「成果マネジメント」の終焉。次は「学習マネジメント」が始まる。_これ知らないリーダーは必ず失敗します。
最近、もてはやされているマネジメントスタイルは、
リーダーと社員が学習と実践を通して「質の高い情報」を共有し、協働で成果を上げることです。
それなにのワンマンな経営者が大きな成果を上げると、以下のような論調でメディアが注目します。
抜群の指導力
強烈かつ俊足な意思決定力
成果主義の厳しいマネジメント
この場合の成果とは業績を意味します。
いったい、どちらのマネジメントが成功するのでしょうか?
今日は、それについて考えてみたいと思います。
まずはロジラテ思考のファーストステップ Whatから分析してお話します。
1.What_成果主義のマネジメントは、どこから来たのか?
成果主義を推進する企業のトップには特徴があります。
それは、思考の出発点が常にこの3つに集中していることです。
・自分の指示通りに、部下が効率良く動いているか?
・部下から上がってきた目的目標は正しいのか?
・ムダなものは何か?それを削減しているのか?(人モノ金)
たしかにこの3つは事業の継続、成長のためには重要なことなのですが、なにか不況和を感じます。
この考え方のルーツを調べると、1900年代のフォードを成功させたテイラーが考案したマネジメントが源流のようです。
テイラーは、効率性と生産性を上げる為に、労働者にマニュアル通りに生産させ、共通部品化を進めて車を効率良く生産する方法を編み出した人です。
その結果、自動車一台を生産するのに12時間も掛かっていたのを、テイラーの生産方式によって93分に短縮できたのですから、これはイノベーションと言えます。
ただ、弊害も生まれました。
労働者の評価は、その日のノルマが評価の基準となり、できなければ制裁を加える恐怖政治のマネジメントです。
なんと、労働者が作業中に微笑んだという理由だけで、解雇されることが起こっていたそうです。
顧客は品質が安定して満足していたが、反面 製品が画一的になって段々魅力を感じなくなっていきました。
この状況は、効率を追い求める経営者にとって非常に都合の良いマネジメントですが、社員自ら学習し、意見を述べることは都合の悪いことと考えるマネジメントです。
※表向きは、学びを推進し、自由闊達な意見を求めていますが。。。
しかし、今日のように成果の源泉が効率から知識に変わると、画一的な製品やサービスでは顧客の要求に応えられなくなります。
つまり、複雑な変化から新たな製品やサービスを生み出すためには、社員全員が学習し、知識を体系化しないと成果は生み出せなくなるということです。
しかし、ワンマンな経営で成果を上げてしまったトップマネジメントは、やはり社員の学習や成長より成果を求めることを優先し、社員の学習を阻害してしまうのです。
悩ましい。。。。
次はロジラテ思考のセカンドステップ Why、何故そうなるのか?について分析します。
2.Why_「成果主義マネジメント」が終わり、「学習マネジメント」に代わっていく
いま、文化、風習、人種やライフスタイルが多様化し、さらにAIによって顧客自身が気づいていなかった新たな価値が明らかにされる時代です。
それに応えるマネジメントとは、リーダーと社員が一緒に学習し、実践し、成果を生み出すことです。
「評価基準」は、
・何を学習したか?
・学習と実践で得た、成功と失敗は何か?
・メンバー同士のコミュニケーションができているか?
「成果基準」は、
知識を実践して知恵に変え、知恵を体系化して「強み」にできたか?
です。これは業績とは違います。
※業績とは売上・利益です。
「リーダーに求めること」は
・メンバーに多様な学習と実践をさせる。
・同時に成果をあげられるようにする。
・知識知恵を体系化して「強み」を創り出す。
うーーん。考えただけでもストレス溜まります。。。
でも、やり方次第では結構楽しいマネジメントができる方法があります。
それはロジラテマネジメントです。
次はロジラテ思考のサードステップ How、どうするのか?を考えてます。
3.How_ロジラテマネジメントは「学習するためのマネジメント」の唯一の方法
「学習するためのマネジメント」を進めるためのキーワードは2つです。
一つ目は、メンバーに「心理的安全」を保証することです。
目指す姿、目的、目標を共有し、それに関わることなら遠慮無く、安心してなんでも話し合える環境をリーダーが創ることです。
これについては、以下の記事に詳しく書きましたので、ご参照ください。
二つ目は、質の高い情報を共有することです。
常日頃から、メンバーからあがる情報をロジラテマネジメントで、時系列に記録し、それを元にメンバーと話しあうことです。
ロジラテマネジメントとは、上がった情報を時系列にWhat,Why,Howに分解して時系列に記録する方法です。(詳しくは下のリンク記事を参照してください。)
この時系列の記録を元にして、私達は「何を持っているのか?」、「出来ていることは何か?」、「欠けていることが何か?」、「学ぶべき事は何か?」について話合うことで、成果に繋がる質の高い情報を共有することができます。
読者はいかがお考えでしょうか?
ご意見あれば、伺えるとうれしいです!
【最後に】
この記事は、全ての物事をWhat~Howに分解するロジラテ思考で書いています。ご興味ありましたら、是非ロジラテ マネジメント マガジンお読み下さい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?