絵を描く理由

絵を描く理由はその趣味を持つ者皆んな
「絵が好き」
「描くのが楽しい」
など色々な思いがあって描いていると思います。

私は自然の中で育ち生き物や植物が好きでしたのでその模写をよく描いていました。

父親には
「Aさんの血を引いているからだろうね」
っと度々聞かされていました。
※Aさんとは地元の美術館に常設展示されているほど有名な人。父方の家系がその芸術家と血を引いている話を聞いており、私が生まれる1年前に亡くなった為会ったことはありません。

最初にコンクールに出したのは、
スーパーの父の日に行われるコンクールでした。
銀賞でしたが授賞式に呼ばれたのを覚えています。

「絵って賞貰えるんだ」
っと初めて知る機会もこの時知りました。

小学校に上がり校内での作品展やクロッキー展やこども美術展、全国規模のものはありませんでしたが出したものは賞を取って帰ってくる。
そこで自分の武器を知ることに。

中学に上がり美術部に入部。
デッサンなどの基礎を教えて頂き、
中2の時転校した際私のスタイルを確立させる恩師に出逢います。

その人は海外で日本人学校を経験し画家としても活躍していた人で美術教室でした。

教育はスパルタでしたが
理解されてなかった私の色彩感覚を褒めてくれ、
まだ模索途中だった自分のスタイルを恩師が選んでくれた美術雑誌を5冊ほど「読んでこい」と言われ、読んでみると全部細密画の特集でした。

「好きだろ?驚いただろ?
生き物と組み合わせみたらどうだ?
お前にピッタリだ。」

いざ描いてみたら、
写実系でしか受賞歴が無かった愛鳥週間ポスターに写実系や本来の色を無視してそのスタイルを取り込んだ作品を出品すると同賞でしたがデザインの分野でも勝負ができることを証明。
こども美術展でも特選になり、「新聞に載ることは凄いことなんだぞ」っとその時はよく褒めて下さいました。

こども美術展の授賞式に行き美術館に展示されているのを見に行き自分の作品は何処かと探して見つけた時4-5歳の男の子と母親が私の作品の前にいました。

「きれいだね!」
「きれい…」
「ぼくにもかけるかな」
「ぼくもきれいなのかきたい!」

その後の声は覚えていませんが
この男の子の言葉がどうにも忘れられず

『皆んなに綺麗と思ってくれるような作品作りをしよう』

これが私が絵を描く理由となり
描く原動力となりました。

通信制では美術部はなく
個人でコンクールに出し続け
今では売れるようになりました。

去年、恩師は教師の道を引退しましたが
また教えを乞いたいものです。



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