銀行の営業は異業種の営業よりも簡単だと思います!!
営業職と聞いてどのようなイメージがありますか?
大変そうに感じますか?
大変ですが、事務職や技術職であっても大変なことはあります。
また、一言に営業と言っても、業種が違えば大変さもガラリと違ってきます。
私は、10年以上を銀行で営業をやっていました。
その中で感じたことは、
『銀行の営業は他の業種の営業に比べたら簡単!』
ということです。
他の業種で営業をしたことがないので、他の業種に関してはイメージとなるのでご了承ください。
他の業種での営業が大変だと思う理由
では、なぜ銀行が簡単で、他の業種が大変だと思うかを述べたいと思います。
家の販売、車の販売、ソーラーパネルの販売などの営業職の人は、すごいと思います。
高額なものを販売する能力が私にはないでしょう。
イメージですが、何十件も訪問して、門前払いも受けて、ようやく獲得に至ることでしょう。
そして、家などであれば、リピートで販売することもできません。
常に新規の顧客獲得に動かなければいけないのです。
行動力がズバ抜けています。
そういった部分が他の業種が大変だと思う理由になります。
では、銀行はどうなの?
銀行が基本的にセールスするのは、預金、融資、金融商品です。
新規獲得も必要ですが、リピートでいける部分が多くあります。
預金であれば、他行の預金を移してもらえばいいので損もしません。
損をしないのであれば、お願いセールスがやりやすいのです。
融資にしても、割合でいえば現金一括で車を買う人の方が少ないです。
それならば、自動車販売店と仲良くなれば顧客を紹介してもらえます。
また、既に借入している人に借換を提案することもできます。
そういった点から銀行の営業は提案が簡単なのです。
知名度が強い!!そして、田舎での信頼が高い!!
なによりも、銀行の場合、特に地方銀行であれば地域での知名度が強いのです。
さらに、田舎では銀行員というだけで、真面目な人という信頼が持たれます。
なかには、公務員と同列でしっかりしている人という見方をする人もいるほどです。
それらの強みから門前払いされにくい!!
この強みがあるからこそ、電話セールスや、突撃訪問であっても門前払いされることが少ないです。
契約獲得になるかはさておき、話を聞いてもらえる確率は高いです。
話を聞いてもらうスタートラインには簡単に立つことができます。
これは、個人であっても法人であっても同じです。
門前払いになることは本当に少ないです。
門前払いされると、心が折れそうになりますよね。
もしかすると、他の業種での営業されている方は、門前払いされて当たり前ぐらいの気持ちがあるのかもしれません。
銀行員よりも他の業種の方がよっぽど精神力は強いと思っています。
銀行の弱い部分!!
銀行は独自の商品を持っていません。
預けるか、借りるか、運用するかです。
運用部分は、正直銀行は弱いです。
融資金利はどこの金融機関も大差ありません。
(事業性融資は別として)
預金利息であれば、どこもほぼ0%です。
これが唯一、銀行の営業が弱い部分です。
メーカーなどであれば、独自商品のストロングポイントを推して差別化することができます。
『うちの商品は他社と比べて〇〇なんですよ〜!』
など言うことができます。
銀行はそのように、独自で推せるポイントがないのです。
『他行よりも融資金利が0.1%低いですよ〜!』
そう言われると魅力を感じますか?
車のローンを200万円を金利2%で借りていたとします。
200万円×2%÷365日=約109円(1日あたりの利息)
これが金利が0.1%下がった場合
200万円×1.9%÷365日=約104円(1日あたりの利息)
たった5円程度しか変わりません。
それぐらいしか違わないのであれば、手続きするのも面倒だと思う人も多いでしょう。
このように、銀行は個人への融資の場合、差別化を図ることが難しいのです。
最後は自分の話術次第!!
話を聞いてもらえる、知名度もある、でも他社に比べて秀でた部分はない!
そうなれば、最終的には自分の話術次第で獲得か否かということになります。
地方に行けば行くほど、大手銀行よりも知名度や信頼度は高くなります。
個人ローンの金利や預金利息は差がないので、地方銀行であっても、大手銀行と戦うことができます。
そこが銀行の営業で楽しい部分です。
私は、10年ほど勤務して銀行を退職しました。
まだ退職して数ヶ月ですが、私のスキルであれば他の業種で営業することは厳しいだろうと感じています。
銀行を外から見るようになり、銀行員は『銀行』という看板に甘えていると思うようになりました。
これからは、金融も厳しい時代になります。
むしろ既になっています。
投資などは他の業種からの参入もあっています。
銀行が昔からやっていた、預金・融資も異業種から参入が増えてくることでしょう。
地域での知名度だけでは、勝てないほどの利便性を持って異業種が参入したときにどれだけの銀行が残っていくことでしょう。
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