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デザインは直感や主観と思われがちであるが、ある意味ではとても論理的

デザイン、特にグラフィックなどの2次元のデザインについての良し悪しは判断が難しいものです。
そもそも、デザインを仕事として請けるのであれば、クライアントが気に入れば○、気に入らなければ×となります。
(余談ですが、Ballon Inc.はデザインコンサルティングファームと称しています。クライアントの発注通りのデザインをつくるだけではなく、クライアントのニーズを踏まえた上でクライアントの想像の外にあるデザインもご提案するという気持ちが込められています。)

上記をまとめるとこうなります。

・デザインの良し悪しを判断するのは難しい
・デザインを仕事として受けるのであれば、それはクライアントの判断に委ねられる

ここにもう一つの視点、デザインをつくる側の視点を加えてみます。
デザインをつくる側はもちろん自分の良いと思うアウトプットをクライアントに提案します。そのアウトプットは1つのこともあれば2つ、3つの場合もあります。
弊社では複数の案をご提案し、そこからブラッシュアップしていくという過程を経ることが多いです。
机の上に並べられた複数のデザイン案を見たクライアントが、その中の一つを指差してスグに決定!…ということはほとんどありません。

例えば、以下のような感想が出てきたとき、デザイナー(デザイン案を提案している側)はなんと答えるでしょうか。
「Aはイメージと少し違います。BとCが良いかなと思いますが…、どっちが良いかなあ。」
「うーん、どれも捨てがたいですね。」
デザイナー(デザイン案を提案している側)としては、「こちらのロゴは、クールな感じなので長いこと使うには向いていると思います。」「こちらのロゴの方が、先進的なイメージを与えるという最初に仰っていたニーズに近いと思います。」という説明ができます。
さて、このような説明でいいのでしょうか?このような説明しかできないでしょうか?
デザイナーはデザイン(アウトプット)の使い勝手を説明をするだけではなく、そのデザインの制作意図まで説明することができるのではないでしょうか。
「私は自分が良いと思ったものを2、3案持ってきました。あとはあなたの主観次第です。」ではなく、「なぜこの色にしたのか?」「なぜ中央から少しずらして配置したのか?」「どういう意図を持ってこのフォントを選んだのか?」と論理的に説明することで、クライアントの検討の一助となります。

デザインに仕事として関わる場合、
・デザインの良し悪しを判断するのは難しい
・デザインを仕事として受けるのであれば、それはクライアントの判断に委ねられる
に加えて、
・デザイナーによる論理的な説明が、クライアントの判断の一助となる(場合がある)
と考えられるのではないでしょうか。

デザインの過程は直感的に進められていても、クライアントとのコミュニケーションの段階では論理的な説明が必要となる・・・かもしれません。

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