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国立国会図書館への納本受領書が到着いたしました

昨日十四日、『リキ〜9つの命を繋いだ運命の犬〜(上下巻)』が国立国会図書館に正式に納本された旨の受領書が届きました。

計四冊、とあるのは
東京本館及び関西館にて
所蔵されるためです。

お盆のタイミングで受領書が届いたこともあり、さっそく受領書のコピーをラミネートして、亡き風太・花・幸太の骨壷の上に飾りました。

これで、地震が来ても津波が来ても流されることなく半永久的に遺る【私と子供たちとの墓】が建ちました。

生きている間にやり遂げたかった事をやり遂げる、というのは心が救われます。
【生きているうちに、この人生で成し遂げねばならないこと】をやり遂げるというのは、単に「やりたいな〜と思っていた事」をやり遂げる事とは、意味も感想も全く違うということを、やり遂げて初めて体験しました。

傍から見れば、ただ本を納本しただけという事実のみでしょう。
私にとってこの納本は、

死した後も、これまで出会ってきた子供たち全員と共に本という媒体の中で永遠に眠る墓を建てる

事に他なりません。
私にとってはこの納本は、いつか自分が年老いた時に安心して旅立てる【人生の仕上げの一部】でした。

私は子供たち全員を看取ってその後自身亡き後、どうしてもどうしても子供たちと離れ離れになる事が嫌だった。生きている間の、最大の課題でした。

リキ本を納本することで、それがつまり子供たちと自分の墓になると気付いた時に私が感じた希望は、筆舌に尽くし難いほどの大きなものでした。

一年以上かけてリキ本を書き、発行し、国立国会図書館への納本基準が満たされるまでも長い道のりでした。
自分たちの墓となる本を安売りしたくなかったので、一切のセールなど行わず、納本基準をクリア出来る時を待ちました。

リキが元気なうちにリキ本の完成を、との思いでリキ本を書き、その後はリキが元気なうちに納本を、と目指してきました。

それが叶ったことは、本当に幸せなことです。
【本当に成し遂げたいこと】を人生で成し遂げられる機会は、実はたくさんあると思います。
けれどそのような事柄には大抵、自分の頑張りや努力以外の要素なども関係してきます。
事柄としては簡単な事であったとしても、達成は自分の頑張りや努力以外の【運や時間】が味方してくれないと難しい場合もあります。

幸運にもそれが達成出来たために、私は自分の人生において最大の懸念を残すことなく死せるという安堵を約束されました。
遠い未来に路傍で死したとしても、私は悔いなく旅立てます。

やりたい事はまだまだありますが、【やり遂げねばならなかった最大の課題】が終わった事が心の中にゆっくりと穏やかに広がっています。
子供たちと過ごす時間や、何かで幸せを感じる瞬間とは全く別の幸せを感じています。

【終わることが出来る安堵という幸せ】

なのだな、と思いました。
子供たちと過ごす時間や大切な人と過ごす時間の幸せは、「終わってほしくない」「また次も繰り返すことを願う」幸せですが、全てに納得して終わることが出来る幸せ・思い残すことや悔いを持たずにいられる幸せは、全く違う穏やかさと幸福をもたらしてくれました。

あ、まだ死なないよ?(笑)
少なくとも子供たち全員を看取るまでは肉片の一つになろうとも死ぬつもりねぇから!!(笑)

リキ本がこれからも、私と私の子供たちの生きた証として、誰かの元に残れば幸せです。
見ず知らずの方であったとしても、私たちの墓の前で足を止めて、そこに刻まれた名を目でなぞってくれたら……。
そんな温かい未来を夢見ながら、納本完了の報告に代えさせていただきます。

2023/08/15
琥珀ベイビー

2023/08/15
昼寝するリキと

電子書籍・紙書籍(ペーパーバック)それぞれ二種ございます。

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