📒暴力と語彙力と信頼関係

言語能力の大切さを、大人になって強く感じています。

その中でも重視しているのが『語彙力』です。表現の幅が広いということは、それだけ相手に的確に伝える力が備わっている証拠になります。

自分の気持ちを適切に伝えられる表現はいくつも持っておいた方がいい。
自分の感情を言葉にできず、もどかしくなると次第に手が出るようになる。
暴力は、うまく言語化できない者が伝えるための“愚かな最後の手段”なんだと思う。

先日、Xに投稿した内容(一部改変)です。

暴力だとか体罰だとか、近年様々な声が上がります。
なにも大人から子どもだけではありません。友達同士、仲間同士、家族間でも起こり得るものです。

拳を振り上げる。

最もやってはいけない行為です。

でも、なくなりません。

一概に『語彙力』とだけで片づけられない問題もたくさんあります。
でも、私は人を殴ったことはありません。もちろんやってやりたいと考えたことは何度もあります。しかし、やりませんでした。

そこに理性があったから。

それだけが理由ではありません。

むかつく。
うざい。
黙れ。

もっと汚い言葉が私の心を渦巻くことだってあります。
でも、それを処理する言語能力がありました。

なぜ、むかつくのか。
なぜ、うざいと考えるのか。
なぜ、黙れと思ったのか。

自らの怒り、悲しみ、辛さを『言語化』できたからこそ、制御に至ったのです。もちろんそれをしたあと(例えば相手を叩いたら)どうなるかは常に頭の中にありました。

それでは、その『語彙力』をどこで手に入れるのでしょうか。

真っ先に浮かぶのは本だと思います。確かに本を読むことは大切ですし、新たな考えに触れることができます。一方で私は『会話』と、その先で構築される信頼関係が語彙力を身につける一番の方法だと考えています。

私は今でこそ本を読むようになりましたが、子どもの頃はほとんど読みませんでした。月に一冊も読んでいなかったと思います(誇れることではありません)。

その環境の中、語彙力を手に入れることができたのは、祖父母や両親との会話のおかげだと考えています。年長者の話はとてもためになり、生きる教科書です。色々な話を聞いたことで今があります。

会話が多いということは、必然的に信頼関係も構築されます。祖父母や両親がどんなふうに考えているのか。それは世間的にどういうことなのか。話の中から、常に双方を尊重し合う思いやりの精神も生まれたと思っています。

暴力×語彙力×信頼関係

一つ一つをとってみるとあまり関係ないように見えますが、私はこの三つこそ密接なつながりがあると感じています。表現の幅が広がれば、怒りを沈める(対処できる)方法が増える。信頼関係があれば、手を出すに至らない。

とはいえ、日本語は通じるのに『意味』が伝わらない人がいるともいいます。伝える側が条件を満たしていても、相手が同じように受け取るとは限りません。環境の複雑さ、難しさをひしひしと感じます。

では、どうしたらいいのか。

まさにそれが現代の課題です。

語彙力が大切だ、信頼関係が大事だと説いても暴力や体罰がなくなっていないのが現状です。

私がここで伝えられるとすれば、自分の気持ちや思いをきちんと『言語化』できるようにしておこうということです。

心の中のモヤモヤをきちんと説明できるようになれば、気持ちがラクになります。相手に対して、怒りの感情をもち続けることも減ります。

変えられるのは自分だけです。

日々考える。本を読むだけでなく、人間と話をする。そして、文字に残す。自分の気持ちを的確に伝えられる表現はいくつも持っておいたほうがいい。

言葉というか、自分の気持ちを的確に伝えられる表現はいくつも持っておいたほうがいいよ。

自分の感情を言葉にできず、もどかしくなると次第に手が出るようになるからね。

暴力は、うまく言語化できない者が伝えるための“やってはいけない”最後の手段なんだと思う。

— かなねーさん⋆͛🦖⋆͛ (@baseball_2518) December 1, 2023