📘不向きを知り、戦略をたてる。

子どものころから夢がなく、普通に暮らすことを考えていた私。無事に大学を卒業し、なんとか就職もできて、めでたく今日までのほほんと生きています。

将来のビジョンもへったくれもなかった私ですが、今はたくさんの目標があります。周囲と比べたら、遅咲きの人生です。ま、それが私らしさかもしれません。

子どもの頃に知りたかったと思うことは山ほどあります。その一つが、自分の向き不向きを知る(分析する)ことでした。

幼い頃から物を考えることが大好きでしたが、それを生かす術を知りませんでした。なぜなら、会社員になって暮らすことが幸せだという先入観があったからです。大人になったら会社で働く。それが当たり前。そんなふうに思っていました。

この思考はある意味仕方のない部分もあります。バブルがはじけ、不景気真っ只中で育ちました(バブルって何なんだ)。年金はきっともらえない。未来は真っ暗。とにかく、安定した職に就くことが幸せであるという風潮がありました(今もこの呪縛は解けていないですが)。

ここ数年、かなねーさんとして活動して気が付いたことがあります。それは、己の不向きを知り、戦略を立てることの重要性です。

得手不得手を見極め、どうやって生きていくか。何もせず過ごしていくことを悪というわけではありませんが、楽しかったと思える人生を過ごしたい。どうせ生きるなら充実感を得たいと考えます。

現代の学校教育では過度な『優劣』をつけることを良しとしません。しかし社会人になると、いきなり競争社会に投げ込まれます。やりたくない、優劣をつけられたくないとしても、それは叶いません。そのときに自らの『強み』を知っておけば、幾分生きるのが楽になります。

以前、私はHSS型HSPの傾向があると書きました。行動力はあるくせに、刺激に弱いという矛盾した特性を持ち合せています。そのときに自分の向き不向きを知っておけば、困難に直面したときも対処ができます。

書き出すと自分のことを客観視できます(今回三つしか挙げていませんが)。

比べるべきはいつも己ではありますが、どうしても人と比較しなければならない場面も出てきます。そのときに自分は『どうすれば勝てるか』を考えます。同じフィールドに立ったとき、並の能力では埋もれてしまう可能性があります。得意分野があれば、それを生かすことで、駒を進めることができます。

私は大人になって、写真を撮るという強みを得ました。続けていくうちに好きになって、さらに上手になりたいと思えたのです。経験を積み、最近ようやく収入を得られるまでになりました(生活するには不十分ですが)。

次なる目標は『書くことで生きる』です。撮るだけでは足らず、書くことも本腰を入れます。そのために準備はしてきたつもりです。

不向きを知り、戦略をたてる。

これは、不得意なことを避けて生きていくわけではありません。場合によっては共存し、戦えないものは捨てていく。それが戦略です。

写真や書くことで人生をさらに豊かにしていきたい。そう考えたとき、まず人に知ってもらう必要があります。なぜなら、名もなき人間の書いたものなど売れるはずがないから。だから私は『かなねーさん』になりました。ある意味結果論でもありますが、その目標を達成する誰かを作る必要があったのです。

当時、首都大学野球連盟はSNSでの広報が活発ではありませんでした。そこで考えたのです。私が投稿をすれば情報が出回る。また、閲覧数も増える。人に知ってもらえる絶好のチャンスだったのです。感じたこと、考えたことを書くのは得意。自分の強みを生かすほかない。とにかく地道に投稿を続けました(もちろん失敗したこともたくさんあります)。

継続したことが実を結び、まず、写真を撮ることで仕事を得られるようになりました。

自分を知ってもらう方法として、ライブ配信をするとか、不特定多数の人に対して顔を出すという手法もあります。しかし、私はやりませんでした。芸能人や著名人のように『大勢の前で話す』ことが不向きだからです。その上、華やかさを持ち合わせているわけでもありません。だから撮って書くことを続ける。これが私に合う方法でした。

皆さんはどんな夢や目標を持っていますか。また、それを実現するために、どんな活動をしていますか。正攻法は人それぞれです。私は自分の不向きを知ることで、やり方の幅を広げてきました。

大した人生を歩んでいるわけでも、大きな野望を抱いているわけでもありません。ただ、自分のやりたいことに対して素直に生きている。たったこれだけです。皆さんの夢や目標が実現しますように。私のより一層頑張ります。