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12シトライアル第四章 勝負のX-DAY

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僕の自己満足作品、第四章の詰め合わせです。ちょっと想定より長くなっちゃった笑 メインストーリー:期末考査、夏の地区大会
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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart43

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart43

第百二十七話 決着。ありがとう。
 6-4で迎えるは桜森先輩のサーブ。受けるのは俺だ。先輩が高くボールを投げ上げ、落ちてくるタイミングを見計らって全力でボールの下部を擦る。強烈な下回転だと思ってツッツキで返そうとしたが、これまた予想以上の回転でネットを越えられなかった。6-5。先輩の2本目だ。先ほどと同じくらい高く投げ上げてボールを放っているが、打球のタイミングが遅い。縁近くで当てただけだと睨み、

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart42

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart42

第百二十六話 vs部長2ndラウンド
 2ゲームを連取されたことで、戦況が桜森先輩と春田先輩に傾いてきている。いや、それどころかかなり俺たちは劣勢である。やはりこの先輩たちは強い。だからこそ俺たちは一度も勝てたことがないのだ。そしてだからこそ、そんな強い先輩と闘える最後の機会を全力で楽しみたいし、最後に勝ちをもぎとりたい。ダメだ、色々考えるだけ勝ちからは遠ざかる。雑念は捨てなければ…そう思っていた

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart41

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart41

第百二十五話 俺たちなりの恩返し
 これは10コートに到着して由香里準備運動を始めた徹が知る由もない、観覧席での一部始終である。徹に促された通り、朋美が観覧席につくと、
「あれ?朋美先輩じゃないですか!みんなには言わないでって言ってたのにどうしてここに?」
徹の県大会決定戦の際に言伝を頼まれた歩実がその存在に気づくなり尋ねた。
「いや、岸自身に来てるのバレたからもう無理に隠れなくてもいいかなって…

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart40

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart40

第百二十四話 各々の激励
 先輩たちの試合の決着がまだついていないことを不思議に思った俺は、先輩たちが試合をしているコートに近くの席を目指す。先輩たち、果たして大丈夫だろうか。いつの間にか負けてた、なんて事態が起こっていないだろうか。
「とーる!」
一人歩いていたところ、後ろから由香里が追いかけてきた。
「先輩たちまだなんでしょ?あたしもちゃんと先輩たちの勝ちを確認して決勝行きたいから観たい!決勝

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart39

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart39

第百二十三話 決勝で逢おう
 「ミックスダブルス、準決勝第一試合。東帆高校、岸くん、織田さん…」
「由香里先輩!徹先輩!遂にですね!」
やっと俺と由香里の準決勝のコールがかかった。
「この試合勝てば決勝!且つ県大会決定ですもんね!センパイたち、負けちゃダメですよ!」
「わかってる。ここで負ける気はさらさらない。もちろん優勝するつもりだし…」
「負けるとしても、決勝で莉桜と桜森先輩のペアに対する負け

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart38

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart38

第百二十二話 勝手にインスパイア
 お昼休憩を挟み、30分間ダブルスとミックスのアップの時間が与えられた。俺は今回もダブルスには出場せず、由香里を相方にミックスに出場する。そして今回、ミックスの県大会出場枠は3つ。決勝に進めば無条件に県大会進出が決定する。我々東帆高校から出馬するミックスは俺と由香里、そして男女それぞれの部長である桜森先輩と春田先輩のコンビの2チームだけで、幸い山は反対側。つまり、

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart37

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart37

第百二十一話 IN THE ZONE
 第3セットを逆転で奪い、流れを引き寄せた俺は、いわばゾーンに入った状態となった。続く第4セットも、楊原のネットイン地獄をものともせず、11-3で完全制圧。セット数2-2と、星を五分五分に戻した。
「徹すげぇよ!!よくあんなネットインまみれの野郎相手にここまでいけるな!流石は次期うちのエースだよ。これなら安心して部を任せられるよ。」
「気が早いですよ。まだ団体

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart36

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart36

第百二十話 俺のステージ
 17位決定戦の幕が開こうとしていた。今俺は相手である楊原と試合前のラリーをしている。団体の決勝戦。俺はコイツに敗れたことで、団体戦の優勝を逃してしまった。つまりこの一戦は俺個人のリベンジではない。我々東帆高校のリベンジと言うこともできるだろう。更には、県大会出場を賭けた試合でもあるときた。ホントに何が何でも勝たなくてはならない大一番だ。

「ねえ由香里ちゃん。岸くんの相

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart35

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart35

第百十九話 最速リベンジマッチ
 大会2日目。今日は午前中にシングルスの上位戦と俺が出る17位決定トーナメント、そして午後にダブルスとミックスがある。午前と午後で綺麗に分かれているおかげで、午後の部の前にそれぞれダブルスとミックスの練習時間がとれることになっている。そのため、朝のアップの時間はシングルスに残っているメンバーだけがアリーナで練習する権利を持っていた。ともなると俺の練習パートナーはもち

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart34

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart34

第百十八話 料亭級家庭料理
 初日の全日程が終了し、俺たちは一度解散。それぞれ明日のダブルス、ミックス、シングルスの上位戦に向けて英気を養ってくることとなった。ちなみに東帆高校の男子で明日のベスト8決めに残ったのは、俺を叩き潰した桜森先輩一人。そして県大会出場最後の一枠を賭けた16人での17位決定トーナメントには俺が残っている。女子はと言うと、部長の春田先輩と俺のミックスのパートナーの由香里は既に

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart33

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart33

第百十七話 決着!vs部長1stROUND
 さあ、1ゲームビハインドでの第4セット。なんとかデュースまでもつれ込んだ状態でサーブ権は俺。ここで一本とってそのままの勢いでレシーブもとって、そんで最終セットにいく!その覚悟を持って、俺は先輩との試合ではここまでずっと温存してきたサーブを出すことにして、体制を低く落とした。
(徹、あの構えだと投げ上げのしゃがみ込みサーブかな。横下と見せかけてゴリゴリの

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart32

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart32

第百十六話 希望を繋げ!
 コールを受けて向かったコートでの俺の初戦は何事もなく勝ち、その後続く三、四回戦も運良く危なげなく突破することができた。そして迎えた本日のシングルス最終戦となる五回戦。この試合はベスト16決定戦であると共に、県大会出場を賭けた大一番でもある。今回の県大会出場枠は17人であるため、負けても17位決定トーナメントは翌日に残っているのだが、できればここで勝って楽な気持ちで明日を

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart31

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart31

第百十五話 昨日の敵は今日の友!
 手当ての後俺は、救護室に連れて行ってくれた下北に、走る犬にリードを引っ張られるように観客席に誘われた。
「あ、徹おかえり。今、ここのすぐ下の台でゆかちゃんやってるよ。」
応援に来ていた桃子が教えてくれた。どうやらベストタイミングで帰ってこれたらしい。
「由香里の戦況は?」
「今3セット目だと思う。で、多分ゆかちゃんがもう2セット獲ってるから圧倒的優勢。」
「そっ

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart30

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart30

第百十四話 栄誉ある負傷
 団体戦を準優勝という結果で終えた俺たちはその後、部長の桜森先輩を中心に簡単なミーティングだけ済ませ、2階の観覧席に戻った。すると、
「男子お疲れ様!」
女子の部長である春田先輩が俺たち一同に声をかけてきた。
「ありがとう!でも、ごめん。男女揃って優勝できれば最高だったんだけど…」
少し哀しそうな顔をして桜森先輩が言ったが、
「でも!みんな揃って県大会に行けるんだから、私

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