📸あなたが撮る写真は、世界に一つ。

その作品は、あなたにしか撮れない。その事実を、どうしても人は忘れがちだ。

時々“自分なんかが撮らなくても、他にたくさんいる”といった類の投稿を見かける。わかる、非常にいいたいことはわかる。ネガティブな感情に渦巻く気持ち、かつての自分のよう。

でも、そうじゃない。
あなたの撮った写真は『世界に一つだけ』

＊以前書いたnoteでも触れている。

他人の評価だけに頼る人生は生きづらい。人に褒められることを求めて写真を撮るようになると、途端にその人の『良さ』が失われる。そりゃ褒められるに越したことはないし、モチベーションが上がるのは明らかだ。しかしそれだけを軸に置くと、作品は間違いなく死ぬ。

同じ日、同じ時間、同じ場所で撮っても、誰として同じ一枚にはならない。設定ひとつとっても、隣の人とかぶることはないだろう。

そもそも、なぜ『自分なんかが撮らなくても』と思ってしまうのか。私の場合は、自分が褒められなかったからという理由だった。自分よりほかの撮影者の写真を求められていると、苦しくなった。要するに『需要がない』と捉えていた。

なぜ、優劣をつけたがるのだろう。

ふと、そんなことを思った。視野が狭いというのだろうか。なぜ、誰かと自分を比べているのだろう。どうしてそこまでして、人に認めてもらいたいのだろう。

あれ、何のために撮っていたんだっけ。

原点にかえったとき“好きだから”という気持ちが真っ先に浮かんだ。そうだ。そもそも、私は撮ることの前に野球が好きなんだ。過ぎてしまう瞬間を、二度と忘れないために残しておきたい。そう思ったんだ。

SNSに載せれば、それなりに反応がある。その言葉に、良くも悪くも左右されすぎていた。もちろん、モチベーションに繋がることも多々あった。ただ、そればかりに頼っていてはいけない。向上心と直結するのならばまだしも、自分を滅ぼす可能性も含めている。

考え方をかえるには、かなりの時間を要した。今でさえ時々、なんで撮っているんだっけと思うことがある。そのときは、自分の言葉を思い出して鼓舞している。好きだから続けている、と。

評価されている人を見れば羨ましいのは当然だ。そして、嫉妬の気持ちがやってくるのも当たり前。私はそんなことを考える自分が大嫌いだったが、最近では受け入れることにした。考えを否定し、嫌悪することをやめた。まぁ、それも悪くないと。ただし、それに引っ張られない。また、相手を攻撃しない。比べるべきは相手ではなく自分である。蹴落とす暇があるのであれば、自分がより良く進化していく方法を編み出せばいい。

今日より明日。明日より明後日と、日々変化できればと試行錯誤している。新しい構図や撮り方も柔軟に受け入れる。もちろん、自分の肝となる部分は大切にしながら。そうやって作品は彩り、進化していくのではないかなと考えている。

上手い下手云々置いておいて、長く撮り続けられるコツは『自分の機嫌をコントロールすること』にあると思う。自分のことくらい、自分で認めよう。他人に任せたら、他人の思う良さに染まるだけ。私は自分の写真が大好きだ。たとえ同じ場所に他の誰かがいようとも、私にしか撮れないものがあると自負している。

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周りの人が気になる気持ち、痛いほど分かります。だって自分なんかが撮らなくても、他の誰かが撮っていたら『いらないんじゃない』なんて思ったりもしました。

数年撮ってきて思うのは、なんだかんだで自分の写真が好き。意外と自分にしか撮れない瞬間であるんだということに気が付きました。

写真の上手い下手って学校の成績と違って、明確な評価基準ってないと思うんです(写真学校とかは別扱いだと思いますが)。要するにその人の好み。ピントが甘いとかそうでないとか、基本的なところを抜かせば、誰がどう思おうと良いじゃないかと考えています。

人が撮っているから撮らなくていいやと思ったとして、完全に人に任せられますか。私は自分の応援している選手や好きな瞬間は、絶対誰かに任せるものかと思います。だって、自分の好みの写真って自分にしか残せないじゃないですか。

せっかく出会ったカメラと写真ですから、これからも楽しんで撮っていきましょう。だって、あなたにしか撮れない唯一無二の作品ですから。