ロジラテ思考のマネジメント「ロジラテ思考の評価査定術」#A06
評価査定は、その人の人生を左右する大切な仕事です。
しかし、日々マネジメントに追われる管理職にとって、メンバーの評価は難しい仕事だと感じておられるのではないでしょうか?。
何故なら、メンバーを評価するには二つの側面で評価しなければならないからです。ひとつは業績評価、ふたつめは行動評価です。
業績評価は、会社のパソコンを叩けば客先別、担当別の売上・利益が瞬時に出てくるので労せずして評価できます。
行動評価は、メンバーの活動の中で「何が起こって」「何故それが起こって」「何をする」を通して、どんな成果があったのか知る必要があります。
しかし多くの管理職は、ランダムに書かれたメモや、記憶から呼び起こしているのではないでしょうか?
これは評価される人にとっては、悲劇です!
1.評価の目的
そもそも評価の目的とはなんでしょうか?
評価する人は、メンバーの成長とモチベーション増進のために真剣に評価しなければなりません。
評価される人は、仕事の成果や努力に対し、正当な評価をもらって昇格や昇級したいと願います。
つまり企業は、継続と成長のために、評価を通して社員の成長を促します。
一方社員にとっては、家族の幸福と成長のために、一生懸命業務に励みます。
いずれも評価を通して、成長し継続することが目的です。
2.企業の成長には、行動評価が大切なのです。
業績は大切な評価基準です。利益が将来の投資に回り、成長と継続の基盤になるからです。
しかし将来を見据えたとき、企業を大きく発展させるのはイノベーションです。幾ら資金があっても、イノベーションを起こせる人材がいなくては何もできません。
そのためにはメンバーが何かの問題に直面したとき、その人の行動を記録し、「強み」「思考特性」「行動特性」を見出して行動評価に繋げる必要があります。
3.ロジラテ思考ノートで「行動評価」する
下の図はのロジラテ思考ノートです。(今は手書きではありません)
毎月 客先毎に「何が起こって」「仮説立てと課題設定」「何をする」を記録していくと、メンバーの行動特性が面白いようにわかります。
ただし記録には、失敗したこと、できなかったことなどネガティブなことは記録しないルールを作りました。理由は後半に書きます
この記録を眺めていると、まるで一つのストーリーを見ているように、その人の「成果」、「強み」、「思考特性」、「行動特性」がはっきり見えてきます。
私は、メンバーと一緒に議論しながら「強み」や「弱み」に気づいて貰い、私の評価査定に納得して貰いました。
あるとき、メンバーにこんなことを言われました。
「飯田部長は、私より私のことを分かって頂いています。ありがとうございます!」
上司としては、最高の賛辞でした!
4.評価査定の最終工程は、メンバーの強みを見出すこと
以上のように、ロジラテ思考ノートで行動評価すると述べてきましたが、目的はメンバーの強みを見出すことです。
強みとはその人だけが持つ、特別な能力で、目指す姿を達成するためには重要な資源です。
では強みは、どうやって見出すか?
前回の記事(強み発見術#A05、#A06)で述べましたように「ロジラテ思考ノート」と「強み発見シート」を使って見出します。
メンバーの「強み」と「行動特性」が把握できれば、あとは戦略戦術に適正に割り当てれば目指す姿の達成に大きく近づくことができます。
是非、メンバーの「強み」と「行動特性」の発掘にトライしてみて下さい。必ず成果があがります。
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