メモの習慣化による恩恵 #読書録

このnoteを読んでくれる人がいるならば、ぜひ共有したいことなので書き記す。

SHOWROOMを立ち上げた前田裕二さんによるベストセラー「メモの魔力」。著者がSHOWROOMの社長であることは著中で知った。知っていたら読まなかったかもしれない。

どうやらこの方は、日常的に見聞きしたものに関して四六時中とにかくひたすら何でもメモりまくる、いわゆるメモ魔というやつらしい。

本の内容をかなり端的に説明すると、メモの習慣による恩恵、メモからアウトプットを産む効率的なメモ帳の使い方・メモの仕方などについて、溢れんばかりのメモ愛をいっぱいに、強く力説している。

細かい部分に関しては一旦置いておくとして、まずはその「とにかくひたすら何でもメモりまくる」という一点について改めて考えてみた。


備忘録としてのメモ

自分も元々メモは取る習慣はあり、特にビジネスをやっている人間でもないので、アイデアを産むためというよりは、備忘録としてスマホのメモアプリを最大限活用している、といった感じ。

「やることリスト」や「買うものリスト」くらいは誰でも使っているだろうけれど、いつか行きたいところ、行きたいお店、読みたい本、気になった言葉、あとは月々の支払いの一覧など、忘れたくないことは全てメモに残すようにしている。

「メモの魔力」の著中では、著者が堀江貴文さんのメモを見せてもらった時のことも書かれていて、そこには雑多として色々な記録の断片が大量に記されている中に、「涙そうそう -3」とかいうメモもあったらしい。

それはおそらく堀江さんが涙そうそうを歌う時に一番丁度良いキーが-3だったということなのだろう、とのことだけれど、こんな事まで、いやむしろこんな事ほど、些細なことでもメモに残すことで脳の容量のアウトソーシングを徹底化しているということだと思う。

確かに、カラオケの持ち曲リストとか、わざわざ用意していることがバレたらちょっと恥ずかしいけれど、作っておけば便利かもしれない。たまに行けば「何歌えるっけ…」ってなるし、そういうことって他にも沢山ある。

例えば、男同士で会うと「今一番キてる女性芸能人は?」みたいなしょうもない話が多々発生するもので、しかもそれがわりかしメイントピックだったりもするので、ちょっと前まではそういう時に備えてパッと名前を挙げられるよう、「岸明日香」とかわざわざメモるようにしていた。ちなみに自分のそのメモに追加された最新の項目は「小松彩夏」だ。

あとは(自分はやってないけど)、「この辺でおいしいラーメン屋ある?」なんかはよく訊かれるから、地区別にラーメン屋の名前をひたすら羅列しておくのもいい(名前さえわかれば詳細はググればいい)。

こういう習慣によって、何よりも「忘れないようにしなきゃ」という緊張感が皆無になる。メモることそのものを忘れてしまえば元も子も無いのだけれど、大事なことはちゃんとメモってさえいれば、「何か忘れてないかな…」とソワソワすることも無くなる。


自己分析のためのメモ

また「メモの魔力」では、そういった「脳の容量のアウトソーシングと情報の可視化」という側面に加えて、徹底的なメモが自己分析にも繋がるといった側面についてもフォーカスしている。

自分は行ったことがない場所に行くのが好きなので、「行きたいところリスト」には、日々頻繁に新たな地名や観光地が追加されている。

雑誌やテレビ、ネットで少しでも気になる場所を見つけたら、すぐにメモするようにしているから、いざお出掛けしようとなった時に、距離を問わず行き先に困るなんてことが基本的に無い。

それぞれの行き先については特に連動性も無く、ひたすら書き殴るように記しているのだけれど、改めて見返してみたら、

京都→貴船川床
静岡→柿田川
長崎→島原・湧水庭園四明荘

という並びがあって、自分はとにかく水辺が好きらしい、ということに気付けたことがあった。

なんて、自分の場合はちょっと弱い例しか思いつかなかったのだけれど、可視化することで情報がリンクし、思わぬ共通項を見出せるということは絶対にある。遠回りだとしても、それは間違いなく自己分析に繋がるはず。


思考の可視化としてのメモ

加えて、この本を読んでから、備忘録として残す情報の範囲をグッと広げて、具体的に有用な情報以外でも何でもとりあえずメモるようにしてみたら、思考のスピード感というか、頭の中の情報の繋がり方が格段に変わった。

例えば、以前ふと思いついて頭の片隅にあった仮説が、本で目にして気になった哲学的命題をメモった時に想起され、それらがリンクしていることに気付いて感動したこともあった。

とにかく「可視化」するだけで、そこから枝分かれする先が示唆的に見えてくるし、情報の有用性は確実に強度を増す。

アウトプットによってインプットに繋がり、それがまたアウトプットを産む。アウト/インの同時進行となり好循環となるのが「とにかくメモ」という習慣の魔力なんだと、実感した。


ツール

メモによる最終目的が対外的な発信なのであれば、図も絵も思いのままに残せる紙のメモを使って、ここには書かないけれど「メモの魔力」著中で紹介された記録法を取るのが一番良いのだろうけれど、そうでないのなら、片手で使えて文字も早く打てるスマホのメモアプリを活用した方がいいと思う。

メモアプリといえばEvernoteがメジャーどころで、Evernoteはウェブのスクラップなどには適しているけれど、「すぐメモる」みたいな、ポケットからメモ帳を出してサッと書くようなスピード感は得られない。
(本当にメモ帳を出して書く動作よりは実際早いかもしれないけれど)

結論、スピード感を優先したメモアプリとしてはGoogle keep一択で、これはフォーマットが本当にシンプルなので、アプリを開いた瞬間から書ける手軽さがあり、パッと開いてサッとメモれる快感がハンパない。

to doリスト形式のメモも作れるし、画像も音声も残せるし、アーカイブ機能もある。データはGoogleのアカウントに依存するクラウド管理だし、ログインすればどの端末からでも開ける。Androidであればウィジェットも置けるから、冗談抜きでスマホ開いて1秒以内にはメモが出来る。
(iPhoneも次の機種からはウィジェット使えるようになるんだっけ)

マジで使わない理由が無いので、使ってない人は今すぐにインストールして何でもいいからメモってみた方がいい。これ使うだけでスマホの有用性がマジで倍増する。



以上、メモりまくることによって頭の中に言葉がめちゃくちゃ溢れてきたので、とりあえず発信しておかないと勿体ない気がして、noteに書いてみた。

発信というか、これも一つのメモの延長線上かも。長文のメモのようなもの。

実際に誰の役に立つかはわからんけど、「とにかくメモ」はめちゃくちゃオススメなのでマジでやってみて、というお話でした。

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