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音楽をいい音で・・・(現在の使用機器紹介Ver.2)

オーディオに片足突っ込むことになったきっかけは、同名タイトルの以前の記事で書いた通りです。その後もあれこれ試行錯誤したり、レコードにのめりこんだり…と、いろいろな紆余曲折あり今のシステムにたどり着くことになりました。

先に記してしまいますと、僕個人の音志向は、歪みなく見通しのいい音場感(前後左右上下、距離感含め適切なステレオ感を感じられること)・ニュートラルでモニターライクな質感が好みということがわかってきました。それができるのであればサイズも商品グレードも不問です。それと、個人的には、オーディオ機器はコンシューマーエレクトロニクスの延長線上にあるものと考えているので(スピーカー除く)、基本的に一品20万円くらいまで、という原則でやってきました。楽に高音質化を目指すというのもちょっとしたテーマだったりします。ある種リビングステレオ/ニアフィールドリスニングの延長線上にあり、インテリア性を重視して部屋の景観を損ねないこと重視とも重なって、アンプの自動音場補正機能が手放せない人間だったりします。(お金が無尽蔵にあればそういった機能に頼らず、インテリア性とも無縁なストイックな専用部屋作りたさがないわけではないのですが…)

ただいま療養中につき、本来のフォーメーション→現在の仮システムという順番で紹介してみます。そのあとは機材それぞれについてぼそっと…


システム1(本来のフォーメーション)


視聴部屋サイズ:六畳~。部屋の長辺をバックに、部屋目いっぱいに使う
スピーカー:SONY SS-NA5ESpe(スタンドはTAOC)
プリメインアンプ兼ストリーマー:Technics SU-GX70
フォノイコライザー:FIDELIX LEGGIERO
CDトランスポーター:Technics SL-C700
レコードプレーヤー:Technics SL-1200G
レコードカートリッジ:SHURE ULTRA500
オーディオラック:YAMAHA GTR-1000(2台)
ケーブル類・グッズ類:
-スピーカーケーブル:MOGAMI 2477(2.5mペア)
-フォノケーブル:OYAIDE PH-01RR(1.0m)
-アナログ入力ケーブル:MOGAMI 2803(0.5m)
-同軸ケーブル:MOGAMI 2497(0.5m)
-電源ケーブル:KRIPTON PC-5
-オーディオ電源タップ:OYAIDE OCB-1RX
-レコードスタビライザー:AT618a
-ターンテーブルマット:OYAIDE BR-12

コメント:本来のシステムですが、療養中につきシステム2に一時移行中。多くの機器は部屋の押入れへ大切に仕舞い込み休眠中です。
定在波の影響が小さくなるよう最適そうなスピーカーの置き場所をソフトでシミュレーションの上、部屋の長辺をバックにシンメトリーな配置となるよう設置していました。スピーカーからの視聴距離は確か2m前後だったような記憶です。従前は鉄筋コンクリートマンションにつき部屋が響くので、部屋の中央に適当なサイズのマットを敷き、スピーカー後面に白い吸音材を申し訳程度に貼り付けていました。
アンプの適切な自動音場補正とスピーカーの良さによって、ヘッドホン的な良さと、スピーカーの良さを併せ持ったような、モニターライクでありながら明快なステレオ感を実現できた感があって、満足していました(私感)。40Hz以下の重低音は出ませんが、スピーカーペアの間で後方にかけて、程よい距離感を感じながら点音源的・ミニチュアサイズになったオーケストラの演奏を楽しむイメージです。尚、デジタル音源と、アナログレコードいずれの再生においてもサウンドポリシーを一貫させて、違和感がないようにしていました。


システム2(仮住まいの間の暫定的システム)

視聴部屋サイズ:六畳。ニアフィールドリスニング(aka.デスクトップオーディオ)

スピーカー:DENON SC-E212(折畳テーブルにクリップ式スタンドを設置)
プリメインアンプ兼ストリーマー:Technics SU-GX70
ケーブル類・グッズ類:
-スピーカーケーブル:JVC CN-403A
-電源ケーブル:純正品

コメント:療養につき、実家にいる間の一時的な仮システムです。寝室・作業部屋兼ねているので、必然的にニアフィールドリスニングこと、デスクトップオーディオになりました。
もともと手持ちだった無印良品の折り畳みテーブルにクリップ式スタンドを設置し、その上にスピーカーを設置。アンプは引っ張り出した寝室用のサイドテーブルの上に置いています。
さすがに超至近距離でのサイズ感・耐荷重的にメインスピーカーの設置が難しかったので、サイズ・価格ともすぐに手の出せたイギリス生産のデノンスピーカーとしました。価格差が大きいので、スピーカーの絶対的な性能自体はグレードダウンですが、ニアフィールドリスニングでも生きるテクニクスアンプの自動音場補正とLAPC機能、スピーカーの持つカラッとした表現が相まって、これといった不満のない、快適な箱庭的リスニングとの感です(私感)。スピーカーからの視聴距離が80cm(!)程と近いこともあり、サウンドステージはシステム1の距離感からは近づいていますが、上下左右奥行きのステレオ感は僕的に十分感じ取れます(流石に定位的な精度といった絶対的な性能はより高価格帯にあるメインスピーカーには及んでいないと思いますが、音楽として聴けるのなら充分です)。ちなみに外観はメイン画像の通りです。これだけ見ればこんなんで大丈夫?と思われるかもしれませんが、これでも自分が良ければ良いのです。(何せプライベートな趣味ですからね!) 
PC作業して、休憩の合間にサクッと音楽を聴いてリフレッシュ、その後作業に戻る、といった音楽を聴くことに対するメリハリができるのもデスクトップオーディオの意外な収穫でした。逆に言うと、システム1のような専用的なシステムだと、音楽をだらだら聴き続けてしまうのです。今後システム1のフォーメーション復帰が難しい場合、システム1の機材をそのまま生かしつつニアフィールドリスニングに移行してもいいかも…と思うのでした。

各機器に対するコメント

スピーカー①:SONY SS-NA5ESpe

「ナチュラル」で「凛とした」表現力を持つ、僕の大好きな音のするスピーカーです。3連ツィーターのおかげで強奏部が潰れず、解像度高くサウンドステージが広がり、ウーハーの反応が小気味よく、しかもエンクロージャーのつくりこみが光る。引っかかる音域はなく、ただ音楽に没入できる…開発者たちが頑張って帰る価格帯の中で、極限まで完成度を突き詰めたスピーカーだと言うことがピンピン伝わります。しかも小中音量再生にも向いているのが嬉しいポイント(グッ)Made in Japanです。コロナ禍で値上げする直前の、実売価格が超バーゲンプライス(20万円)時代に買うことができました。
尚、唯一注意したいのが、低域は55Hzくらいまでほぼ減衰なしで再生するので、部屋でバッティングする定在波に注意する必要があります(ブックシェルフ型のスピーカーは大体80〜100Hzあたりから下に向かってだら下がりになることが多い様なので、特徴がありますね)。本来的には十畳以上の広めの部屋で聴くのに好適なスピーカーだと思っています。
どうやらスピーカー底面のサイズとスピーカースタンドの天面とが合致する現行製品のスピーカースタンドがないみたいで、中古含めゆるゆると探し中です。

スピーカー②:DENON SC-E212

当面の間活用するサブスピーカー。評判が高く、価格も手ごろなので中古で入手しました。サランネットがはがれかけていたのでDIYで張替。ウーファーが例によって汚れていたのでふき取った後、シリコンスプレーでつやつやになるよう施工。さすがにスピーカー①とは絶対的な性能差がありますが、リーズナブルな価格帯で完成度の高い音作りで魅せるスピーカーという印象を持ちました。絶妙な箱鳴りを活かした中低域に、カラッとした高域で、ニアフィールドではオケものにおける金管楽器の響きが張り出してくる感じ・ヴォーカルの響き成分がこちらにすっ飛んでくる感じで、これがブリティッシュか!と勝手に思っています。至近距離でのリスニング上、時に応じてサランネット装着したり外したりしています。

プリメインアンプ兼ストリーマー:Technics SU-GX70

LAPCにSpace Tune(iPhoneのマイクを使った自動音場補正)で、「上から下まで帯域の凹凸感のない」「ピタッとフォーカスのあった」「非常に解像度の高い正確な音」にびっくり。もちろんアナログ入力にも補正は適応(これ目的で買いました)。音よくしてくれるのにプリメインアンプとしては軽量級で取り回りが良く、内臓ストリーミング機能でAmazon Music HDが聴けることも非常に便利。ストリーミングの音質自体をよくしたい場合は、Bluesoundのような高性能ストリーマーをデジタル入力するだけでOKです…(フルデジタルアンプの本領発揮でめちゃ音がいい&内臓機能の限界が見えてしまいました)
実はこの機種目玉であるはずのいまだHDMI入力を使っておらず、いずれテレビと連携したいと思っています。

フォノイコライザー:FIDELIX LEGGIERO

このフォノイコは本当に凄くて、抜群のSN比の高さによる音の締まり具合と空間の広さが大変素晴らしく、この価格帯では敵なしだと思っています。
管弦楽のレコード再生が好きな方へは特に、最低でも入力換算雑音(MM)-135dBV、(MC)-150dBVは絶対に確保してくださいね、価格以前にSN比が高くないとノイズに埋もれてしまう音が増えてしまうのです…、とおせっかいしたくなるくらい、SN比の重要性を思い知らしめてくれました。SN比が高けりゃ全て良いわけではないとは思いますが、スペック上同等の入力換算雑音であるプリアンプ(ヤマハCX-1)と比較してみても、回路構成やパーツ選定の違いがかなり効いているのか、音の締まり具合というべきか、音のピント感が思っていた以上に違いがあり興味深かったです(もちろん良かったのはFIDELIXのほうです)。今はアナログブーム真っ只中なようですが、中々レコード時代なら実現できていたSN比を現代でも実現するハードルは高いようで、値段を上げれば良いかといえばそうでもないのが難しいところですね。尚、フォノイコはCDと違いSN比測定の基準になる入力電圧がないので、いくつの入力電圧に対するSN比なのか、見せかけのマジックに引っかからないよう注意する必要があります。

CDトランスポーター:Technics SL-C700

不意にCDが聴きたくなり…と思っていたら、激安(0が一つ少なくないですかッ!)で中古を運良く入手出来てしまいました。こちらをトランスポーターとして、SU-GX70にデジタル入力させてフルデジタルアンプの本領発揮。超高分解能、着色のない見通しの良いサウンド…CDオワコンといわれることを後目に、CD収集したくなっちゃうじゃないですか…

レコードプレーヤー:Technics SL-1200G

20万円縛りの中で唯一例外だったのがこちらのレコードプレーヤー。以前持っていた機種からのアップグレードでSL-1200GRを試聴しにオーディオショップに行き、1200Gと聴き比べてしまったのが最期…GRだと100%次はGが欲しくなるだろうと思い、20代だった僕には清水の舞台から飛び降りる覚悟で(?)、無金利ローンを組んで買ってしまったのです(もちろん返済完了しました)。
とにかくSNがよく、音がよく、分解能も素晴らしい…残響音や粒立ちの細かさ、ステレオ感が優秀で、さすが36万円のプレーヤーは違うと思い知らされました。(その後45万円に値上げされててびっくり…コスト競争力と生産合理化のために人件費の安いマレーシアに生産移管したのに値上げってどんだけ儲からない機種なんだよと思い、36万円で買えてよかったと思いました)

レコードカートリッジ:SHURE ULTRA500

以前はMC型を中心に複数のカートリッジを持っていましたが、これ1本に集約してしまいました。F特がフラットであるのは当然として、どんなレコードでも破綻しない超高トレース能力を突き詰めていくと、針先がマイクロリッジ針で振動系実効質量が超軽い(0.2mg以下)ことが必須条件。となるとMM型のSHURE V15V-MRとその上位カスタムモデルに当たるSHURE ULTRA500しか存在しなかったのです。このカートリッジは、ある種究極のリファレンスモニターです。素晴らしい音源もひどい音源もそのまま忠実に再現してくれるので、それがツボにはまった僕にとって唯一無二のモデルです(これ以上振動系実効質量の軽いモデルはいずれも素晴らしい音色なのですが、いずれも特殊楕円針なので、解像度や低歪という点でマイクロリッジ針にはかなわないのです…)
SHUREはV15Ⅳ以降、交換針に低域共振をダンプし、静電気逃がしの役割も持つスタビライザーが装着されているのも素晴らしいのですよね…
尚、V-MRもULTRA500も、本来的には軽量アームに軽量シェルが利用前提のモデルです。低域共振周波数は9Hz以上になるようにすると、俄然素晴らしさが出てきます。ULTRA500よりV-MRの方が本体重量2g以上軽いので、一般的にはV-MRの方が扱いやすい(軽量化の恩恵を受けやすい)と思います。
それと静電容量調整(最適250pF)にも要注意です。フォノ入力に至る全体の静電容量が200pF以下だと高域の抜けが落ちてサウンドステージがぺちゃんこ気味に、逆に300pF以上になると今度はホール部隊が縦長・奥行きが浅くなったような違和感が出てきます。

オーディオラック:YAMAHA GTR-1000(2台)

オーディオ黄金時代の生き字引、と勝手に読んでいる、前身のGTR-1時代と合わせると超ロングランモデル。とにかくがっちりした作りです。レコードプレーヤーには人工大理石ボードを敷くとさらにグッドな音になります。ブラウンカラーのものを使っており、インテリアとなじみが良いです。

ケーブル類・グッズ類:

-スピーカーケーブル①:MOGAMI 2477(2.5mペア)
アナログ入力ケーブルと銘柄を合わせてこちらにしています。直流抵抗は十分に低く、癖なくHiFiだと思います。

-スピーカーケーブル②:JVL CN-403A(1.5mペアにカット)
ニアフィールドリスニングでの取り回しの良さ優先で、家電量販店に行けばたいてい手に入るこちらをセレクト。普通にいい音です。

-フォノケーブル:OYAIDE PH-01RR(1.0m)
カートリッジの静電容量指定に合わせるためにこちらを入手。メーカーではオーディオテクニカやオルトフォンのような低静電容量向け、とのことですが、スペックでも実際耳で確かめてみても個人的には中静電容量向け(オルトフォン、SHURE V15V-MR等)だと思っています…(オーテクはむしろMOGAMI 2511のような超低静電容量型ケーブルを極力短くしたものの方がよい気が良いと思うのは個人的経験によるものです)
 SHURE ULTRA500やV-MRで聞く限りは静電容量がマッチし、適正なサウンドステージ・端正な造形や解像度の感じがしており、手放せないケーブルです。

-アナログ入力ケーブル:MOGAMI 2803(0.5m)
フォノイコライザー-アンプ間をつなぐケーブルです。もともと2497を使っておりましたが、同社のハイエンドケーブルならどうかなと魔が差してしまい(?)…とにかく解像感が高くモニター的といえばその通りだと思います。が、とにかく針金のように固い!そのうえ導体が切れやすい!らしいので、気を使っています…

-同軸ケーブル:MOGAMI 2497(0.5m)
昔ながらのHiFiです。癖なく良好です。

-電源ケーブル:KRIPTON PC-5
このケーブル、とにかくインレット側の機器への嵌り方が素晴らしく、安心感があります。音のレンジ感に余裕が出るのですが、あくまでも付属ケーブルからバランスを崩すことがない点にも好感が持てます。

-オーディオ電源タップ:OYAIDE OCB-1RX
こちらはアウトレット側の壁コンセントへの嵌り方が良く、安心感があります。非メッキだからなのかはわかりませんが、音の通りが素直で好ましいと思います。

-レコードスタビライザー:AT618a
-ターンテーブルマット:OYAIDE BR-12
BR-12はすり鉢状の緩やかな傾斜角を持ち、スタビライザーを乗せることでレコードの反りを抑えるというものになります。反り起因の音質の乱れが収まるので、中古レコード中心の僕にとってマストアイテムです。

(2024年8月末時点)

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