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作家の意外な素顔を映す上質の随筆集

月曜日の朝、いつもより早めに起きて洗濯を干し終え、Apple Musicのプレイリストを流しながら、コーヒーを片手に習慣にしているサイトをチエックしました。こういう朝はとても落ち着きます。

昨日はホワイトデーでしたが、欲しいものを尋ねられて特に何も思い浮かばなかったので、近場をドライブしてもらいました。気温は14度ほどでしたが、車中は暖かく海沿いを走ってもらうときは気持ちが良かったです。

さて今月のブッククラブ「紅茶はアールグレイで」の課題本を読みました。

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「人間はぬくもりと、交際と、余暇と、慰安と、安全を必要とするのである」―自然に親しむ心を、困窮生活の悲哀を、暖炉の火やイギリス的な食べ物、失われゆく庶民的なことごとへの愛着を記して、作家の意外な素顔を映す上質の随筆集(『BOOK」データベースより)

著者は有名な「1984年」の小説家ですが、本書はテーマ別のエッセイが整理されており、第一章は「食卓・住まい・スポーツ・自然」で、表題の「一杯のおいしい紅茶」をはじめ「ビールを飲む理由」「暖炉の火」「住宅問題」「ガラクタ屋」など19編、第二章は「ジュラ島便り」8編、第三章は「ユーモア・書物・書くこと」で「よい悪書」「懐かしい流行歌」「文筆業の経費」「なぜ書くか」などの9編が納められています。

現在は2020年8月に文庫として発売されていますが、私は図書館から1995年1月発刊の単行本を読みました。

表題「一杯のおいしい紅茶」については1篇だけですが、著者の11項目にわたるこだわりが語られています。著者の紅茶に対する愛情を感じる1篇です。

印象的なエッセイは「なぜ書くか」という1篇で、作品「カタロニア賛歌」を挙げて、

罪のない人びとがぬれぎぬを着せられていることを知ってしまったからだった。しかも英国ではそのことを知ることができた人はきわめて少数だったのである。そもそもその事実に憤慨しなかったなら、わたしは初めからあの本を書かなかっただろう

こう書いているところに、作家ジョージ・オーウェルの作家としての想いを感じます。

小説「1984年」では感じなかった、庶民的な生活を愛した飾らない素顔と、日常の作家らしい拘りや洞察力、そしてシンプルで不器用さ、強い正義感、使命感を感じるエッセイ集です。お時間があれば手に取ってみてください。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今週も始まりました。あなたにとってかけがえのない1日となりますように。

昨日のnoteは↓

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