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アンサンブル力

河野企画代表、チューバ奏者、指揮者、金管バンド専門家、英語通訳、企画運営の河野一之です。

意識を持って練習をすること

先日久しぶりに、というか数ヶ月ぶりに直に誰かと合わせて吹く=アンサンブルを行ってきた。

全くもって想像通りだと思うけど、
・一人で練習をする。
・リモート・ワークで録画したものを継ぎ接ぎしアンサンブル動画を作る。

これらとは全く違い、その時その瞬間引き出せるの引き出しの多さ合わせるというアンサンブル力というのは上記2つの練習とは異次元の世界だ。

少しここを深掘りすると

瞬間的に引き出せる”引き出し”の多さ

←大なり小なり音楽という”時間芸術”を表現する中で、その時その瞬間自分がこれまで経験してきた数々の表現(音楽様式の知識や演奏技法など)を瞬間的に選択し表現していく必要がある。

しかも、他の奏者が表現したものを引き継いだり、時にはこちらから表現し始めたりと引き出しの開け閉めや相手の引き出しをそのまま引き継ぐという作業が本当に0.01秒とかの世界で起きている。
(自分で書いていてもはや怖い)

逆にこれができないと1つの曲の中で様々な曲の解釈が錯綜し、ちぐはぐな演奏になってしまう。

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合わせるというアンサンブル力

表現の話の発展系でもあるが、なんというか表現は感覚的にこれまで体験してきた音楽や様式を元に表現をしていくもので、物理的な”何秒待ちます”とか”何拍空けます”とかいう話ではないというのを最初に書く。

その上で自分の演奏自体はほぼ自動で出来るようにしておき(=意識を向けねば吹けなくなってしまう場所を無くす=難所に感じる場所をなくす)、それぞれの奏者の奏でる音楽に
時に溶け、時に主張し、時に引っ張ることがアンサンブル力
だ。
(全て上の引き出しの話の上でね)

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さらに音楽において、完全に傍若無人に独りよがりの演奏を行って良い瞬間は無い!(今まで何回と失敗してきている河野が言うので間違いない!)

いつでも共に演奏する共演者がいるし、もし無伴奏で一人で吹いていたとしても観客がそこにはいる。(観客も演奏会の一員だ。)

こう書くと引っ込み思案な人は控えまくってしまうかもしれないけど、上記した”時に主張し、時に引っ張ること”というのもとても重要だ。

これが無いとよく偉い先生に言われる
何がしたいのかわからない

状態になる。
(僕も言われたことがあるし、言ったこともある。)

大きい世界では1つだけどこの2つ、ぜひ考えてみてほしい。

そのために普段の個人での練習から工夫をし、誰かと合わす機会をいただいた時に表現を100%出し切れるようにする。

「この程度で良いかな」なんていうのは無い。超表現、僕の性格的にもこれまでの経験的にもやり過ぎぐらいじゃちょうど良いと強く思う!

みんなが素晴らしい音楽生活を送れますように
僕も引き続き精進します。


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