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読書の処方箋 子供の成長をどう見守るか? パシヨン 川越宗一

五十路のおじさん、ばっどです。

誰かに自分が気に入った本を読んで欲しい。と思って書き始めた書評であるが、新聞の書評欄でもなく、出版社のおすすめでもない。
誰が気が付くねん?
もう少し当初の志を強めた内容とすべく、「処方箋」として、一度紹介した本を具体的に役立つカタチで紹介してみます。
書評ではでっっきるだけネタバレを避けましたが、ここでは若干のネタバレを含みます。

パシヨン
川越宗一 書評リンク

概要は書評をご覧いただくとして。

このお話は主人公、長じて宣教師となる小西行長の孫、マンショこと彦七の成長譚でもあるのですが、彼を見守る大人がいます。
一人は養父ともいえる益田源介。主家再興を賭け、彦七を敬いつつもキビしく育てる、小西家の旧臣。
もう一人は原マルチノ。天正遣欧少年使節として若くして渡欧した4人のうちのひとり、イエズス会で後進の指導にあたる司祭で、司祭を志す彦七の日本~マカオ時代をともに過ごします。

このふたりが彦七(たち)の成長に気づき、涙を流して喜ぶシーンがあります。それは、何か成果を出した時ではないのです。
彼らはわかってたり、わかってなかったりするのですが、心の奥底で「その時」を待っていて、その訪れに気づいたとき、彦七の成長に涙するのです。

本書では、ああ、親としてはこうありたい!と思えるシーンが2度読めます。自分的にはちょっと手遅れなんですが。。

赤ちゃんが生まれたぞ、さぁ、どんな親になりたい?なんか良い本ない?と思ったら、是非読んで欲しいです。
読書そのものを楽しみながら、「これか!」という気づきがあること請け合いです。

お父さんでも、お母さんでもどっちでもありです。
でも、これを目指すのはなかなか難しいです。

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