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東京路地紀行 11 豊島区東池袋

7月に入り、梅雨らしい雨の日も少ないまま蒸し暑い日がつづき、いつ明けるの?もう明けているんじゃないの?なんてもやもや思う日が続いていました。下旬になり、ついに関東地方にも梅雨明けのお知らせ。梅雨明けと宣言されると気持ちもそれなりに夏モードへ。
真夏の日中は外出には危険な暑さとよく言われますが、日差しがなくなった夜は太陽光線による汗の蒸発がないためにひたすら汗が出続ける危険な状態に陥りがちです。それでも直射日光を浴びないからまだしのぎやすいかも、と思させるものが夜散歩にはあります。

ということで前置きが長くなりましたが、今回は夜路地風景を紹介したいと思います。(歩いたのは夏ではなかったですが)
まずは東池袋から。正確には豊島区東池袋と文京区大塚がいりまじった地域です。ここは両区の境をなすように流れていた水窪川跡が暗渠となって住宅と住宅の間を走り抜けています。川があったということはそこは窪地でその周りが高台となり、川跡の窪地と高台をつなぐのは、坂、階段です。
そんな階段多発の路地からはいっていきます。

尾根道にあたる春日通りから石畳の路地へはいり奥の階段を下りていきます。いまだに舗装はされておらず、石畳の敷かれた小径です。

振り返るとコンクリート製の古いマンホールが残されています。ちなみに季節の異なる別日に歩いた時もこのマンホールのあたりは水が出て黒く湿っていました。何かが漏水しているのかな?

さらに階段を下ります。

また振り返ります。大谷石の擁壁でしょうか。古そうですね。この町の歴史を感じさせてくれます。

路地の道を家路へ向かう人たち。鈴木信太郎記念館(旧宅)の擁壁です。子の擁壁の上に家が建っているということは下と上で段差が大きいことがわかります。もちろんこの時間は閉館しているので、今度昼間開館しているときに寄ってみたいですね。

三段構えの階段路地。ホップ、ステップ、ジャンプ!それぞれの段ごとに家もだんだんと高くなっています。ここまで下りてきた高さを再び上ります。でも場所によって階段の形状(幅、蹴上の高さ、まっすぐか曲がっているかなど)が異なってくるのが面白いところです。

その途中には、下見板張りが美しいこんなレトロ満載のお宅も。

谷底へと下りる人々。

階段上から横を見ると青いトタン壁とゆるやかな階段。この奥は行き止まりでした。

最後の一枚は一番最初の階段路地を別日に撮ったもの。街灯がいい感じにはいって青い路地となって石畳を浮き出させていました。

住宅地内の階段と路地。どれも生活感があり、地元の人々が日々通う道と滅多に人が通らない小径。歩いているとその違いもわかり、これもまた夜の路地探索の面白いところかもしれません。

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