📸写真を載せるときに気を付けていること。

いちカメラマンとして、日頃から気を付けていることがあります。それは、選手の表情です。

私もSNSに掲載する際、選手の表情には気をつけている。リリースの瞬間やスローイングのときに顔が力んでいたりしたら、どんなに素晴らしい場面でもその写真は外す。裁量は撮る側に委ねられるから難しいけれど、細心の注意を払ってる。だから写真の選別には時間をかけてる。こういうことのないように。 https://t.co/6raD8WQN5J

— かなねーさん⋆͛🦖⋆͛ (@baseball_2518) May 11, 2023

きっかけは、カメラマンの矢沢隆則さんのツイートでした。

自由に上げていいからこそ上げる側は客観的かつ細心の注意を払って欲しいと思う。

矢沢隆則さんのツイート抜粋

昨今、撮った写真をSNSに掲載する人が増えています。私も例外ではなく、見に行った試合の写真をアップしています。その際、冒頭述べたように『選手の表情』には細心の注意を払います。

プレーする選手は皆、真剣そのものです。どうしても『力みすぎる場面』が存在します。そういう作品が撮れたとき、一旦自分の中で考えます。載せるべきか否か、実際のところ物凄く悩みます。

試合中に力まない方が難しい。その理解は正しいと思います。だからといって、ありのまま全てを載せることはしません。どんなに素晴らしいシーンだったとしても、加減によって外すことがあります。それはなぜか。自分がされて嫌なことを人にしたくないという思いがあるからです。それだけではありません。選手の頑張りや、一生懸命な姿をリスペクトしているという意味もあります。

載せるか否かの選択は、撮る側に委ねられるので、難しいのが実情です。撮り手が『最高の作品だ』と思えばそれまでだからです。また、仕事で撮影する際は、自分の意に反することもあります。写真の選択決定権がライターであったり編集者であるからです。だからこそ、自分に権利があるときは、自らの思いを大事にしたいと考えています。

気にしすぎくらいがちょうどいいと私は思っています。そりゃ考えすぎて何も撮れなくなったら元も子もないですが、相手をリスペクトする精神はとても大切だと考えています。被写体がいなければ、撮影者は無力そのものです。だからこそ、思いやりをもつ必要があります。

バズること、人の目につくことに快感を覚える人が増えています。私も多くの人から反響があれば、それは嬉しいです。しかし、それで誰かを傷つける真似だけはしたくないのです。大切にしている選手たちなら尚更です。

もちろん私の考えを強要するつもりはないですし、写真を載せるなといっているわけではありません。私はそうしたくない、それは選手たちを尊敬しているから。自分がされたら嫌だと思うからです。

人の反応欲しさに、何でもやってしまう人がいる。私はそうならないために、再度ここに誓います。長くカメラを構えていたいし、大好きな写真撮影を続けたいと思っています。そのためには、周囲のことを考えて撮影する。基本に立ち返って考えています。

結局何事も人のやること。相手なくして、作品は成り立たない。その思いを忘れず、私は今日もカメラを構えます。