音デバイス、椅子とスツールなど。

サッカーシャツと言うのがヨーロッパらしいが、ケンカの元だからだろう。

逆に許可されるのが、
携帯電話、双眼鏡、日焼け止め、充電するためのパワーバンク/バッテリーパック
と最小限のものであった。

便利なスマホサコッシュ

自分はこのサコッシュに持ち物を集約したが便利だった。
スマホクレジットカード数枚、バッテリーパスポートが一体に収納できるTopologieと言う香港発のブランドのもの。神宮前に旗艦店がある。

パスポートも掲示を求められることもあると聞いて携行したが、空港以外は使用機会はなかった。
かなり混雑した会場で押されて転倒というケースもあるので、両手が空いていることが基本である。

人だらけでしかも皆デカイ

さらにスリ対策としてサコッシュを常に体の前に下げて、中身を確認しつつ過ごすことも大事だ。

表と裏にはスマホ程度が収納できるポケット
開くとパスポート、カードが収納可能

スマホケースもある。ヨーロッパでも普及しており、フェスではこれだけの人も見かけた。

骨伝導イヤホン

さて 今回の旅で意外に役に立ったグッズがあるので紹介したいと思う。
骨伝導イヤホンだ。
今までは飛行機の中で集中して音楽が聴けるようにノイズキャンセリングの機能を持つ ヘッドホンを使ってきた。
しかし、今回は鉄道の移動時間でYouTube を見ながら 情報収集をしていた。

その際に鉄道内での様々なアナウンスが英語だったりその他の外国語だったりして、それらを聞き逃すと乗り越したりして大変なことになってしまう。
骨伝導であると耳を塞ぐ必要がなく、外の音も同様にしっかりと聞き取れる。例えばロッテルダムからアントワープに移動する時、アントワープ情報のYou Tubeチャンネルをこれで聴きながら、車内アナウンスを聞き逃すこともなく安心に旅ができた。
以下のブランドが骨伝導のトップブランドなのでオススメだ。

現地ガイドの活用

最終日は当初PCR検査のため一日空けておいた。
だが、5月に五類となり検査が不必要となり、丸一日観光に費やせることになった。

そもそもフェス目的でオランダを訪問するため、アムステルダムという都市には関心がなく、調べても自分にとって魅力的なスポットはなかった。

そこで活用したのがロコタビというマッチングサイトである。

VELTRAなど現地発のツアーやプロのガイドに申し込めるアプリもあり、以前使用したこともあるが、行くのは通り一遍の観光地ばかりだった。

ここはプロではなく現地在住日本人ロコ)の紹介サイトであること。
彼らにガイドを依頼することも可能だし煩わしいようなら、旅のプランを事前相談するだけも可能。
自分は現地人が行くようなレコード店やレストラン、カフェの情報をヒアリングするのをお願いし、ディナーの予約もお願いした。
レストラン紹介・予約だけなら1000円というプランもある。

観光客が行かないようなスポットが巡れて有意義な依頼だった。
特に一人旅は食事に苦労するので、オススメだ。

この成果は以下の記事に記載した。

さて、約1週間の「海外フェスを楽しみ尽くす旅」も周到な準備により、無事終了して帰国に至る。
ただ、思わぬトラブルがあったことも事実で、過信は禁物である。
トラブルに際しては、最終的には情報とお金で解決するしかない。
スマホクレジットカードという二大インフラを万全にして、旅に出掛けるしかないだろう。

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