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別所隆弘
2018年6月26日 17:01
文学研究をしている頃徐々に気づいたのは、技術的に優れた文章が、いつでも良い小説となるわけではない、ということでした。逆に言えば、無茶苦茶な文章(ほんとはそうではないんですが)でも、すぐれた文学作品として結実することがあるということです。例えば中学生のチラシの裏の書きなぐりのような文章がぽんぽんと出てくる、中原昌也の『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』は、「上品なお文学」に対する嘲笑と、人間や世
2018年10月7日 02:56
急にそんなことがしたくなる土曜の夜中というのも人生には何度かあるわけです。僕は基本、人に小説とか音楽とか映画を勧めないんですね。だって、勧められた方はそれを読んだり見たりしなきゃいけないようなプレッシャーを抱えるかもしれませんし、ホントは読んだり見たりしてつまらないと思っても、勧められたものを簡単に貶すことは難しいと思うんです。そんなことを思うと、人に何かを勧める、なかんずく、小説の様な時間を