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「大企業からスタートアップへの転職」って実際どうなの!?

こんにちは、Beatrust で Intern をしている Rio Suzuki です!
最近は大手企業からスタートアップへの人材流入が加速していると言われていますが、Beatrust も大手企業を経験したのちに入社している社員がほとんどです。今回は「大手企業からスタートアップへの転職って実際どうなの?」という本音を、大手企業からスタートアップへの転職を経験している Libero の Rei Maura / 真浦玲さんと、SRE の Yuta Nakagawa / 中川裕太さんにおうかがいしました。

お二人のご経歴を教えてください。

Rei さん:みずほ証券に入社し、最初の 2 年間は投資銀行部門で M&A に関する助言をする仕事に没頭しました。3 年目に英国ロンドンに派遣された後、 Google の日本法人に転職しました。デジタルマーケティング関連のセールスと営業企画に所属後、ご縁があって戦略パートナーシップのチームに移り、 東京 2020 オリンピックのスポンサーシップや X(Google [x])という研究開発機関と仕事をしていました。その後、Beatrust に 4 人目の社員として入社しました。

Yuta さん:私は NTT データで、法人系のお客様のシステム開発周りを担当しており、受発注システムや社内のシステム、工事の管理系のシステムなどを作っていました。途中からは他業界のお客様や法人への技術的な支援も担当していました。 2017 年の 2 月に転職した ABEJA ではリサーチエンジニアとして 4 年弱働き、Beatrust に転職したという経歴です。

お二人が最初に大手企業を選ばれた理由をおしえてください。

Rei さん「学びたいことを知るにはここが一番」と思ったからです。就職活動の最初は金融とはまったく違うテレビ業界を志望していたのですが、ちょうど就活の真っ最中に東日本大震災が起きたことをきっかけに、日本各地のビジネスやお金がどういう風に回っているのか、ということにとても興味を持つようになりました。私は場数を踏んで実践の中で仕事を覚えていくタイプなので、財務・税務・法務・ビジネスの側面で日本各地の型と携われる日系のメガバンクの投資銀行を選びました。泥臭さ重視です。

グローバル企業の Google に転職したのは、日本だけでなく様々な文化を知りたいという好奇心が理由です。元々興味があったテレビ業界のようなマスメディア要素のある事業を行っていることも魅力でした。

Yuta さん:私はもともと「世の中の働く人たちがどんなことを考えているのか」、 「大学の教授たちが言っていた世の中についての話は本当に正しいのか」を学びたいと思ったことが就職したきっかけです。当時、就職する他にも博士課程をとり研究員として大学に残るという選択肢もありました。しかし師事している教授から働くことについて聞いても、彼らは実際に大学以外で働いた経験がない方たちです。そのためそれが本当に正しいのか、納得できませんでした。そこで社会に出てみたらわかることがあるのではないかと思うようになりました。
大手企業に決めたのは、日本の中のトップランナーに就職した方が、学べることが多いと考え、学んでいたソフトウェアの業界で大手企業の NTT データを選びました。

スタートアップに転職しようと思った決め手は何だったのですか?

Rei さんビートラストの創業者の原・久米の 2 人と働けるからです。 Google でも 2 人とは同じ戦略パートナーシップのチームにいました。
原とは「東京 2020 オリンピック・パラリンピックのスポンサーシップを Google 日本法人でとる」というプロジェクトで 20% 制度(業務中の 20% の時間を好きなプロジェクトに費やすという制度)を利用して出会いました。原に自分の熱量を認めていただき、当時の日本法人の社長に掛け合ってまで、自分のポジションを作っていただいたのです。他にも人脈から Google の中で色々な人を紹介いただき、私のキャリアの道筋を作ってくれました。そのため原に強い恩義を感じています。原と久米が起業し Google を辞めたあと「ビートラストを手伝ってくれないか」と誘ってくれまして、当時コロナ禍で新しい挑戦への機運もありましたし、恩返し半分、楽しそうという直感が半分で、飛び込もうと思いました。久米や、エンジニアの長岡とも深夜まで話してその決意は深まり、すぐに「 Google 辞めます!」と周囲に宣言していました。周囲にも驚かれて、引き継ぎ先探しでも迷惑をかけました(笑)。

Yuta さんはビートラストの前にもスタートアップを経験されていますが、大企業からスタートアップに転職したきっかけは何だったのですか?

Yuta さん:スタートアップへの転職のきっかけは、 1 社目で感じた違和感ですね。1 社目でももちろん皆さんしっかり働いていますが、自分の想いを別にして仕事をされている方も多くいました。とても優秀な先輩が、新しいことに想いをもって挑戦してみたいと言うのに、挑戦せず、何十年と過ごしているのを見ていて、自分もこのまま 10 年、20 年とずっとこの組織にいていいのか、と思い始めました。何か違うことをやってみたいと思うようになったんです。それから博士課程を取るために大学に戻ることや、ハッカソンへの参加、スタートアップのお手伝いなどを検討しました。1 社目を決めたときよりもっと考え、色々な会社の話を聞き転職活動していましたね。
丁度スタートアップの創業者とエンジニアのマッチングイベントを同期から教えられ、英会話アプリを作っているスタートアップの代表からお誘いいただきました。博士課程はいつでも取り行けることもわかりましたし、一度スタートアップに関わってみようと決めました。そのまま英会話アプリの会社を 4 か月間手伝い、新しいものを作るというスタートアップのカルチャーはやはり面白い、と実感しました。

お互い初めて聞くお話もあったようで、終始楽しそうにインタビューに答えてくださりました!

スタートアップへの転職で、不安はありましたか?

Rei さん:もちろん不安はありました。人数が少なく、社員 3 人でしたから。なんでもやらなきゃいけないという責任感もありましたし、正直今でもまだまだ不安だらけです。お風呂に入っている時間すらも脳のどこかでビートラストのことを考えていなきゃいけないくらいです(笑)。

Yuta さん:私も不安がなかったことはないんですが、高校時代に英語塾の先生に出会って、挑戦して失敗したとしてもなんとかなると思うようになりました。その先生は、息子さんが大学 4 年間を過ごせるだけの学費を全部置いて、 ご自身は英語教育のためにオーストラリアに行ってしまうという先生でした。「何のツテもないがオーストラリアに渡って、最悪道端で死んでもいいからこの塾で築き上げた英語教育を研究として大成させたいんだ。」と言う人で、高校生ながらにかっこいいと思ったんです。私は 0→1 をする人や自分でビジョンを発信する人に憧れているんですよね。ある種ナンバー 2 が心地いいのです。だからこそビジョンを発信する人たちが実際にものを作り、世界を変えるためのお手伝いをしたくてスタートアップにも転職しました。不安よりも、そういう想いの方が大きかったかもしれないです。別にスタートアップで失敗して路頭に迷っても、それで人生終わっても、それはそれでいいのかなという考えもありましたね。
一方で、色々な会社からオファーもありましたし、最悪大丈夫、と心の中に余裕というかセーフティーネットもあった気はします。

Rei さん:私も同じように思います。共同創業者の久米が、「自分が自信を持って仕事をしていれば、元いた会社にも戻れるし、どこでだってやっていける」という話をしてくれて勇気づけられました。退職したら今生の別れ、ではなくて、いい仕事を一緒にしたね、と思っていただける仲間もいます。心の中の自信というか、拠り所のようなセーフティーネットはありましたね。
あとは「スタートアップはリスクが高い」とよく言われますよね。ですが、リスクは金融業界では「危険」ではなく「不確実性」と捉えられます。長い人生の中で、仕事ややるべきことをポートフォリオで考えると、上昇するときも下降するときもある、という流れで捉えてバランスをとることができると思います。自分は特に、大企業で安定した仕事が多かったので、「不確実性が高い」というリスクをとってバランスをとったつもりです。「危なそう!」とか「給料が下がる!」というものではなく、得られるものを考え、長い人生での流れや、バランスを考えると見方が変わる気がします。

Yuta さん:最近は、スタートアップってなかなか潰れないと思います。色々なスタートアップを見ていますが運良く 1 社も今のところ潰れていません。何回か組織崩壊して社員が少なくなっちゃったりとか、 ピボットをしていてずっと社員数十人でやっているとかはありますが。結局そういったパターンで潰れてはないので、社員の少なさはリスクではなくなってきたと思います。

大手企業とスタートアップ企業で 1 番違いを感じるのはどんなところですか?

Rei さん自己評価の仕方でしょうか。大企業の評価は周囲と比較して自分がどれぐらい成功するか、というところがあるように思います。一方、特にアーリーステージのスタートアップはルールがまだ少なく、フラットです。誰か一人が勝つというより、全員で背中を預け合って、会社のミッション実現に向かって働く。誰かや会社に認めてもらうよりも、自分で考え、肯定・批評もして、最終的に自分を納得させるという考え方を強く持つ必要があります。自己肯定感をもって自分を満たしていくことと、周囲からの評価に依存しない魂を持つことが、大企業と異なり、必要かなと思います。自己肯定感を保つためにも、仕事だけに依存しすぎないことが大事だなと気づきましたね。

Yuta さん:私は仕組みづくりに大きな違いがあると思います。スタートアップだと、評価制度や福利厚生など、諸々のシステムが今から出来上がっていくんです。
それと比べて大企業は、言われたことをやっておけば確実に成果を得られる仕組みが整っています。研修もありますし、一つの研修ではチェックシートがありました。案件を進めるときにはこれをチェックしましょうといった手順のシートです。私も新卒入社 2 年目ぐらいから 1 人で案件を回すようになったのですが、チェックシートがあって、とりあえずこれをお客様に確認しておけば良いという仕組みがあったからできたのだと思います。だからある程度しっかり働いていれば、お金ももらえますし、評価もされるという仕組みがしっかりあるのが大企業の良さかなと思います。
スタートアップだと、そういう仕組みがありません。ですが自分たちで制度を作り上げる面白さがあります。検証してうまくいかなかったら、終えて新しいものを作る速さもスタートアップの魅力です。大企業だとセーフティーネットとしての仕組みがあるので、突拍子もないことや、新しいことはなかなかできなくて、伝統として築いてきたものを選択しがちになります。だから自分の能力を発揮して、 突き進んでいけるのがスタートアップならではの面白さですし、周りも同じように自分のポテンシャルを全開放して突き進んでいる環境だからこそ、 お互いに刺激し合って新しいことを勉強できたり、新しいものに触れられたりすると思っています。そこに魅力を感じていますね。ある意味守りの大企業と攻めのスタートアップということでしょうか。
会社の成功を自分ごととして喜べるということも大きいです。大企業にいた頃は事業部が売り上げ目標を達成したと言われても、どこか他人事のような気持ちになっていました。スタートアップでは会社 = 自分・自分 = 会社のような、投影してる部分がある気がします。より自分ごととしてとらえている実感がありますね。

それでは最後に、転職を検討している方にスタートアップの良さをおしえてください!

Rei さん:色々ありますが、やっぱり人と出会えたことがよかったですね。それこそ、中川さんと自分は全然違う生き方だから、ビートラストに入らなかったら一生出会ってないと思います。そこは個人だけで生きていくみたいな人生を想像したときに、ビートラストじゃないと得られない大きなことだと感じます。

Yuta さん:人というのは魅力としてすごくありますよね。大企業でもすごく優秀な人は多いですが、自分とどこか似たタイプの人が集まっていたように思います。ジャンルの違う人との出会いはスタートアップならではです。あとは単純に楽しいなって思いますね(笑)。それが自分たちの性格に合ってるというのはあり、仕事を楽しんでるなというのはすごく思います。大企業もスタートアップもそれぞれに異なる魅力があって、それが自分に合うかは入ってみないとわからない部分でもあるので、ぜひいろいろな環境に挑戦してみるのがよいのではないでしょうか。

いかがでしたでしょうか?Beatrust は、様々なグローバル企業やスタートアップなどで経験を積まれたメンバーが、お互いを刺激し合いながら日々仕事をしているアーリーステージのスタートアップです。最近も素敵なバックグラウンドを持った社員が続々と参画してくれています。次回の記事もお楽しみに!

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