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遠藤と対話型鑑賞やろ

私が今、京都芸術大学アートコミュニケーション研究センター主催のファシリテーション講座で勉強してる「対話型鑑賞」って何?って友達が聞いてくれたのでお答えしようと思います!

ところでみなさんは、美術館に行った時、1つの作品をどのぐらいの時間鑑賞されてますか?

イタリアのボローニャ美術館の2021年の研究によると1枚の絵画にかける時間、平均4秒~5秒だそうです!短っっ!!大掛かりな宗教画を見ても「よしイエス!よしマリア!はい次っ!」みたいな感じで絵画を鑑賞してるというよりは出欠取ってるだけとも言えそうですねw

この背景には「作品の何をどうみたらいいのかがわからない」「綺麗とか好きとか凄いぐらいしか感想が出てこない」「知識がないと理解できないのではと思ってみることを諦めてしまう」などなどいろんな理由があると思うのですが、ここで朗報です!なんと!誰もが!何時間でも!作品をみれる素質、あります!!!(言い方うさんくさすぎ)

「そんな暇ねぇよ、時短の時代だわ。長くみたところでなんかわかんのかよ」って方も、まぁたまにはいいやん?ちょっと寄り道して一緒にアート作品みよ?(引き止め方が雑)

では早速、対話型鑑賞って何?ってことですが、鑑賞者同士のコミュニケーションを通して美術作品を読み解いていく鑑賞教育の手法のことで、MoMA(ニューヨーク近代美術館)で開発された鑑賞教育プログラムを元にされてます。

グループで作品をみながら、発見したことや感じたこと、なぜそう考えたかや疑問などを周りの人に言葉で伝え、そして周りの人の話も良く聞くことで、いろんな視点が交差し、1人の鑑賞では得られなかったことが対話を通して生まれ、鑑賞をより深めていくことができます。すごいです、これ。

もう少し詳しくどんなことをするかというと、

「みる」
作品を全体から細部まで隅々までもれなくじっくりと観察する。

「考える」
直感は大事にしながら、「どこから?」「なぜ?」という根拠や理由、そうなってる意味を考える。

「話す」
みえたことや気づいたこと、考えたことを周りの人に言葉にして伝える。

「聞く」
他の人が話すことを、「なぜこの人はそう思ったんだろう?」と考えながらよく聴く。



をずっとみなさんで繰り返します。ポイントは、人の発言をよく聞くことです!「なるほどそういう見方や解釈もあるのか」っていうのが聞けるようになってくると、「ということは私が思ってたこれはこういうことかもしれない!」みたいに人の意見をミックスさせることでどんどん面白くなってきます。

1人で鑑賞してたら詰むし複数人でみるのも良さそう、対話型鑑賞いいかも!って思ってきたけど、知らない人と話すの緊張するし、ましてや思ったこと言葉にして上手に言える自信もない、その上恥ずかしい!って思う人もいると思います。

そんなみなさんに朗報です!遠藤がその場を温めます!!(え)

実は、私はその対話型鑑賞をする時のサポート役であるファシリテーターの勉強をしてるんです。

みなさんがリラックスして一緒に鑑賞していけるような場づくりはもちろん、作品をよくみることをお手伝いしたり、みんなの発言を整理してわかりやすくまとめたり、もっとみていけるようになってきたら沼に落としたりもします(最後のは違う)

アート作品って自由に鑑賞していいってよくいわれますが、各自がみたいようにみることと作品を深く味わうことは別ってとこがポイントなのかも。そこの違いを体感してもらえるようにするのが遠藤の腕の見せ所です!

作品を深く味わうことで、ともすれば人生観や価値観が変わったり、どんな時も側に寄り添ってくれる一生の友のような作品との出逢いになったり、そういうやばい体験をみなさんにもぜひしてもらいたい!という荒ぶる芸術愛のもと、対話型鑑賞のファシリテーターの可能性に惹かれて、今それを勉強しています。

もちろん私自身、鑑賞者としても対話型鑑賞の実践を日々やってるのですが、これのおかげで前より作品のことすごく細部までみれるようになったし、他の鑑賞者の発言を踏まえて作品をみたり考えることで作者が表現したいことの先にある作品自体が言おうとしてくることを感じとれるようになってきて、改めて芸術の凄まじい力に日々ときめいてます。

あ、ちなみに美術史の知識はあればもちろんいいですが、なくても全然大丈夫です。知識を披露し合う場ではないので。なくても作品、めっちゃくちゃ充分にみれます!そこのお手伝いも遠藤がやるので安心してください♡

そんなわけで対話型鑑賞を繰り返し何度も経験することで観察力や思考力がついて鑑賞能力がかなり上がるのですが、もう一個びっくりしたのがコミュニケーションスキルも鍛えられるってところです。

私はただのアートオタクなので作品が深く鑑賞できるようになれればそれだけでいい、むしろそれができたら本望や!と最初は思ってたのですが、日々対話型鑑賞を繰り返してると、必然的にいろんな人とコミュニケーションとることになるので「作品をみる」ことが、一緒に参加してる「人をみる」ことにも繋がってるんやってことに気づいてドキッとしたんです。

私、すごい人に興味があるにも関わらず、人とコミュニケーション取るのが苦手やなっていう気持ちが強くあるのですが、それは意図してなくても傷つけてしまったり、相手に悪気がなくてもこっちが勝手に傷ついてしまったりするのが耐えられないからです。
段々壁を作るようになって、踏み込んだコミュニケーションをなるべく避けてきました。

実は私が芸術鑑賞にハマりにハマってる理由がここにあって、芸術って対人じゃなくて、対作品なので何を思っても大丈夫っていう安心感があるんです。傷つけないし、傷ついたとしてもなんで私はこの作品を見てこんな気持ちになったんやろうって相手を責めるんじゃなくて内省を促せる方に心を持っていける。なので作品を通していろんな時代のいろんな人の価値観や考えを知ったり、想いを馳せたり、自分の人生と重ね合わせたりして「人」というものを理解しようとしてきました。

また、明確な答えがあるとかじゃなく、わからないままのこともいっぱいあるのですが、ゆっくり人生かけて考えてや〜みたいな時間の余韻、余白を与えてくれるのも芸術の好きなところで、対人やとなかなか時間をかけて相手を知ることに注力するの難しかったりするじゃないですか?焦って理解しようとしてわかった気になってるだけだったり、わかりたすぎてバイアスかかってしまって勘違いしたり。

そんな感じでルドンが描いた愛の伝え方がわからない拒絶されるのが怖い空まわりまくりな孤独な1つ目巨人ポリュペーモスがまさに私やんみたいな感じなのですが(え)、今まで相手の発した言葉そのものだけをすくって、それを自分の尺度で測ってわかった気になってました。つまり相手の発言を伝達言語としてしか受け取ってなくて、その言葉の奥に何があるのか、言葉にはしていないがこの人は何を言わんとしてるのかというところまで想像したり、「それはこういうことを言ってるってことでおけ?」と相手に確認して齟齬を無くす歩み寄りをしたり、さらにその奥にあるものを引き出すための質問をしたりなど全くと言っていいほどそういう心がけが今までの人生には足りてなかったってことです。

相手の話を聞いてるようで、理解しようとしてる風になってただけで、結局自分しか見てなかったんやなってことに対話型鑑賞を繰り返すことで新発見しました。

そんなわけで、なんて自分勝手なやつなんや私は!!!!!!と放課後屋上で叫びたくもなりながら(落ち着け)他者はもちろん、自分のことも含めて「人を知る」ことの難解さに直面しつつ、コミュニケーションとはっていうところまで、この対話型鑑賞は考えさせてくれます。

この気づきはこれからの人生を間違いなく変えると思ってて、対話型鑑賞という場でアート作品を介してグループのみなさんと言葉を尽くしながら心の声に耳を傾けながら対話することを続けてたら、今まで感じてた生きづらさの1つが解決するのではと期待してます。

要するに対話型鑑賞とは「人」「人生」そのものなんです…!!(なにを言うとるんや)

そんなわけで魅力満載の対話型鑑賞ですが、一つ大事なのは、対話型鑑賞って1回やっただけだとあまり効果がないということです。

もちろん1回の鑑賞でパーン!って視界広がる体験ができたり、作品ってこんなにじっくり長時間鑑賞することができるんや!っていう気づきが得られたり、それらもマジで体験してもらいたい最高のやつなのですが、作品を深く味わうという境地に至るには、何回も繰り返して経験することが必要になってきます。人のこと1日会って話しただけで全て理解することが不可能なように、作品も何回もみて初めてわかることがあるんです。

というわけで、決してインスタントに鑑賞能力が身につくというものではないのですが、何回もやることでどんどん作品をみれるようになってくることは確実です。至高の体験だと遠藤は思ってます!!!!!

というわけで、対話型鑑賞についてお話しましたが、ここでみなさんにお願いがあります!!!

私、対話型鑑賞のファシリテーターとしてこれからいろんな場所でいろんなことやっていきたいと思ってるのですが(夢は中高生が対話型鑑賞を継続的に経験できたり、荒ぶる芸術愛を育めるお教室を開きたい!)、これ上達するには実践あるのみなんです!

さっきから遠藤に任せてってドヤってますが、まだまだみなさんを大満足させられるようなプロフェッショナルの境地まで達してないのが現状です。

そこで、100名の方!と練習させていただきたいのです!もちろん無料です。それだけ練習したら自信持って一歩踏み出せる気がします!12月から4〜5ヶ月間ぐらいかけてやります!
対話型鑑賞をみなさんに知ってもらうきっかけづくりにもなれたら嬉しいです♡


Zoomを使ってオンラインで行うので、全国、世界中どこからでもご参加いただけます!画面共有機能を使って、1つの作品をみなさんでじっくり鑑賞するって感じです。

事前に準備していただくものは特に無いです!あったかい飲み物とかお菓子とか食べながらでも全然おっけーなので気軽に参加してください♡

そんなわけで毎月の「遠藤と対話型鑑賞しよ」のご案内はインスタグラムをメインにお知らせしていきますので、もしよろしければフォローいただけますと幸いです!
https://www.instagram.com/endoayumi/

なお、お申し込みはPeatixより受付ておりますので、そちらも見ていただけますとありがたいです!

2023年4月分のご案内はこちら↓↓(記入日:2023.4.8)
http://ptix.at/RqOMb8


現状合計71名様にご参加いただきました!!!
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毎回本当に本当にありがたい機会をいただけてるなと、感謝でいっぱいです!!!!!!!!
いきなりうまくなりはしないのは重々承知してますが、1回ずつ少しずつでも成長していけるように、全てを血肉にしていく気持ちで取り組んでいきたいと思っています!!!!!!!!!ぜひご協力よろしくお願いします!!!!!!!

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