貴方を失望させたくない僕は サボテンの棘を心臓に刺した 月明かりだけが本当の空気で 滲んでいくのは紫色の夜には 村下孝蔵の享年を過ぎた初恋 全ては手に入らないと知った 青くさい時代はとうに過ぎて 五月雨だグルーミングしてよ 歌ってよ魂を素手で触ってよ 馬鹿でしょう僕は貴方の前で 教えてチキンジョージその夢 たとえ雨雲が覆う日が続いて 太陽を忘れてしまい滅ぶとも 機械が人の目を持ったとして 僕は馬鹿のままだから平気だ 貴方の期待に応える覚えてて そろそろ息が上がりそうなら 大き
辛くて42たいなんて 狡い選択チラつかせてさ アンタ美味しいもの食べた事ないね 酸っぱすぎる梅干しや 炭火で焼いた肉みたいな魚の干物も 天気予報信じて馬鹿みたいだね 晴れなら生きて雨ならなんて 今年もやっと涼しくなるよ すぐ寒くなって暮らし難くなるよ 魚群探知機みたいな裏技使わなくても 今感じている苦しみは変わらない 目を逸らして 悲しくて42たいなら 雨が降る前の匂いを思い出して 夜の道に過ぎる野生動物が振り返る 灰から取り出したホイルに包んだ馬鈴薯 思い出す思い出が無
カスタードの匂いがする指、嘘でしょう? プリンに指を突き立てたみたい それが寝ている貴方の指先から 夏の遅い朝の指先から、嘘ばかり 世界は一昨日の晩終わったから 今は大体新しい筈なのに 視界は閉じてまだ孵化する前の殻の中 仔犬と成犬の間みたいな顔 長い物語を朗読して枯れ切った喉と 下胸くらい出したって平気 この朝が守られるならば 掻き出した側溝の泥の匂いがしたって 日々新しく醸造される湧き出る愛を 何も変わりないよ 嘘ばかり本当に 邪悪ばかり吐いて混沌に 幸せを願いミ
冬にカイロを懐中に忍ばせて耐えたのに 真夏前に真夏日が来る昨今に君は 命を大事にしていますか 失ったものは最小限で済みましたか 僕らは星の子どもだった 今は星を喰らう害虫だ 異常気象に冷房を躊躇して 狂い出すシニア 叫び泣くティーンエイジャー ストロング系飲んで星を削る ビバリーヒルズに憧れたサセ子 今は身体をいたわる時期だ 夜伽相手意外に難しく嵩む でもヒロインの役から落ちたのに 天に伸ばした手を切り付けた放課後 肖像画を描いてそれも切り付けたリッパー 奥歯で噛み潰した
桜は待ってくれなかった 日本は四季があるので好きです 風呂上がりのお散歩で 沢山の不幸がポストされてた 去勢された12時00分の輩 今やこの腕の中で眠る 不忍池に忍び込んで 12%のコーラサワーを作り、浴びた ひとまず貴方は粘膜で スズメバチの羽音で目を覚ます チャレンジGoGo薔薇の諸君 有事です残念です役に立たねえ徴兵 待ってあと少しで あと少しで陽が昇り薄寒い 闇を切り裂くよ 待ってね待っていられるかな あと少しあと少しで 貴方の駄目な露出過多なアレや 此れや 出
memento mori 僕達は子羊にされて物語の脇役として 産み出された 唯一の平等は、必ず死ぬことと云う パンを千切りスープに浸し 何故何度も食べ、飲み、飢え、畏れるのか 爪が伸びる度、時を感じ 生きていると思うほど死を怖がる 戒律が多くなり 守ることで安心を得る 僕達は誰かを想うことで辛いことを 忘れることが出来た いつか来る別れは 痛みで誤魔化すのだろうか 最大公約数の幸せは 貴方も含まれているだろうか もし外れているのなら 僕も外れて構わない 呼吸を数える度、
満たされない餓鬼の時期は過ぎて 因みにその頃は天に手を伸ばし 小さな町での事 飢えて電飾の都市が壊れる夢ばかり見ていた ギターのフレーズが地下鉄を裂き 国鉄が怪物に持ち上げられ 乗客と共に臨海に廃棄される 過ぎてしまうと餓鬼の腹は脂肪になり 心臓はスピンを止めて 一見穏やかな無になる 蜂蜜のような血が濁る 首から上が無い人形と踊る ディスコードを重ねた先のエンド ハッピーエンド ハッピーエンドを願っている 邪魔者扱い餓鬼が見ていた 木々の隙間から覗く外の世界 行く末なん
値引きされた固いパンだ 目論見外れのあかんたれだ ほら見ろ 「まろやか」なんて形容し難い味を 伝えたフリしてしたり顔して 突き抜けよ突き詰めよと 良いこと言ったみたいな世俗は 本当に痛い患部には聞こえない バナナ味のグミを食べて吐いた 余白に夜描いた黒い鳥の絵 腐った思い出だよ僕は 見えない所が見たいとよじれた 太った豚の眼球に狙いを付けた 仕方無く焚かれたフラッシュに 後ろの壁に性愛の翼が写った 嘴と黒い爪と舌と汚れた鳴き声も 「ほっこり」なんて鳥肌が立って 流行
生き物の海をかき混ぜた あらゆる物が失われて形を変え 一日を終える或神の仕事をなぞらえる 隣人が吹き飛ばされたまま 色褪せて消えた 銀色の光を陰る思い出に当てていた 精神を切る刃を持ち合わせていた 割れた画面の中には口の中の闇 か細いコーラスは毛布の中で途絶えた 白色の鶏が告げるその羽根の間に 在るようにミシンの針が通り過ぎた指 昏睡して 昏倒して 黄昏の変化を経て至る胸の中の闇 最後の犬が呻き鳴く ねえ今待たされた人が降りた劇場で 笑うような顔したけれど 激しい閃光で消えて
交通誘導員と目が合った 恥ずかしげもなく抱き合う恋人同士と 目が合った 思い出す僧侶と目が合った 山々の間の怪獣と目が合った ジョゼと虎と目が合った 飛び降りた人と目が合った 歌い出しでミスって目が合った 騒がしい向かいの住人と目が合った 今沈みゆく底無し沼の被害者と 目が合った 嘘吐き 貴方の妄想にリスクに願いに祈り 濁点ばかりの語りに自ら憤る その目は地面ばかりを落として 僕は何を言っただろう 貴方はもう居ないけど 夜を司る月と目が合った 体が千切れた乗客と目が合った
肘を擦りむく程転んでしまった明け方に 誰かが待っていてくれたら起き上がった 瞳孔が開くのを待っていたが まだ生きられるようで仰向けになり あと少し生きたら海 あと少しで雨 許し合うなどおこがましい 他者の幸せなどうとましい 自分の海や雨を定義しては 求めて 問うて 準備不足でも寝不足だ 歩き出すなど無理な話だ 終わらない夢を見た 擦りむいた肘を掲げて 死なない朝を掌に この線を超えて行け 少しの変化を喜ぶも 残した炭のようなそれでも ありふれた生命の光を 多角形の様
星を見ていた もうどうにもならない事ばかりで 夜になる前に 夕凪色の薄闇に光る天にある点を 悲しくもなく 起こる事を受け入れてしまう僕は 近くの大事な 砂漠の水のような大事な物を溢す 嗚呼と漏らし 天を仰いでも見えたのは星だけだ
雨が降り始めたから 遊びのように始めたプロジェクトもお仕舞い 寒いからお揃いの半纏を買った 君に似合うとか関係無い僕のエゴです 治安が悪い所には行きたくないよ でも災害は平等で 腸が出るくらい抱きしめて 肉が腐り果てて骨だけになったら 僕らは地球と一つになる 鮫や獅子が狙っているよ 幸せになるなんて許さないと牙を見せて 溢れ出す烏賊の墨はいつも 生臭いのに先の未来は美味しいと言っている 僕は騙され易くて 辿り着けなかった森の奥の一軒家も ハリボテのアニメにもならない影でし
君は酸みたいな遠い地上の動画と 格闘して疲弊しきっているのに 気付かないまま環境を変えやしない わかるよ俺も同じで少し後を飛んでいる小蠅 だから参加するのが意味があるって 虹色のセミナーに2階から金を落としてる 天使って意味の外国語を 漢字にして名付ける田舎の親が 祭壇に辿り着く前 蛍光色の骸骨に阻まれた画像が その最後まで拡散し続けた そして重症患者が刻々と増えている 青唐辛子が関節の隙間に入っている 霊的な成人に誤爆するプルトニウム 不謹慎にモザイクが重なるから知る 君は
君達が思う結末に成らなくて済まない 吐いた息が宇宙に漏れて逝くのが まだ少し踊るような人生に見えて 秘密を怪物の鱗に添えた 独りの真夜中は誰もが怪物に成れる 弦が切れる程息継ぎ無しの 新しい日を誰もが望んでいる 今のままでは来ないことも知っている 矛盾を超科学でマイナスにする 無かった事にする「説」に涙流して 花束の様な七色星群 昴と名付けられている 湿った宇宙の僕らの呼吸の果ての世界 アルコールも望まぬ夜の性も花冠を編んだ畑も 田舎の視線も都会の無関心も 何者でも無い僕
残響はずっと鼓膜を焼き続け ミサイルは親族の墓を破裂させ 約束する人々は居なくなり 独りきりになってしまった 世界の選択に少しでも抗えば 舐めきったインターネット鼻で笑って swipeしていたら爆発音 他人の家のイルミネーション 綺麗だと思うより電気代を気にした 外を照らす光に金をかけているのは 水不足の時に洗車する人だと吹聴 乳児が居る家なんだろう 乳児だらけの家なんだろう と不幸な思考しか出来ないカラス 大事な人の八重歯が砕けた 家の裏に人体だったサイコロ 中身の無い