2023/8/25 サンポマスター

今日は8:30に一瞬だけ起きて、その後眠って気づけば12時である。昨晩は興奮状態で6時すぎまで起きていたので睡眠時間としては問題のない時間である。
ただ、少しずつ体内時計が遅くなっている。

今日も今のところ、バイクは手元にないのでウーバーはできない。さあ、今日も欲望を解放しよう。

カレーを食べて、ごそごそとして家を出る。今日は運動をしようと決めていた。
まずは30分130円のレンタル自転車を借りて北を目指す。今日の目的地は埼玉県川口市にある、道の駅 川口・あんぎょうを目指す。私は誰にも話していないし、話す理由もなく黙っていた趣味に道の駅に行くというものがある。

私と道の駅のかかわりは子供のころに家族で車に乗って旅行していたころが始まりになる。その頃は特になにも思い入れは無かった。
その後、大学を卒業後にひとつも就職先を決めていない状況で、原付での九州一周をしていたころは道の駅に大変お世話になった。
皆さんは知らないと思うのだが、道の駅に住んでいるおじさんというのが全国各地に数千人規模で存在している。住んでいると言っても定住はせず、車で各地の道の駅を回るという生活をしている人がいる。
私も、原付バイクにテントと寝袋を積んで九州各地の道の駅で夜を明かした。これはルール的にはNGだったりするのだが、テントNGとあればテントを張らずにコンクリートの上に直で寝るといった方法で乗り越えてきた。
また、四国遍路の時などでも、歩いていて道の駅があれば休ませてもらったり、場所によっては遍路の人に向けて、簡易的な建物(寝泊り可能)な施設を建ててくれているところもあり泊まらせてもらったりしたこともある。
そんななかで、道の駅に住むおじさんと何人とも交流してきた。

私にとって、道の駅とは青春を思い出させてくれる場所なのだ。
今日は思い出に浸るためにも、家から比較的近い道の駅、あんぎょうを目指した。

自宅近辺から、千住大橋を渡り、西新井橋を渡り、竹ノ塚を超えて自転車で走っていく。道の駅に到着するまで約90分ほどかかった。しっかりと汗をかきながら自転車を漕いだ。しかし、不思議なことに体力に余裕がある。まだまだ若い。
自転車で町を見ながら走っているとたまげることがあった。

足立区を北に向かって超えていくと、私の通ったルートではまず埼玉県草加市に入る。これが、毛長川というなんとも薄毛の方を馬鹿にしているような名前の川が東京都と埼玉県の境になっている。
ここを自転車で超えたのだが、川一つを挟んで東京都と埼玉県はまったく景色が違っていてたまげた。

埼玉県に入ったとたんに畑や空き家らしい家が増えて、超大型のスーパー銭湯があった。なぜ、こんなに差が出ているのか考えてみた。
スーパー銭湯がある理由は、土地の値段と税金が関係あると推察できる。東京の土地は高い。東京と名前が付くだけで地価は上がるのではないかと推察した。税金については、私も東京都に住んで、自分で税金を納めるようになって知ったのだが、東京23区に住むと特別区民税と言うのが別途かかる。これは住民だけにかかるものでなく、おそらくは法人・施設にも同様のものがかかるのではないか。
これらの推察を合わせれば、川を越えたとたんに地価、税金も下がり、大型商業施設、大型入浴施設を建設することができたのではないか。

全部推察やないか。

商業施設については、こういった理由があるのではないかと考えたが、不思議なのは民家、集合住宅である。川を一つ越えるだけで東京都ではなくなり、税金や土地が安くなる。そうであればもっと家が建っていてもおかしくない。これについては何も理由が考えられない。

足立区といえどそこは東京だ。コンビニもスーパーもありとあらゆるサービス業が密集している。なるべく近い方が生活するには便利である。
これから埼玉県草加市、川口市はどんどん開発されていくのかもしれない。

道の駅あんぎょうに到着した。自転車では歩くよりも汗は出ない。まだまだ余裕だ。とりあえず施設内をぐるっと見て回ることにした。
1階がかなり巨大な植物の販売施設だ。冷房の効いている植物園と言った感じ。
冷房が効いており、とくにやることのないオジー、奥様がたまっていた。
また、目立ったのは夏休み中の子どもたちだ。
昔ながらの子供たちだ。こういった公共施設でゲームをやるというのはもはや懐かしい景色といえるほど日本の原風景になっている。小さい売店があり、そこで子供たちはおやつを買っては食べている。カップラーメンを食べている子どもまでいる。ひとり体の大きなオジイもカップラーメンを食べていた。

館内案内を見ると、5階が展望スペースになっているようだ。エレベーターに乗って5階にあがる。あがろうとすると小学生の女の子3人組が一緒に乗った。なんだかじろじろ見られている。子供特有の気にしていない振りをしながら、気にしているのは伝わってくる感じだ。
こんなところにオジイが一人で何してるのだろうと言った感じだ。5階に降り立った。子供たちも降り立った。エレベーターを降りると暑いし暗かった。ぜんぜん展望じゃない。どういうことだとあたりを見ると、どうやら展望スペースは会議室のような部屋が展望室になっているようだ。これ、自分で書いていてもよくわからないのだが、実際にそうだったのだ。
さっきまで一緒だった女の子たちは走って展望室であろう場所に入っていった。
私も展望室に行こうかと思ったのだが、中の様子をうかがうと男の子数人、女の子数人が中で大騒ぎしているようだ。ここに入る勇気はないので、いったん廊下にあった椅子に腰かけた。
部屋の中からは「これどうやったら鍵かけられるんだ~」と言いながら展望室のドアをガチャガチャとやっていた。やたら盛り上がっていた。私はよく知らないが、どうやらこの建物は子供に占領されてしまっているようだ。
大人は展望することも許されないのだ。

子どもの王国を後にすることにした。2㎞ほど行ったところに貝塚公園なるものがあることが分かったのでそこに行くことにした。
私は貝塚は嫌いじゃない。あれである、ウホウホ時代の人々が食べた貝の殻や肉、魚の骨をポイポイしていた場所だろうということはなんとなく知っている。なにか面白いものがあるかもしれないと、歩き始めた。

結果を先にお伝えすれば、何にもない公園だった。何もないと言ってもきれいな芝や平地ではなく、その公園だけ原生林のようにほぼ無整備というのが売りの公園であった。とくに貝塚らしいポイポイスポットも見当たらなかった。
公園に向かう道中がなかなか楽しかった。ツクツクボウシも鳴き始めた田舎道を歩く。天気も良く、入道雲が浮かんでいる。なんて夏休みっぽい景色だろうかと思いながら歩いた。
道を歩いていると、住人たちがじろじろ見てきているのを感じる。これが田舎である。私も東京のど真ん中に暮らして長い。気づかないうちに、誰もおじさんが平日に歩いていることに疑問をもたない環境に慣れてしまったようだ。
川口市となると、どの家も車庫やガレージらしいところは車が停まっていない。おそらく、一家の大黒柱は皆、車で外に働きに出ているのだろう。
働き盛りであろう人間が、平日に住宅地にいると危険人物とカウントされるのだ。長い直線の道を歩いていると、200mほど向こうに腰の曲がったおばあさんがいた。こちらを見ているなあと思いながらも、私はその道を進まなければいけないのでどんどん近づいていく。おばあさんは動かないまま、首を曲げて、こちらをジイとみている。だんだんだんだん近づき、私とおばあさんの距離が30mくらいになったらすすす~とおばあさんは家に入っていった。
また、別の道では私のすすんでいる道に向かって、おじいさんが自転車で曲がってきた。車1台分の幅の車道に人間2人分くらいの幅の歩道がある道の歩道を歩いていた。曲がってきたおじいさんは歩道側に入ってきた。あら、この道で歩道に入るのかと思ったが、おじいさんは歩道に入ったところで自転車にまたがった状態のまま停車した。
おじいさんは何をするでもなく、じいっとこっちを見ていた。こわいなあ。横を通り抜けるときに何か声をかけられるかなと思ったが、なにも言われなかった。あのおじいさんは何だったんだろうか。
田舎だなあ。監視されているなあと思った。

公園をさ~と見て、そこから歩いて舎人ライナーの最終駅、見沼代親水公園駅を目指して歩き始めた。公園から約2.5kmを歩いた。
駅に着いた時点でなんだか、体がまだまだ歩ける感じだった。思い切って、ずんずんずんと歩いて、谷在家駅まで約7㎞を歩いて行った。
まだまだ歩けるなと思ったが、すっかり日も沈んで暗くなったので、またも自転車を借りて鶯谷駅まで帰ってきた。
十分に歩いた。顔を触ると塩がたくさん出ていた。お米を私の顔で転がしてもらえばしょっぱい塩おにぎりが作れるであろうくらい塩ができた。私の顔はリストランテ sio状態である。お騒がせして申し訳ない。

帰宅したら、とてもいい疲れだ。やはり体は動かすに限る。皆さんも体は動かしたほうが良いですよ。ぐっすり眠られます。

今日面白いと思ったことは「忘れがちだが、体は動かしたほうがいい」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。