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長月のテクスト:周章狼狽
なんだかどこもかしこも、慌てふためく様相。理想と現実、未曾有の国難、政経の憂擾…… 晩夏初秋の心地とは全く相反するせわしなさにつつまれてはいないだろうか?
それにしても、昨今長すぎて堪らない夏季も愈々終幕を迎えた。いまこそ時節は至高の一時、みじかくもうるわしき新秋そのもの。ここまで来たら明年へとつづく寒き冬も、もう遠くない。
9月10日は仲秋名月だった。夜空天下を照らすあの燦然と輝く月は、どこまでも旅路の伴として頼もしくそこにあり続けた。
望月の秀麗無比や夜の旅
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