鎖国の終わり、ビールのはじまり (クラフトビールをめぐる冒険~LAC伊豆下田編)
日本でいつからビールが飲まれていたのかご存じでしょうか?
ビール自体が生まれたのは、紀元前4000年以上前までさかのぼりますが、
日本でビールがつくられはじめたのは、江戸時代・幕末だと言われています。
新しい働き方LAB研究員として、国内のLAC施設を拠点にビールの紹介を行う本企画。
今回は、
「日本にビールが普及するはじまりになった」といっても過言ではない地、
下田を訪ねました。
※企画概要についてはこちら
https://note.com/beerjunk/n/n3eb2556f7165
黒船ペリーと下田
1854年「日米和親条約」により下田港が開かれ、200年以上続く鎖国が終わりました。
この条約調印交渉の際に、ペリーが「アメリカ産の酒三樽」を献上したという記録が残されているそうです。
日本側の資料にも、「土色をしておびただしく泡立つ酒」という記述があり、おそらくビールのことではないかとされています。
開国によって、日本にもビールカルチャーが萌芽しはじめました。
そんな下田を目指して、伊豆半島を南下します。
伊豆半島、西の入口「沼津」のブルワリー
まずは伊豆半島の玄関、沼津市にある「柿田川ブリューイング」に立ち寄り、代表・片岡哲也さんとビール片手にお話ししてきました。
「SLOW BEER SLOW LIFE」を掲げる同社。
カウンターで醸造家とお客さんが一緒にビールを飲みかわすフランクな雰囲気の中、醸造所を見学しつつ、まろやかな味わいのオリジナルビール『クリームラガー』を頂きます。
喉にビールを流し込むと、自然と肩の力も抜けてゆったり気分。
地元のおススメ料理やビールづくりについて、話はつきません。
※静岡県東部のクラフトビールについてはこちらもご覧ください。
伊豆半島のクラフトビール、厳選2本ご紹介
道中、複数の醸造所に立ち寄りながら下田に到着。現地のスーパーで販売されている銘柄もチェックして、宿につくと買い込んだビールは20本以上。
その中から、おススメのビールを2本ご紹介させて下さい。
【早雲/反射炉ビヤ】
伊豆韮山発のクラフトビールです。グラスに注ぐと、ホップの華やかな香りが立ちあがります。泡立ちもよく爽快感のある喉ごしと程よい苦み。
個性をしっかり出しながらも、バランスのとれた飲みやすいビールなので
クラフトビール初心者の方にお勧めしたいです。
ビアスタイル:アメリカンペールエール
アルコール度数:5.0%
【Joie de Vivre/ベアードビール】
海外からも注目される、修善寺のブルワリーが生み出すアルコール度数が高めのビールです。
別名修道院のビールとも呼ばれ、慎ましい暮らしにおける、嬉しいご褒美だったお酒。モルトの豊潤な味を堪能できるベルギー発祥のビールで、ナッツやチーズと相性が良さそう。
「生きる喜び」を表現したビアラベルを眺めながらお楽しみください。
ビアスタイル:ベルジャンスタイルダブル
アルコール度数:7.5%
まとめ・伊豆のビールを楽しむ3つのポイント
まずは、
「歴史を感じながらビールを味わう」
今回の宿泊地LAC伊豆下田は、造船会社の社員寮を改築した建物でした。
幕末、開国の港となった下田で、はじめてビールを飲んだ幕府役人の気分になって、当時に思いを馳せながらビールを開栓しましょう。
つぎに、
「多様なビアスタイルを飲み比べよう」
伊豆のスーパーマーケットや酒屋にはその土地のビールが並んでいました。
「海の幸と一緒に飲みたいビール」や「ラベルデザインが好きなビール」などテーマを決めて色々なビールを試してみるのも面白いですよ。
最後に、
「クラフトビールの進化を楽しみましょう」
各ブルワリー定番ビールの味は、年々進化しています。来年訪れた時には更に美味しいビールが生み出されているかもしれません。
今回、紹介しきれなかったビールや醸造所もあるので
また下田にお邪魔したいと思います。
(その時には、下田の飲食店でも美味しいビールが飲みたいなぁ。)
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