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③北京での出来事



前回までの話

2004年、北京では2つの美容室と面接する予定で、既に1つの美容室は社長は女に溺れているということがわかり早々に退散しました。


本命の美容室を見学へ

女に溺れる社長との面接が終わったその足で、もう1つ日本で既に面接をしてきた美容室が最後に本命として残っていたため向かった。

本命美容室は朝阳路付近だったため、そのまま歩いて向かうことにした。
国贸から出発して东三环を北に向かって歩いていたが、とにかく埃っぽくDVDを台車で推して売る人、痰を吐く人、道端にゴミ箱がなくゴミがたくさん落ちていたり、暴走する小さいバスの半開きになったドアから歩く私になにか叫ぶ人もいた。
のちに住み始めてからバスから叫ぶ人は何だったのかわかったが、叫ぶ人に○○は行きますか?と聞いて、行き先が合えば乗れる白タクのような乗合バスだとわかった。

全てが見たことが無い光景で新鮮ではあったものの、なんとなく懐かしくていいなという気持ちになったのを覚えている。

しばらく歩くと目的地の美容室があった。
お客様も多く忙しそうでお邪魔するのは悪いなあと思い、店の外からしばらく店内の様子を眺めていた。
スタッフの仲も良さそうだし、お店も忙しそうだし、ここで働けたらいいなと思った。
ずっと見ていたのでお店のスタッフがなんだろうと思い出てきて話しかけてくれたが、何を言っているかわからずオロオロしていたらお店の忙しさもひと段落してスタッフがゾロゾロ出てきた。
その中に通訳の方もいて日本語が通じたので、こちらで働くかもしれないので直接日本から見に来ました!と言ったらびっくりした様子で、「今日は日本人スタイリストはお休みですが、よかったら店の中見ていってください!」と招き入れてくれた。

3度目の正直というと意味は少し違うかもしれないが、やっと雰囲気のいい美容室に来れたと思った。


北京の街をブラブラ


美容室の見学が終わり、せっかくなので少し周りを歩いてみようと思い东三环をそのまま北へ歩いた。
长虹桥辺りまで歩き、なんだか栄えていそうな気がしたので左折した。
トイレに行きたかったので、太平洋百货というデパートに入った。
母からトイレはホテルかデパートなら多分大丈夫だから…と聞いていた。

確かに言われた通り大丈夫だったが、見る限り中に人が入っている様子なのに、皆さん鍵をかけておらず全開、もしくは5cmほど扉が開いていた。
そして皆さんこちらを向いて用を足しているため、目が合ってしまう。
空いている!と思いノックせずに入ってしまったら、おばちゃんがドスの利いた声で、「ヨウレン!」と言った。
その時は何だかわからず見てはいけないものを見た気がしてドアを勢いよく締め、何も言わずに立ち去ってしまった…。

結局別の場所で無事にトイレに入れたが、あの臭いは今でもすぐに思い出せるくらい臭っていた。


北京の現地理・美容室

ぶらぶら歩いていたら、いくつも現地の理・美容室があった。
外から見ていたが、座ったままシャンプーしているのに泡が一切落ちないし、マッサージまでしてもらったりしていて気持ちよさそうだった。
理容室では角刈りをしている所を初めて見て、おじさんの頭にいろいろ物が乗せれそうなくらい水平で凄いなぁ!としばらく見ていた。

あとは見た目は美容室だが入口にピンクっぽい電気が点いていて、露出多めの服でドアの横に座って、毛先を弄って男性客を待つ女性がいるピンク美容室があった。
当時は何をする場所か知らなかったが、オリンピック前までに一斉になくなってしまったので、当時カメラでもちゃんと持ってきて撮っておけばよかったな…と思った。

1番気になったのは職種にもよるが、仕事がない時は仕事中でもしっかり休んでいて、「へぇ〜、これで成り立つのか…」と思った。


とりあえず予定していたことは終わったので、ユースホステルへ戻ることにした。


次回は北京から上海へ戻り日本へ帰る話を書きたいと思います。
読んでくださりありがとうございました。

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