『きしみ卿のタンタカタン ~きしむ納涼~ 短歌10首』
(サスペンスの女王…)
湯けむりの温泉宿に泊まるたび殺人事件を引き当てる
テーブルで笑ってたはずの人形が後ろから「遊んでよ」笑ってない
駆け抜けて息も切らさず駆け抜けて振り返ったらまた同じ場所…
友達とタンスの上で踊ったよ見えない友達ほんとはずっとひとり
もうまわり終えたコマみたいカタリコトン乾いた音立て消えたトモダチ
次々と空から零れてくるものの正体は死んだ雨粒の死がい
博士なら腐乱犬死体と暮らしてる名前は『ン』だって腐乱犬死体ン
ゆっくりと踏みしめながら味わうの冷たく朽ちる肌と肌の群れの
マグロたち人間漁船で止まったら負け 人を狩り売り自分らより高く
ヒトさんまいにおろし盛り付けあさっての方へドーン!と投げて知らぬふり
水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。