見出し画像

速水御舟 作 『炎舞』を書く ④

速水御舟 作 『炎舞』を書く ①からの抜粋
備忘録
蛾からは写実的取り組み姿勢がうかがえるものの、炎からは印象的姿勢が勝っている様に感じられるのは気のせいなのか。どうも日本画、日本美術の変遷に見られる炎のスタイルを踏襲しているように見える。蛾の一瞬を切り取った姿と炎の姿には異質が滲んでいる様に見える。
 分かりやすく書くならば、彫刻美術にみられる_________例えば、不動明王などの彫刻美術を飾る火炎に酷似するのである。

関東大震災 大正十二年
作画時期  大正十四年ごろ

3/24に届いた別冊太陽 速水御舟 2009/10/01


3/24に届いた別冊太陽 速水御舟 2009/10/01  73ページ
《炎舞》(六二頁)は、黒い闇を背景に渦巻きながら上昇してゆく炎が、様式的な描き方をされている。この火炎表現は、伝統的な絵巻物や不動明王などの仏画、仏像の光背などの影響を受けていると従来から指摘されている。以下続く。

3/24に届いた別冊太陽 速水御舟 2009/10/01  73ページ
《炎舞》(六二頁)は、黒い闇を背景に渦巻きながら上昇してゆく炎が、様式的な描き方をされている。この火炎表現は、伝統的な絵巻物や不動明王などの仏画、仏像の光背などの影響を受けていると従来から指摘されている。以下続く。


結局シロウトなのである(笑)
勉強していないとこんなものだ。貼り付けさせていただいた抜粋・備忘録に書いたことだが、先日届いた「別冊太陽」に我が思いを裏付けるコラムをみつけることが出来た。「やはりそうであるか」という程度のことでしかなく、仏像や仏画を眺めてきた人間であれば辿り着ける結論なのだが_______。
 一つ云えることは感性に支配された我が洞察の目は、ダテではなかったようであり、ホッと胸撫で下ろし、なんとか画を観る目は保てたようである。

 三冊ほど資料を入手し、連日首っ引きに勉強させてもらっているが、やはり史料価値としては別冊太陽が一番高い。
もしも速水御舟を勉強するのであれば「別冊太陽 日本画を破壊する 速水御舟」をお勧めする。

事実は事実として紡ぐべき処は紡ぎ、拾うべき処は丁寧に拾うべし。歴史時代を滲ませるのであれば、それは書き手による最低限見せるべき姿勢だろう
少なくともわたしはずっとそう考えている。
それにしても、一人の根っこに辿り着くと横が広がってゆく。有難いようであり、迷惑なようであり、止めるところが問題となるのである。   世一


山種美術館
2023/05/20 ~ 2023/07/17 「小林小径と速水御舟」展
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36 
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?