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五輪の体 (其の弌: 地の体)

 宮本武蔵の『五輪の書』はご存知ですか?宮本武蔵が自身の会得したところのものを5巻に分けて書いたものなのですが、それらの巻には、それぞれ地・水・火・風・空というタイトルがついています。これらは、仏教では「五大元素」と呼ばれているもののようですが、ここではその詳細について触れるわけではなく、この五大元素のアイディアをある種のボディワークに応用しちゃおう!という趣旨のものと記事を書き進めていこうと思っています。

 私が note で「さあ、実験だ」といつも書いているこの「実験」は、自己の正体を徹見すること、もしくは自己と世界の分離がないことを体験的に理解すること(同じことを、言い方を変えて表現しているだけです)に照準を絞ったものなのですが、こういった「実験」や、いわゆる自己探求=Self Inquiry などと呼ばれるものをやっていると、自分の体というのがブロックになってくることが多いです。

 つまり、自分の体は自分だから、自分がある。自分の体と他のものは別だ。という、確固たる実感があるから、世界とあなたと分かれていないよ、なんて言われても、にわかには信じがたいというところがあるわけです。そこには体の、ある種の緊張感とか、滞りか、そういうようなものが問題となってくることが多いように感じられます。逆に言えば、その滞りを上手く取り払えると、自己探求がスムーズになるということもできるでしょう。

 さて、そこで冒頭でご紹介した五大要素のご登場となります。基本のアイディアは、身体感覚を地・水・火・風・空「として」観察してみよう!です。以下、具体的な方法論を記しますので、ぜひお読みください:

1. 「地の体」 ... 

1-1   体の様々な部位を適当に感じてみて、滞っている感じや、緊張している感じ、   あるいは「そこに自分がいる」感じがする部分に注意を向ける

1-2   その部分の「重み」を感じてみる。もう少し具体的には、かかっている重力。地面に向かって力がかかっている感覚に注意を向けてみる

1-3  その部分を含む体の部位を、ゆっくりと、適当に動かしてみて、その間、上の「重み」を観察する

1-4  その部分を、色で表現するとしたら、何色にするか。その感覚を観察しながら直感的に出てきた色を答えてみる

1-5  ここまでの実験を経て、注意を向けた特定の部位に対する感じ方が変わってきているか、変化を観察してみる。特に、滞った感じが解消されているかどうかを見てみる


続きます。(気のせいか、流行りの漫画みたいになってきました)

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