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主役コートという”小悪魔”な存在

季節が秋から冬へ変わった。街では冬のコートを購入する女性達が街を彩っている。コートというアイテムはなぜにここまで女達の心を躍らせるアイテムなのか。

その中でも、曲者なのが主役コートという存在。名前通り、主役になるコート。それ自体がコーディネートの主役になるような存在。コートの中でも花形担当!とでも言おうか・・・でも、はっきり言って、なくても良い存在なのである。

かく言う私も今年、運命の主役コートに出会ってしまった。オフホワイトカラーのシャギーコート。7万4千円もした・・・

都内近郊の1Kあたりの家賃並の価格である。コート=家賃なのだ。


大人の女にとって本命コートや格上げコートに7万なら納得するだろう。毎日着れるし、数年は着れると考えたら投資回収率はそれほど低くない。モンクレールやMAXMARAなど名品コートが30万近くするのに毎年売れるようなものだ。けれども主役コートは、そのコートを起点にコーデを考えるようなものなので、出番はそれほど多くない・・・

出番多くないコートに7万は・・・高くないですか???


と、心の中で冷静な私がツッコミを入れながらも、そのコートを来た冬の素敵なシーンがどんどん膨れ上がり、気がついたらクレジットカードを出していた。

これが主役コートが罪な理由である。かわいくしたたかに年上の男を翻弄する小悪魔系女子に似ているのだ。


私のクローゼットには本命コートが2着。知的系清楚女子たちといったところ。そこに強引に割り込んだ小悪魔ちゃん!明らかに異彩を放つそのオーラは知的女子達を混乱させる存在・・・けれども、

予定調和を崩すアイテムは、女の格を上げてくれる。


だって予定調和な女性は、つまらない女の入り口だから。退屈な冬なんて、ただ寒いだけの季節。日常にピリリと辛いスパイスを加えてくれるこうしたアイテムをうまく取り入れた女性は、女性としての生き方もセンスが光る。そして・・・

こう言う予定調和をうまく脱した時、俗に垢抜けたと言われる瞬間なのかもしれない。


田中みな実が嫌われ系したたか女子から華麗に大人女子の憧れの存在に脱皮した時みたいに。それは周りの女達をアッと言わせる瞬間でもある。

私のワードローブに新しい風が加わった。清楚系女子達の白い目なぞお構いなしに奔放な白い小悪魔ちゃんがはしゃいでいる。今年の冬は面白くなりそうだ。


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