クーベルタンの思想を2冊の本から読み解く(上)
近代オリンピックの創始者、ピエール・ド・クーベルタン男爵が残した書物を日本語で読めるのは、現在2冊しかない。一つは1962年に発刊された『ピエール・ド・クベルタン オリンピックの回想』(カール・ディーム編、大島鎌吉訳)だ。もう一つは2021年に改めて翻訳された『ピエール・ド・クーベルタン オリンピック回想録』(日本オリンピック・アカデミー監修、伊藤敬訳)である。クーベルタンの故郷、パリで開かれる五輪に合わせ、この2冊から五輪のあるべき姿とは何かを探ってみたいと思う。
パブリ