【メモ(memo)】ハコの生活
限界を、ハコとして考えてみると、わかりやすいかなと、ふと考えました。
私たちは、パターンとかクセとして、いつの間にか、自分の中で限界を作ってしまっていて、その中でしか動けない、動かない、少々、不自由なところにいます。
限界だけではありません。
現代人は、いつもハコ(ボックス)の中で生活している。
家も、部屋も、ハコ。
各種乗り物も、ハコ。
オフィスなどのビルも、ハコ。
どこへ行っても、ハコがある。
そして、頭の中や、ココロの中も、いつの間にか、自分で作ったハコになっています。
また、ハコが、よく目につくのです。
本棚の形も、ハコ。
たんすも、ベッドも、本も、机も、ハコ。
入れ物というと、何かとハコ。
ホントに、ハコ、ハコ、ハコ。
ハコだらけ。
私たちは、本当に、ハコに囲まれて生きています。
自分で作った限界も、ハコのようなもの。
普段、自分で気づかない思い込みとか、枠もハコですよね。
そこから抜け出さないと、広がりもない、という感じ。
英語でも、
"get out of your own box!"
と言うように、自分の殻(ハコ)から出てみなよ、という表現をします。
いかに、自分のハコが小さいか、出てみないと見えない、という意味もあります。
ひとつ上のレベルで眺められると、違う世界も見えてきます。
それから、物理的に狭いところ(ハコ)にいると、確かに、ココロも狭くなってきます。
自然と自分のハコも小さくなっていく。
狭い土地に、たくさんの人が生活している日本では、特に、東京のような世界有数の大都市では、どうしても、ココロに余裕がなくなります。
ときに、広いところへ行くと、なんか、いろいろと、悩んだりしている自分が、ばからしくなることってありますよね。
ハコを抜け出して、広いところに、物理的に身をおいてみることは、大いに価値があります。
特に、普段狭いところにいるかたは、意識的に、広い空間に行くことを実践してみると良いでしょう。
あなたの周りのハコは、どんな感じでしょうか?
自分が入っているハコは、どんなハコですか?
たまに、そのハコの生活から、ココロを解放してみるには、広い空間に行くなどのほかに、どんなことが役に立つでしょうか。
自分の限界とハコ。
イメージできることは、たくさんあると思います。
例えば、絵画を観るとか、詩歌を詠むとか、小説や漫画を読むとか、哲学(思考)するとか、色々。
普段、私は、今、どんなハコにいるのだろう?
このハコから抜け出すには?と意識できると、境界(例えば、限界)というコンセプトから、抜け出すのも、もっと、シンプルになってきます。
ちょと、気にかけてみて、工夫してみてください、ね。
「マンションより月夜に箱を運び出す男に淡き尻尾がありぬ」
(千々和久幸『水の駅』より)
「キャベジンの空き箱ひとつ抱えつつ網棚はゆく電車に乗って」
(吉野裕之『Yの森』より)
「誰がせし〈歌のわかれ〉か書き込みの多き歌集が箱で売らるる」
(真中朋久『雨裂』より)
「箱男」(新潮文庫)安部公房(著)
「箱の中」(講談社文庫)木原音瀬(著)
「あかるい箱」江國香織(文)宇野亜喜良(絵)
「箱」ジ・アービンガー・インスティチュート(著)冨永星(訳)
「コーネルの箱」チャールズ シミック(著)柴田元幸(訳)
「小さな黒い箱 ディック短篇傑作選」(ハヤカワ文庫SF)フィリップ K ディック(著)大森望(編)
「BOX~箱の中に何かいる~(1)」諸星大二郎(著)
「BOX~箱の中に何かいる~(2)」諸星大二郎(著)
「BOX~箱の中に何かいる~(3)」諸星大二郎(著)
「眼の冒険 ―デザインの道具箱」(ちくま文庫)松田行正(著)
「哲学の道具箱」ジュリアン・バッジーニ/ピーター・フォスル(著)廣瀬覚/長滝祥司(訳)
「思考の道具箱 数学的リアリティの五つのレベル」ルーディ・ラッカー(著)金子務(監訳)大槻有紀子/竹沢攻一/村松俊彦(訳)