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4月16日週間経済短観

昨日、お客さんのところに営業に行ったら、建築の鋼材の値段がウクライナの戦争かコロナによる物流停滞で値段が上がりすぎて、メーカーからオファー止めになったそうである。顧客は値段不透明で見積を安易にできない状況。

ファブリケーター(鉄骨組立会社)は建設会社へ見積の契約単価で納入することになっているから、一年前に決めた価格でもその契約単価で納入しなければならない一方、鋼材メーカーは、発注方法や物量によって違うが、だいたい3ヶ月前ぐらい先の値段しか約束はしてくれない。最近では、だいたいの鋼材の物量確保ができず、しっかりとしたサイズの明細を出さなければ材料を確保してもらえない習慣になってきており、ファブリケーターにとっては簡単に契約できない環境が続いている。
なので、鋼材商社に建設会社と材料契約を結んでもらい、鋼材商社に材料手配を全て任せ、ファブリケーターは加工賃だけもらうというやり方に仕向けることが多くなってきているが、リスクが小さくなる分儲けは小さい。

建築景気は端境期により少し停滞ぎみであるが、夏から大型物件を中心に建築需要が高いことが予想される。半導体不足により、自動車業界の減産でスクラップの発生が少なくなっており、スクラップ価格は上昇、しかし生産が少ない分需要は小さく鉄が不足しているというわけではない。しかし、ここにきて、先行価格不透明による鋼材メーカーのオファー止め。

スクラップ発生不足、コロナによる物流停滞、そしてウクライナでの戦争による原油を中心としたコストの増大と急激な円安。経済の状況は大変不透明で厳しい状況である。今後、実生活において値上げの影響がジワリと増えてきて、アメリカのように金利も上げざるを得ず、景気の冷え込みの不安が募る。アメリカと少し違うのは、日本は需要がアメリカに比べて弱い。日本もかなり経済にとって悪い要因が増えてきているので、その一つの要因であるコロナの制約を、外す時がきているのかもしれない。

コロナは何年ぐらいで収束するかある程度の見通しはできたが、ウクライナの戦争についてはいつまで続くのか見通しが立たない。このまま、原油価格高騰による値上げが続くのか、それともロシアが制裁に耐えきれなくなって一気に降参し、再び原油が世界に溢れて価格が下がっていく可能性がゼロではないとも思うが、今の世界のロシアへの嫌悪感を考えるとなかなかそれは考えにくい。今後の世界情勢の予測は誰もできない状況になっているのではないだろうか。

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