★【大会・ゲーム戦略】ベンチ入りメンバー・背番号の決定
公式戦での”ベンチ入り”は選手にとって大きな目標の一つになるため、決定するためのプロセスを決定するには十分な考慮が必要になります。
何も決定根拠がなければベンチ入りメンバーは監督の主観で決めることになりますが、これはブラックボックスとなる要素が多く(純粋な実力以外の要素が入る可能性)選手に納得できるメンバー組みにするのが難しくなります。出来る限り透明性の高い決定方法を考え、選手が納得できるようにしていきます。
(今回はベンチ入りメンバーを甲子園と同じ20名で考えます)
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出来る限り客観的な透明性の高いメンバー選定をするため、選手の能力を出来る限り数値化しそのデータに基づいてメンバーを決定する方法を組み立てていきます。
ただし、データを重視するあまり無機質なメンバー選定のイメージを選手に与えないようにするための工夫も必要になってきます。
ベンチ入りメンバー決定根拠のデータ
データは 練習試合・紅白戦の結果・測定会の結果 を使用
メンバー決定の際に使用するデータは、基本練習試合・紅白戦の結果を使用して行ないます。個人ごとの結果をパソコン等を使いまとめ、そこから成績の優劣を見ていきます。
全選手の成績が並ぶ表を作ります。
投手 → 防御率・奪三振率・ストライク率
打者 → 打率・出塁率・OPS(出塁率+長打率)
というような感じの項目を出来る限り細かく設定し記録します。また、定期的に行なう測定会の結果(スイングスピード・打球速度、球速・ストライク率、1塁まで駆け抜けタイム 等)も記録します。
データが誰でも・いつでも見ることができる
このデータは、部員であれば誰でも見ることができるようにしておきます。(”情報共有”は組織を動かす上で重要な要素)部員の父兄も見ることができればなおよいです。これにより、
● メンバー決定根拠の透明性を高めることができる。
● メンバーに入るために必要な”レベル感”を理解できる。
● 数値化することで、モチベーションを高めることができる。
● 数値化することで、各選手の長所・短所を具体的に把握できる。
→ 各選手が何を”売り”にするか?考えることができる。
チャンスは全選手に公平に与える
メンバー決定の基準を紅白戦・練習試合の結果をベースにする以上、試合に出るチャンスは全選手に同じように与える必要があります。
投手→イニング数 打者→打席数 という出場項目を出来る限り均等になるよう紅白戦・練習試合では出場選手を決定します。守備もイニング数で均等にできればなお良いですが、全ポジションの出場イニング数を記録するのは大変なことなので大まかでも構いません。また、全選手に複数ポジションを守れるように求めていく以上出場ポジションも偏らないようにしていきます。
(そうはいっても)”最低ライン”は設定する
基本的にチャンスを全選手に公平に与えるようにしますが、例えば入部間もない1年生等まだ試合に出るレベルになっていない選手がいるケースもあるため、最低限必要な指標(技術的なもの以上に基礎体力を見る)を各項目に設定しそこに届かない選手はまずはそこを目指して練習し届いてから試合に出場する形にします。
同じ能力なら上級生をメンバーに
データをまとめてメンバーを決定していく中で”同じような能力である”選手が2名出る場合も考えまれます。この際は、上級生をメンバーに入れます。
チームとして将来にわたり戦力を上げていくことを考えるのであれば、下級生のほうをメンバーにし経験を積ませた方が次年度以降も戦力になるため良いのですが、上級生になればなるほど次の大会にかける”思い”が強くなります。試合の中でのここ一番の場面で能力を発揮するポイントは技術より精神力であることも多いため、大会で勝つための選択として上級生を選んだほうが良いと考えます。
ベンチ入りメンバーの構成
メンバー構成はチームの戦略に大きく影響するため、自チームの強みを生かす最適なメンバー構成を考え組む必要があります。
ベンチ入り登録メンバーは、基本大会途中で変更が出来ません。どのような対戦相手にも対応できるような、また連戦が続いても選手を交代しながら線力を維持できるようなバランスを考え構成する必要になります。
ポジションごとのバランス
メンバー構成の基本の考え方は「ポジションごとのバランス」になります。
先発した選手を交代するにも、代わりにそのポジションを守ることができる選手がいなければ交代はできません。また、捕手のように専門性が高いポジションの場合はいざという時(例 出場選手が負傷退場のとき)交代できるようベンチに最低1人置いておく必要もあります。
これらのようなことを踏まえ、単純に練習試合・紅白戦の結果を踏まえ上位20名でなくポジションごとのバランスをとってメンバーを決定していきます。
投手→先発だけでなく、中継ぎ・抑えが試合の流れを大きく左右する
野手→攻撃と守備を担うため、捕手・内野手・外野手のバランスと
8名の攻撃力・守備力のバランスが戦略に影響を及ぼす
甲子園のベンチ入りメンバーのデータ(2023夏)
2023年 第105回全国高校野球選手権記念大会(夏の甲子園)に出場した49校のベンチ入りメンバーの構成を調べてみると…
(一部ポジション未記載選手もありましたので、記載選手のみで集計)、平均は
投手 … 4.62人
捕手 … 2.26人
内野手 … 7.36人
外野手 … 5.76人
となっておりました。
これを踏まえ、ベンチ入りメンバーのバランスを決定していきます。(その年のチームの特色・戦略により若干変わることもありますが、ここではその考慮はしないものとします)
ポジション別の投手・野手の人数基準
投手 → 先発・中継ぎ・抑えを大まかな役割とし、
先発2名(交互に先発が基本)
中継ぎ・抑え3名(右と左が混ざっていると尚良い)
の5名で基本構成。
捕手 → 正捕手・サブ・緊急時(ブルペン) の3名で基本構成。
内野手 → 二塁手・三塁手・遊撃手で正野手・サブ
一塁手は1名(交代は他ポジションから入る)
の7名で基本構成。
外野手 → 正野手3名・サブ2名 の5名で基本構成。
とします。
ここにプラスして全選手が複数ポジションを守れるよう普段の練習から進めていので、仮に”1人2ポジション 20名で40ポジション分を賄う”という考え方だとすると、総ポジション数は上記基本構成人数の倍
投手 … 10ポジション 分
捕手 … 6ポジション 分
内野手 … 14ポジション 分
外野手 … 10ポジション 分
となりますが…
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