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農ファッション農ライフ no fashion no life vol.13


焼き芋が好きだ。

子供の頃、サザエさんを見ては「焼き芋くださ~い。」とつっかけを履いて走るサザエさんの姿を見てなんとなくその光景がいいなぁと思っていた。

焼き芋屋はレアな存在ではないだろうか。

いつも同じ場所にいる、なんてこともあまりなく「いた!」と思ったら走り去ってしまったりタイミングがなかなか合わないある種マボロシだなーと思っていたが、最近の焼き芋事情はどうだ。

「スーパーの店先で売っているもの」という立ち位置まで登り詰めていないか!?

これが進化なのか退化なのかは分からない。

ただ昭和生まれの自分の認識と比べ、平成生まれ、ましてや令和生まれなんてことになりゃあ、あのスーパーマーケットスタイルが普通であることは間違いない。

こうなるともう「焼き芋屋」の存在は絶滅危惧種に認定決定ジャメイカ。


そうゆうとき、物語的にはヒーローが登場して、問題解決仕ります!ってのが普通の流れなのだが、やはりここでもヒーローは存在した。


焼き芋業界きってのヒーローは、日陰のヒーローだ。

.imo_terior

何故日陰か、と言うと、


だからである。

この冊子は「イモ・テリア書房」より無料で発刊されているZINEだ。

まだimo_teriorことを知らなかったときこのZINEを先に知り、もう気になって仕方なかった。

謎のZINEは出してるわ。

焼き芋屋だわ。

農ライフしてるわ。

やばい、全てが重要!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

日陰っていうか、日陰の中にぽかっと1カ所暖かい場所がある、、、むしろそんな存在。

今回はそんなimo_teriorのお2人の農ファッションチェックでございます!

・後藤 師珠馬/shizuma goto(imo_terior)

・ハンチング 上野で購入

・半被 無印良品

・ウィンブレ スポーツデポで購入

・パンツ Dickeys

・前掛け お家にあった

・靴 KEEN

「古い物が好きで」と話す長身の若者は、インディゴの無印の半被をいとも自然に着こなし、祖母が昔使っていたというエプロンならぬ前掛けがとてもお似合い。

この「半被」というアイテム、、、。

なんというか「家感」がとてつもなく出るだけに、そうそう誰でもスタイリッシュには着こなせないアイテムではないだろうか。

コーディネートって何と何を合わせるかは自由で、全体のバランス感覚が物を言うなぁと思いますが、コレがとても良き!な後藤さんでした。

後藤さん、インスタでは「藤」という名前での投稿をされています。


・宮崎 あつ/atsu miyazaki(imo_terior)

・キャップ H&M

・シャツ SHIPS

・ジャージ ルコックスポルティフ

・前掛け 家にあった

・パンツ バナリパ

・スニーカー VANS

インスタでは「宮」という名前で投稿しているのが宮崎さんだ。

宮崎さん、外さないブランドをチョイスしている。

お洋服好きなんではないのかな?とお話を聞いていて思った。

「昔のですよ。」と語るVANSもイイカンジに綺麗な色落ちと状態だったし、ジャージ×前掛けって組み合わせが焼き芋屋っぽくてかわい~。

この良きアイテムのチョイスというのが活動の中に光るんだろう。

前掛けがこんなに似合う風景もそうそうないだろう。

あえて令和にこのスタイルでやるのがimo_terior流。

この絶滅危惧種とも呼べる「リヤカーで焼き芋を売っている石焼き芋屋さん」をあなたは見たことがあるか!?

昭和生まれの私でさえも初めて見たのだ!!

これは、、、時代遅れというのだろうか?

このシステム、サツマイモの本場埼玉県は川越市の博物館の協力の元、当時の石焼き芋システムを拝見しての制作ということ。

制作自体は沼津市の鉄工所が制作したということでしたが、当時のお芋は今と違ったホクホク系。(今はねっとり蜜系新時代)

なかなか思うような焼きが出来ず苦労したとのことでしたが、中の石を変えたり試行錯誤しての、今のimo_teriorシステムとなったそうです。

imo_teriorの燃料は薪。

この薪も沼津市は西浦という柑橘の有名な地域のミカンの木を使用しているそう。(写真の一番大きい物)

これがガスだったりすると販売価格も上がるだろうし、電磁波調理具だったりしたらimo_teriorの「古き良き」感が損なわれる気さえする。

時代遅れ=古き良き

の法則か?

しかしながら、先程も紹介したZINEにはこう書いてあった。

時代遅れという言葉のネガティブな雰囲気全肯定!上がるぅ!

「時代遅れの男になりたい」

という言葉に私はいたく痺れた。

・農ライフ

で、どこら辺が「農」なのか?と言うと、後藤さんは自らサツマイモを作っているのだ。

畑をやっているし、沼津市戸田(へだ)の農業仲間たちと耕作放棄された土地を開墾したりと、農ライフを楽しんでいる一人だ。

imo_teriorの焼き芋にこちらのお芋も使用しているときがあるそうですよ。

写真は後藤さんよりお借りしました。

・ハンドメイド

全体的に派手さはあえて抑えられた、アンティークな物が放つオシャレさみたいなところをimo_teriorは攻めてくる。

creemaで流木・古材・古道具・Reメイクなどの手作りの雑貨も販売しているし、焼き芋の販売の際にもこういった小物が並んでいる。

米袋で制作したバッグ¥100はこのレジ袋ロス時代にはぴったりではなかろうか。

丁寧に折られた新聞紙の入れ物に焼き芋も入れてくれる。


imo_teriorの石焼き芋のこのねっとりとした美味しさがサイコーすぎた。

美味い珈琲片手に焼き芋なんていうのも乙なものなのではないか。


これは間違いなく沼津市の名物の一つになるな、と確信した素敵なセンスと「美っ味!」と思わず唸るねっとり蜜イモの作り出す日陰のヒーローimo_teriorさんでした。




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