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黙ってて物が売れるかってんだ。

こんにちは、さとうです。好きな食べ物はなめ茸です。

ROBE @robetokyo というSNSベースの小さなメディアをやっています。

小さな頃からお洋服が好き。ファッション業界を目指してるのに普通の大学で雑学を学んだのち、不純な動機でフランス留学。新卒でセレクトショップの販売員をするものの、なぜか今はファッションテックと呼ばれる界隈で働いています。キラキラベンチャー女子だぞっ

そんなさとうはひょんなことから「日本の若手ブランドを広めたい」という野望を抱き、ROBEはそれを体現するツールとして運営しています。ひょんなことはまた今度ね。

その思いと目が合ってしまった大学3年の秋から早6年、「どうしたら小さなブランドを知ってもらって、さらに買って着てもらえるだろう?」と考えた結果がメディアをしながら小売をするでした。超ふつー!

で、GW 2018 に #ROBE屋 と題して四日間のポップアップを開いたんだけど、これが予想を上回る売り上げでして。正直一日一着売れれば良いかなと思ってた甘ったれ団子だったんですが、「そのくらいの月収だったら最高だなぁ(26歳・女性・東京)」くらい売れた。

あまりの盛況っぷりに、「よく報道されてる〈洋服が売れない時代〉なんて嘘やん!!」と、主語を拡大して思ってしまうビギナーズluck&lackあるあるにも無事陥りました。ありがとうございました。

ただ、そこで結論をだすほどおバカではない。4つの季節でくるくる回るファッション業界において、たった一回の施策で結果を定めてしまうのは当たり前だけどよろしくないので、3ヶ月後の8月にもポップアップをやりました。いや、本音を言えばただの思いつきなんだが。

デデーン

今回は #おもいで縁日 と題して、若手ブランドの

・サンプルセール
・アーカイブセール
・新作販売

を三日間行いました。プラス、私のフリマ。プラス、縁日(ここがメイン)。

結果から言うと、洋服は5月の売り上げの1/4程度。売り上げが落ちた主な要因は以下の5点です。

(1)前回より商品単価が1万円ほど低い(サンプルのため)
(2)SSのセール後、AWの入荷前、お盆後という時期の悪さ
(3)単純に営業が1日少ない
(4)SNS告知が遅れた
(5)フリマで安価なものを隣に並べてしまった

超ふつー。もはや箇条書きにするまでもない。一つだけ誤算だったのが、(5)のフリマでした。テーマの「おもいで」に沿って、まだまだ着られるけど次の誰かの思い出になって欲しいお洋服たちを、言葉とともに出品したのですが、人気ブランドの洋服を3000〜5000円程度で販売していたので、そっちにお金が流れてしまったのだと思います。自分の利益を多く出してどうする、反省。

とは言え今回も小さなメディアと若手ブランドが開くにしてはそこそこの数が動いたのでは、と思う。何がポイントかって偉そうに言えるほど実績ないけど、超当たり前のこと今から言うよ。

うざいくらいに宣伝しなきゃ無理よ

知名度のあるブランドやメディア、インフルエンサーだったら、「ポップアップやります!」「サンプルセールやります!」と告知するだけである程度の集客はあります。でも我らはそうではないので、「うるせぇなリムるぞ」くらい発信しまくらないといけないのです。「うるせぇなリムるぞ」。

ROBEでは前回と今回、ほぼ全ての商品をSNSに掲載しました。ツイッターは拡散目的、インスタはカタログ的に使ってもらおうという魂胆です。正直、全アイテムを着て撮影してキャプション書いて投稿するのは全40投稿、超しんどかったんだけどね!!!!多分1日に何十回も着替える経験って人間そんなにないと思うんだけど一回やってみ、ただのおしゃれなエクササイズだから。

そんな努力もあってか、というか報われなかったらわがままなので普通に腹立てるんだけど、前回も今回も無事にSNS経由で数件購買が成立しています。わーい!みなさまのサーチ力と行動力に感謝!


とはいえROBEや私の発信だけでは一定層にしか届きません。そこは出店ブランドさんの力があってこその集客でした。

現に、ブランド側のSNSでたくさん発信してくださったところは、ブランドのファンが多く来店していました。「実物見たことなかったから」「買い逃したシーズンのが見たくて」といった理由で、みなさま遠くて暑い中よくぞ来て着てくださって...ナァ...。

SNSの投稿=ぷかぷか浮き輪

SNSのイチ投稿なんて、インターネットの大海原にポンと放り込まれた浮き輪のようなもの。それを見つけてお目当の島にたどり着くなんて、ハードモード型抜きを成功させるより難しい!だったら紐 # で繋がった浮き輪をたくさん投げておきましょう、というだけの話でした。

その浮き輪は一箇所に投げてもその周辺にしか留まらないので、何箇所からか投げれば、いろいろなところでプカプカしてくれます。プカプカって言葉ほんとかわいいよね、わたし大好き。

浮き輪の場所は違えど、紐 # で繋げさえすればそこには自然と浮き輪でできた島が出現します。それが多分、ネットのコミュニティーってやつ☆

図解しようと思ったけどめんどいからやめるね〜

ご覧の通り老若ニャンニョ、通りすがりのご家族からお店の顧客さま、ブランドの仲間たちまで、分け隔てなく思う存分遊び尽くしました。みんないろんな浮き輪に乗ってきてくださったみたい。

こうして発信に加え販売をしてみると、洋服はストーリーがないと買われない時代になってきていると、つくづく思います。でもそれってたいそれたストーリーじゃなくても良くって、例えば「このブラウスは失恋した時に着てたの」とか「この黄色は目玉焼きがうまく焼けた時の黄色」とか、超どうでも良いことの方が肌馴染みがあるんじゃないかなって。だって「ルイ13世が即位してた時に着ていたマントと同じパターンで作ったワンピース」とか言われてもピンとこないでしょ。これ超テキトーだけど。


わたしは洋服に小さなストーリーを見いだすのが大好きだから、時代にあってる性分だなぁ、でも消費されちゃったらどうしよう、なんて考えるのだけど、それはそれで良いかぁ自分の好きを貫こう、とメディアやイベントを通していつも思う。

だから黙らないし、「うるせぇなリムるぞ」と言われても怯まない。だって黙ってて物が売れるかよ、わかってもらえるかよって思うから。

それよりさぁ、なめ茸の美味しい食べ方について語らない?

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