整形外科疾患編 脊柱管狭窄症術後、椎間板ヘルニア術後の腰痛が即時的に軽減した経験 - 紹介ver -
急性期総合病院に勤務している理学療法士が、臨床の実際や、診療を通しての発見をお伝えしていきます。
本編は、紹介編と実践編に分けてご紹介させていただきます。
今回は、整形外科疾患編として、腰椎脊柱管狭窄症や腰部椎間板ヘルニアに対し手術を施行された方の、術後腰背部痛に対する発見をご紹介します。
本疾患は、加齢に伴う退行性疾患であることは勿論、長時間のデスクワークや運転業務、肉体労働といった職業特性や、肥満といった生活習慣病により発症のリスクは高まると報告されております。
そのため、ご高齢の方に限らず、現役世代の方も発症する疾患です。
代表的な症状としては、間歇性破行や下肢痛、下肢の痺れが挙げられ、歩行、日常生活、趣味活動、就労が大きく制限されます。
本疾患に対する整形外科的治療としては、狭くなった背骨を拡げるために除圧術や椎弓形成術と呼ばれる手術などが行われます。
今回の発見は、
代表的な下肢神経症状である
〝間歇性破行”と〝下肢痛”が除圧術、椎弓形成術により改善し手術の効果を最大限得られた一方で、
術後腰背部痛が強く、起き上がり動作や立ち上がり動作が困難となった方に対して、○○を行ったことで、即時的に症状の軽減に至った経験をお伝えしたいと思います。
術後の腰背部痛といえば、
手術侵襲に伴い”術後早期”は、急性炎症としての術創部痛が生じることは明白です。
疼痛の閾値(感じ方)は人それぞれですので、
・痛みが強く動けない
・ベットアップを使用する事で起き上がれる
・独力で起き上がれる
など、一人一人異なる術後経過を辿ります。
一方で、
炎症期を過ぎた後も、創部周囲の腰背部痛を訴える方が存在します。
下肢の症状解消したのに、腰が痛くて満足に動けない…
炎症性の痛みではありませんので、鎮痛薬の効果もありません…
追い討ちをかけるように、レントゲン、CT、MRIは問題は無いと言われる…
ここまで来ると患者様の心の中では…
手術をしたから創は痛くても仕方がない…
下肢の神経症状が取れたのだから御の字…
といった満足度の低い心理状態に陥いるのではないでしょうか。。
腰背部痛の原因、その仮説は無数に考えられます…
仮説の検証には、治療効果の有無が重要な判断材料となります。
今回、簡単に自分自身でも出来て、負担の少ない運動療法を行った所、即時効果を得ることが出来ました。
炎症消退後の方以外にも、炎症期の方に対しても実践し、興味深い反応が得られました。
是非、
脊椎疾患に関わる療法士をはじめとした医療従事者、
これから腰椎の手術を受けられる方、
腰に負担のかかるお仕事をされている方、
既に腰痛をお持ちの方には、
参考にしていただき一度実践して頂ければと思います。
興味のある方は、実践verをご覧下さい。
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