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Apple Macintoshの優れた点

みなさん、PCは何をお使いですか?

今はPCを持っていない方も多いかもしれませんが、スマホやタブレットも含め、Apple製品をお使いの方はとても多いと思います。

店頭に並んでいるのはむしろAppleじゃないほうが少ない場合もありますが、それはだいぶ昔のマイナーだったMacを知っている人間からすると、いまだにちょっとした驚きです。


私は1990年代の前半に初めてMacというPCに触れました。そしてその後、最初に自分で買ったPCはLC630という機種です。

Macintosh LC630

残念ながらこの機種は決して評判が良かったわけでも、性能が高かったわけでもありません。いわゆる廉価版といってよい機種でした。

しかしそれでも30万円程度はしたので、なかなか気軽に買えるものではありませんでした。
当時はメモリやハードディスクを増設するのが必須だったので、実際はさらに費用がかかりました。

余談ですが、当時外付けHDを秋葉原で買ったら500MBで5万円でした。
今1TBのSSDが1万円程度なので、信じられませんがメモリの価格は当時の約10000分の1(!)になっているということになります。


Macって何がいいの?


Apple Macintosh(=Mac)は、今や製品としてだけでなくブランドとしても不動の地位を築いています。

しかし初めからそのような評価を得ていたわけではなく、次にあげる3つの要素が、特に1990年代以降のMacの評価を決定づけたと考えています。


① スタイル

1980年代に登場したMacは、当初からデザインへのこだわりを見せ、直線を基調とした”Snow White Design Language”という優れたデザインコンセプトを持っていました。

80年代、フロッグ・デザイン社創立者であり工業デザイナーのハルトムット・エスリンガー氏とアップル社の創業者スティーブ・ジョブズ氏とのコラボレーションが始まりました。

しかし当時はまだあまりに高価で(100万円オーバーの製品もあった)、日本国内はNECなどのパソコンが普及しており、知る人ぞ知る非常にニッチな存在でした。

しかし1998年(平成10)、iMacが登場してすべてが大きく変わります。
iMacの影響から、何から何までスケルトンになりました。

PC周り、ゲーム機、たまごっち、文房具からバイクまで、狂ったように透けた製品があふれました。どの家にも必ずひとつはありましたよね?


初めてパソコンが流行りのスタイルとして認知されたのが、iMacだと思います。2000年代後半以降は、現在に続くシルバーベースのスタイリッシュなデザインとなりました。


② 画面に映るものが自分のもの

WYSIWYGという言葉があります。ウィジウィグと読みます。

What You See Is What You Get
見たままの出力が得られる

という意味でしょうか。

元々は、コピー機で有名なゼロックス社の研究所で1970年代に開発された技術で、コンピュータの画面に映るものと印刷されたものをほぼ同じにできるという、当時としては画期的な技術でした。

のちにアップルのスティーブジョブズがそれをMacに取り入れいち早く市販しました。

今では当たり前なのでそのすごさを力説しても伝わりにくいと思いますが、最初にそのことを知って実際に操作した時、「もう印刷いらないじゃん!」と感じたのを覚えています。

当時の印刷物は、プロと素人では絶望的な差がありました。
それがたったの数十万円のMac1台でプロ並みの印刷物が作れるんじゃないか、という期待を抱かせてくれたのです。

また画面に映る文字や画像も非常に美しく、クリエイティブ系の人からの支持を得る大きな理由のひとつだったと思います。


③ダイレクトな操作感

車に詳しい方なら分かると思いますが、トヨタや日産のコンパクトカーとBMWやメルセデスのハンドリングを比較したら、誰でも違いに気づくと思います。

コンパクトカーはハンドルが軽く、どの瞬間も同じ力で操作でき、遊びがある程度大きく取られていて、ちょっとした操作ミスも気にならない安心感があります。

しかしBMWなどの欧州車はハンドルが軽くなく、低速時には慎重な操作が求められます。
ただ一定以上の速度(特に高速走行時)ではまるで路面に吸い付くような操作感が得られ、感覚を澄ませて操作すれば動かしたい分だけ反応する気持ちよさがあります。

Macはマウスを操作した際にBMWのような動きを備えていて、繊細に動かす際は細かく動き、大きく動かすと大きく速く反応します。
それにより動きの開始点と終了点を意図通りに置くことができます。

これを最初に触ったときに正直感動しました。

当時はPCといえばWindowsで、お世辞にも操作感は良いとは言えず、マウスと画面の間で一拍のズレがあり、とにかくダイレクト感がない印象がありました。

しかしMacはそうではなく、欲しかった動きがそこにありました。
そのような気持ちよさは他にはなく、道具として本当に素晴らしいと感じました。


このように、Macは30年以上前のマイナーな時代から、デザインや使いやすさにこだわり、初期は大きな問題だった価格の高さと、動作が不安定でよくフリーズするという欠点を克服し、素晴らしい製品とサービスを実現しました。

次はEVといううわさもありますが、Appleからまたどんないい製品が登場するか楽しみです!


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