支笏洞爺の旅(2) 洞爺湖&昭和新山編
北海道の支笏洞爺国立公園を4泊5日で巡った旅日記。3日目は「洞爺湖有珠山ジオパーク」を満喫した。地球規模の大自然と北海道グルメと温泉。洞爺湖周辺をじっくりと散策し、昭和新山と有珠山にも足を伸ばした。そして有珠山ロープウェイも素晴らしかった。
また2泊した洞爺湖のホテルに関しても感想を追加した。
洞爺湖サミット
さて我々が宿泊したウインザーホテル洞爺は2008年に開催された洞爺湖サミットの会場になったことで有名である。
当時の日本の総理は福田康夫。
このホテルの最大の売りは洞爺湖と太平洋(内浦湾)の両方が見渡せる眺望だが、建物の規模と豪勢の内装も売りなのだろう。
が、豪勢過ぎる内装は「バブルの遺産」とも感じてしまう。
それもそのはず、ルーツは1993年6月に開業した会員制の高級ホテルで、イタリア産の大理石張りのロビーなど贅を尽くした建物は、バブルの産物といわれた。しかしバブルの崩壊で運営会社は倒産の憂き目にあう。
その後ホテルを買収したのがセコムだが、2014年には明治海運に売却した。今の運営は関連会社のサフィールホテルズで、ニセコ、稚内、沖縄などにもホテルを展開しているらしい。
ホテル前の展望台から眺める夜明け直後の神々しい洞爺湖と中島。
当初の予定は家族4人の旅行だったが、専門生の息子がバイトで不参加となり、湖畔の庶民的観光ホテルをキャンセルし、浮いた1人分の旅費をスライドさせて、この分不相応なリッチなホテルに格上げした。
エキストラベッドを入れて親子3人で2泊で朝食付きで12万円だが、この眺望との引き換えなら、リーズナブルな気もした。
ホテルの従業員は施設の広さを持て余し、人員不足の感があり、サービスが行き届いているとは言い難い。
多分、維持費が半端ではなく、人件費を節約しているのだろう。
一方、レストランの食事は北海道ならではの食材を生かして素晴らしく、サービスも申し分ない。
おそらく収益源を飲食に集約しているのだろう。
昭和新山と有珠山
3日目のハイライトは、ホテルから車で30分の昭和新山と有珠山(うすざん)である。
正確に言えば、昭和新山を至近で見れる有珠山ロープウェイとなる。
朝食後にホテルのビュッフェで済ませ出発し、11:00には乗り場に到着した。
まずロープウェイ乗り場に到着すると、そこから昭和新山は間近だ。
有珠山ロープウェイ
昭和新山はかつて麦畑だった場所だが、1943年(昭和18年)の有珠山噴火をきっかけに地盤が隆起し、突如250mの山ができた歴史の浅い火山。ゴツゴツとした赤い山肌も珍しく、注目を集める世界的に有名な新山。
1977年にも噴火しており、その時のニュースは記憶している。
昭和新山の近くにある有珠山は山頂駅まで有珠山ロープウェイで上がれる(往復/大人1,800円)。乗車時間は約6分。
2020年にはスイス製のゴンドラにリニューアルしたそうだ。
有珠山は標高737mの活火山で、100年間で4度も噴火活動が観測された、世界的に見ても活発な活火山だそうだ。
山頂駅に11:30頃に着くと、そこには展望台とテラスがありソフトクリーム、スムージー等の軽食が楽しめる。
そこからは洞爺湖と昭和新山が同時に眺めることが可能で、一つでも凄いのに同時に2つの絶景が拝めるとは奇跡的だ。
有珠山の山頂駅から火口原展望台までは徒歩7分の遊歩道で行く。
階段が多く登り坂でそこそこの運動になるが、舗装されていて歩きやすい。
12:15には展望台に到着した。
我々はそこまでだったが、片道約1,1km・徒歩40~50分で、有珠外輪山展望台まで続く「有珠外輪山遊歩道」もある。
ロープウェイで降り、山麓駅に戻ると13:00だった。
この辺は「洞爺湖有珠山ジオパーク」であるが、その中でもこの地はハイライト的なエリアであり、それを満喫できる高付加価値なロープウェイである。期待に違わず、自分としてもぜひ訪問を推奨したい。
ジオパーク(geopark)とは、地球科学的な価値を持つ遺産であり、「大地の公園」とも言われる。
Soup Curry mog mog
ランチはロープウェイ乗り場付近でも何店舗かあったが、洞爺湖畔の店舗をリサーチして向かうことにした。
Googleでも評価の高い望羊蹄を目指したが、満員で行列ができていた。
湖畔には何店舗かはあるのだが、どこも満員で我々はランチ難民となった。
そして辿り着いたのが、スープカレー モグモグ(Soup curry mog mog)。
辛いものが苦手だが、辛さを数段階でチョイスできたので困らなかった。
地元の野菜をふんだんに使用していて、美味だった。
鶏肉や野菜で出汁をとり、数多くのスパイスを調合して旨味とコクを出しており絶品だった。
「スープカレー」とは通常のとろみのついたカレーとは異なるサラサラしたスープ状のカレーで、北海道の郷土料理らしい。
見知らぬ土地に来た時に困るランチだが、面倒でも無駄を避けるため事前リサーチと予約が欠かせないだろう。
充実した時間を過ごした3日目もランチで手間取り時間をロスし、時間は14:30を過ぎていた。
次回はその後に体験した洞爺湖遊覧船や中島への上陸などをリポートする。
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