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海外を遠ざけるすべての日本人たちへ

こんにちは!
B-Bridge International, Inc.でインターンをしているMikiです!
今回は前回同様、B-Bridgeの代表である桝本博之社長(Hiroさん)にインタビューPart 2です。

海外に一歩踏み出せない、きっかけがない方、

なぜ日本人は”海外に踏み出さないといけない”のか

そんな問いの本質がこのインタビューには込められています。

日本とアメリカで働く

日本にある日系企業とアメリカにある外資企業。
近年より多くの日本人が海外で働くことを目指しています。
彼らはなぜ日本ではなく、言葉も通じない文化もライフスタイルも違う海外の企業で働きたいと思うのでしょうか?

日本とアメリカ、どちらも生き抜いてきたHiroさんの経験談がぜひその参考になったら嬉しいです。

異国勤務で立ちはだかる言語の壁

日本で東洋紡に勤める中、阪神淡路大震災をきっかけに引っ越さなくてはいけなくなってしまったHiroさんはアメリカからのオファーを承諾した後、インターナショナルセールスマネージャー、つまり部長としてアメリカの企業で働き始めました。

英語がまったくわからない中で上司として接しなければならない苦労は周り中言語の壁だらけで独房にいるみたいだった!というくらい大変だったといいます。

上司として部下から質問されたり急に対応を頼まれる中で唯一のHiroさんの武器は英語で自分のやりたい、言いたい事を自分の領域内で話せることでした。

その武器1つを頼りに部下やチームのメンバーに
俺がまずどう思うかを伝えるからそれに対する意見を聞かせてほしい
と必死に伝えて言語の壁を乗り越えていったそうです。

5年で永年勤続表彰を受賞?

アメリカの企業では今日本でも増加している転職がすでに25年以上前から主流でした。
そのため、Hiroさんの働いていたアメリカの会社では5年継続してその会社に勤めた社員に永年勤続表彰を授与していたそうです。

当時まだ終身雇用の背景が残る日本では考えられないような事ですよね!

ちなみに当時創設10年も経過していなかった会社ですが、10年間勤めるとどうなるの?と社長に聞いてみたところ....

その社員の全身の写真を飾る

と言われたそうです。たった10年勤めるだけで学校の歴代校長先生の写真よりも大きく貼られるなんて不思議ですよね。

8倍のスピードの差

5年継続して働くと表彰されるということは、どのように会社内のプロジェクトが動いていたのでしょうか?

実際にHiroさんが働く日本の企業では平均的に2年で1つのプロジェクトをやり遂げるという様に設計されていました。

その計算で行くと、5年継続する人がほんのひと握りであるの中で2年をかけないと事業が成立しないのでは、ほとんどの人が1-2つもしくは1つでさえもプロジェクトを達成できないことになってしまいます。

そのため、アメリカの企業では平均3ヶ月、長くて半年のサイクルでプロジェクトが稼働していたそうです!

しかし、2年と3ヶ月では同じことを実行しようとしても単純計算して8倍のスピードや人数が必要であると考えられます。さらに効率を高めようとすると必然的に失敗やミスが増えるリスクも考えられます。そんななかでどのように少人数で行われていたのでしょうか?

Hiroさんはジョブディスクリプション(Job Description)が重要であると語っていました。

ジョブディスクリプション(Job Description)とは
自分がどの役割を担っているか個々がそれぞれ認識している状態のこと
自分たちのやる仕事は何なのか明確に理解した上で責任を持って期限内に達成する。
そして自分の役割外のタスクは他の人間でカバーする。

それをチームのメンバー全員が徹底して行うことで、短期間で少人数のプロジェクトが成り立っています。だからアメリカの雇用形態はジョブ型が採用されているのだとわかります。

メンバーシップ型ジェネラリストを集めて誰もがどの仕事も大抵こなすことができるチームとして長期間やっていく日本

ジョブ型で各分野のスペシャリストを採用してそれぞれの役割を全員が責任を持って短期間でこなすアメリカ

どちらも利点欠点がありますが、まったく異なる仕組みなのがとても興味深いですね!


ちなみにHiroさんはアメリカのジョブ型で短期集中してプロジェクトを行う際のミスや失敗についてこう語ります。

その商品や会社を良いと思ってくれる人たちみんなでより良いプロジェクトにするために、過程の中でその都度ミスや失敗を改善していくのだそうです。

だからこそ、短期間で少人数だけど質の保たれたビジネスが成り立つのですね。

このようにして、日本の企業から転職したHiroさんにとってはアメリカの企業の人の入れ替わりやプロジェクトの進む早さに大変驚いたそうです。


Hiroさんが日本の読者に伝えたいこと

日本人社長から見たシリコンバレー

世界経済に大きな影響を与える要素が集まるシリコンバレー。
1人の日本人として暮らすHiroさんはその土地をどう思っているのでしょうか?

「ITの大企業やベンチャーがたくさんあるのがすごい」のではなく、

すげえ!って思える様なチャレンジする人にたくさん出会える
まったく異なる文化・価値観が共存する中でそれぞれが自分が世界になんらかの形で貢献したい、残したいという人が本当にたくさんいることがシリコンバレーの強みであるといいます。

実際に私もシリコンバレーでインターンをしていて、この土地で出会う人はみんな自分の目的や強みを理解してそこに誇りを持っている様に感じます。だからこそお互いがぶつかるのではなく、協力してまったく新しいイノベーションを世界に残していく、そんな環境が存在することにとてもわくわくします。

日本経済停滞の中で日本人のあり方

近年、日本の経済成長の停滞により日本企業の部長クラスの平均年収はシリコンバレーのApple本社の送迎バス運転手の平均年収の50%以下です。
この事実を知って自分の将来についてどう考えますか?

できるだけ多くの海外にあまり目を向けていない日本人へ

”閉塞感のある限られた場所だけで生きていくものではなく、外の世界を知った上で自分の場所に誇りを持つ”

ということをB-Bridgeを通じてHiroさんは伝えていきます。

私たちは日本の悪い部分を知って見捨てるのではなく、良い部分に誇りを持ちながら悪い部分を良くするために何かしらの形で貢献できたら素敵ですよね。

インタビュー本編はB-Bridge公式Youtubeにてご覧いただけます。